小宮山悟『成功をつかむ24時間の使い方』

成功をつかむ24時間の使い方

成功をつかむ24時間の使い方

20歳のときは、ただの浪人生。甲子園にも縁の無かった一投手が“怪物”や“天才”が集まるプロ野球界で、どうやって生き残ってきたのか?
どんな目標を掲げ、どのようにそれをクリアしてきたのか?
44歳までマウンドに上がり続けたプロ野球界きっての頭脳派投手が、「成功をつかむ24時間の使い方」を披露する。

BOOKぴあ
バクマン。』を読んでいる影響からか、「天才に凡人がどう挑むか?」というエピソードに興味を持ち、この本もその流れで購入しました。
野球については不勉強なもので小宮山投手については名前ぐらいしか知らなかったのですが、この本を読んで非常に興味を持ちました。
小宮山悟 - Wikipedia
『成功をつかむ24時間の使い方』では自身の半生を振り返りながら、天才が集う野球界でいかに戦ってきたかについて書かれています。
wikipediaでも

制球力が非常に高いことから「投げる精密機械」、「ミスターコントロール」などと呼ばれた。

と評されていますが、語り口は非常にクレバーで、わかりやすい内容です。
才能において他の選手に劣る(と自己分析した)小宮山投手は、
・現役生活の目標(ビジョン)を5年単位で持つ
・その目標に向け、24時間常に野球のこと考える
ことで球界トップクラスのピッチャーとなり、かつ野球選手では非常に珍しく44歳まで現役を続けることが出来ました。
この内容、最近読んだヒグチアサ『おおきく振りかぶって』15巻でまさに同様のことが描かれていました。

近年この「努力」という行為をなおざりに描くスポーツ漫画が多い風潮の中、やはり現実のプロ選手の言葉には重みがあります。
不断無き努力を「努力の行為を理解したうえで」行うことで才能差をカバーすることが出来る、改めてそう思わせる一冊でした。

おおきく振りかぶって(15) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(15) (アフタヌーンKC)