体内時計はまだリセットされていない。まぶたの肉厚がいつもより厚く感じる。
朦朧とした中、アイスコーヒーで気をつなぐ。
PCの時計をセットし直すようにたちまち、らんらんとすればよいものを鈍い身体め。
ねむい。ねよう。いっぱいねよう。いつか見た熊みたいに






伝奇集 (岩波文庫)

伝奇集 (岩波文庫)

創造者 (岩波文庫)

創造者 (岩波文庫)

見ず知らずの土地でよく知りもしない固有名詞が、他人のひそひそ話のように耳に入る。
気にはならない。
巧妙に設計された置き時計のように、緻密に人を迷い込ませ、まどろみの中を抜けると
静かな書斎にたどり着く。地球儀なんかがおいてあるような一室に
一人の男が背を向けて座っている。私は観念したように何かを白状する。


上のような気持ちがずっと続く本二冊。読書をしてなければ開きそうにない扉ばかりで
まだ私には早かったかと思わずにはいられない。