たたなづく考


内装工事のため、がらんとしたこども部屋で
書類の仕分けや写真の整理をしていますが
その間、押入れから発掘したラジオをつけています。
聴くというわけではないけれど
気がつくと手をとめて聴いている
とおくからやってきたものを



  

COUNTING CROWS "Possibility Days"




ラジオから流れていた歌
切れ切れの情景を繰り返しながら、
'everyone knows possibility days are impossible' に連れて行く


                 
去年の2月は『源実朝』を読んでいました。
万葉集の枕詞(5文字)は次の7文字の言葉の言い換えであることが多くて
長歌を読んでいると5、7、のリズムで意味を重複させて繰り返しながら
歌自体が運動し、成長し、先へと流れていく気がするときがあります。
この際限のない運動を止めるのは最後の7で、この7文字は<叙心>であることが多い。




歌とは流れ続けたいもので、それを止めるのが心をのべる ということだとしたら



           
千枚の写真より一篇の詩が
より多くを鮮明に語ることがあるから
ことばは恐ろしいのです。
千の風景の手前に私(のことば)があって
その遥か先にあなたのことばがあるようで





*誰の歌だったのか聴きのがしたので
 歌詞を検索して聴いていたら
 「めずらしくエモい歌を聴いてる」と娘に言われました。そう?
 「エモい」って言葉、学生時代の息子が使っているのをきいたときは
 技術のあるバンドがはからずも情動をあふれさせてしまう不器用さ 
 をいうのかと思っていました。