山手線一周〜スーツランニング〜part1

これは、男たちが山手線一周に挑んだ壮大な物語である。
登場人物 せーてん(僕)、ぱらさいつ氏、もかぐりーん氏、さんぎーん氏(途中参加)
時は2006年2月11日18:00 集合地点 高田馬場
ルート 高田馬場〜代々木



2/11 18:20 高田馬場

記念写真としゃれ込んでいる3人。ちなみに、撮影は交互に行っているため、ひとりは撮影係。ぱらさいつ氏はジャージ姿と気合いが入っている。しかし、財布すら持たず、1000円札一枚しか持ってきていないらしい(本人談)。もかぐりーん氏はいたって普通の格好。僕はスーツでびしっと決めてみた。特に理由があるわけではないけど、普通の格好で来ることが許されない空気を感じ取ってきてきたけれど、どうやらそれは勘違いだったらしい。他の格好も考えたけど、冬対応なのはなくって仕方なくこれにした。
そして、スーツで紳士気取りの男から余計な一言が・・・
「山手線の中には入らないようにしようよ」
「信号? 紳士だから当然守るよ」
この一言があとで命取りになるとは知らず・・・


というわけで、ルールができあがった。
・ 山手線は左回り
・ なにが何でも外を進むこと
・ 紳士


僕は過去に山手線一周経験者なんですけどね。そのときは円内も進みましたが。
というわけで、山手線一周ランニングが始まった。


2/11 18:27 新大久保

順調に見えるが僕はすでにこのときから周囲の視線の痛さを感じていた。
そして、脳内で山手線一周になにかイベントチックなものが欲しいとか思ってた。


2/11 18:39 新宿

さすが新宿。人が多い。さすがにここを走ると人に迷惑になるので(紳士条件に違反)、あるくことにした。あるいているときはスーツは何の違和感もなくって面白くなかった。やはり、どこかで着ぐるみを購入したいと思った。かなり寒さ耐性が下がってしまうのが欠点だが。


2/11 18:50 代々木

さすがに近い。意外と時間がかかっているかのように見えるのは到着時間しか書いてないからなんだよね。新宿駅長いし。

山手線一周〜スーツランニング〜part2

ルート 代々木〜渋谷

2/11 19:20 原宿

ルートを見てもらえると、山手線の中に入れないために明治神宮をぐるりとまわる羽目に。
これで、時間があともう少し後だったら代々木公園も入れなくなるためにさらにまわる羽目になっていた。あぶないあぶない・・・
表参道ヒルズにいってみたかったけど、場所がわからなかった。
そういう場所には似つかわしくないのか、護身が働いたに違いない。


明治神宮前

開いていない、開いていないよパパンorz


2/11 19:48 渋谷

渋谷を走ってたら近くを通っている人に凝視されたことは心の中にしまっておきたい。
しかも、目があってしまったよ。彼女はなにをおもったのだろうか。
渋谷で着ぐるみを買いたかったけど、どこで売ってるのかわからなかった。
ここで買えないということは、ずっとスーツか。まぁそれもありかな。

山手線一周〜スーツランニング〜part3

ルート 渋谷〜目黒

ルートは大体。間違ってるかもしれない。
2/11 20:15 恵比寿

恵比寿はやっぱり電車来るときの音が印象的だった。となりのおねーちゃんと話ながらあるいているおっさんにぶつかられた。やれやれ、こんな町かここは。


2/11 20:29 目黒

目黒ってあんまりなじみがない町だなぁ。用があって来たことってたぶんないんじゃないかなぁ。いまだにどういうところかわからない。

山手線一周〜スーツランニング〜part4

ルート 目黒〜品川

2/11 20:56 五反田

そろそろお腹が減ってきたころ。そして寒い。
途中のコンビニで「ポンラテ」という謎の飲み物を飲む。微妙。
走って、駅で写真を撮って時間を記録している間の微妙な休憩が肉体に及ぼす影響を考えると、この計画はかなりきついのではないだろうか? 走るだけだったら楽なのかなぁ。


2/11 21:04 大崎

心なしか歩く時間が増えているような気がする。
みんな疲れ始めているような感覚が襲ってくる。まぁ大丈夫だろ。
まだ半分いってないしね。到着時間はおそらく朝だなぁ・・・そんなことが頭によぎる。
しかし、特に予定があるわけではないのでなんの痛手もなかった。。。


2/11 21:54 品川

品川までの道のりも長かったよ。これが山手線の外側をゆく弊害か。
ここまで道がないとは予想もしていなかったよ。
距離よりもなんか薄暗い細い道を選ばなければならないというのが何とも言えないですね。
そして、もか氏のデジカメのバッテリーがつき始める。がんばってくれ!


地図を見ると新馬場という駅があるのでいってみることに。
新馬

「しんばば」だと思って、出発地の馬場が新しくなったよ、ここから新たな再スタートだ!
と思ってたら、実は「しんばんば」でした。駅前でしんばば、しんばば連呼していた三人組はいと希有な目で見られていたことでしょう。
新ってつけば新しくなるとか考えてもよく考えてみると、高田馬場の次の駅もその次の駅も新ってすでについているんだよね。やるなぁ(*゚ー゚)


北品川

品川の南にあるのに北品川とはこれいかに。
・・・世の中の不条理を感じます。

山手線一周〜スーツランニング〜part5

ルート 品川〜浜松町

2/11 22:31 田町

この辺から卒業旅行の話をし出す。結局決まらない人たちですが・・・
アジアが個人的にはおすすめ。海外の方がいいってきっと。
あくまでも個人的にですが。
そして、誰一人もはや走らなくなってしまった。僕もはしゃぎすぎて変な走り方をして股関節が痛いよ。


2/11 22:58 浜松町

浜松町へ行くには途中から連絡通路みたいなところを通って駅に向かう。
通路はなぜか左側通行者がひどく差別をうけているようで、狭い狭いw
アリエナイくらい狭く区切られていました。
浜松町についても、いったん戻って外に出ないと先へ進めないことに気づく。
やはり、山手線は外を歩くようには出来ていないようだ。

山手線一周〜スーツランニング〜part6

ルート 浜松町〜東京

2/1 23:30 新橋

ちょっと文字が見えにくいけど新橋です。
サラリーマン街といえどもさすがにこの時間では、人も少なくなっています。
居酒屋が多いねここは。ちょっと休憩なんてもってのほかだ。


2/11 23:50 有楽町

2/11の最終地点。さすがにあと10分では東京駅までつくことは厳しいね。
もう走れません。メロス・・・


2/12 00:07 東京

東京は約半分くらいの地点なので感慨深いです。僕の頭の中はトイレでいっぱいでしたが。
東京駅のトイレはどうやら7:30〜23:00までらしく、それ以外の時間帯は使えないようです。こうしてまた我慢の日々が続きます。なんだかんだで、あと5駅ほど我慢しました。
いつの間にか日も変わっていた・・・

山手線一周〜スーツランニング〜part7

ルート 東京〜御徒町

2/12 00:32 神田

Sanguine氏合流。デジカメを持ってきてもらう。
これでデジカメ問題が解決したかと思いきや、フラッシュが壊れてる・・・なんと・・・
気を取り直して進む。こんな時間から来てくれるとは漢だね。


2/12 01:22 秋葉原

アキバってこんなだっけ? 夜に来ることなんてないからよくわからんけど、イメージが違うな。ほんの二ヶ月前にいったばっかりなんだけど、出口が違うと違うね。おしゃれな店は似合わんて。そういえば、秋葉原献血ルームが出来てた(前からかもしれないけど)。3月には献血が解禁だから秋葉原へ出張してみるか。


2/12 01:42 御徒町

鳴り響く銃声。びびる4人。
車がなんかの袋を轢いて破裂させただけなんだけどね。それでも僕らには致命傷だった。
だって・・・至近距離でそんな音がするんだよ! 耐えられないよ。見知らぬ町。鳴り響く銃声。もうね、ここは小説の世界かと。

山手線一周〜スーツランニング〜part8

ルート 御徒町〜西日暮里

2/11 01:55 上野

先ほど、御徒町でびびった我々の前にさらに奇妙なことが襲いかかる。
血痕。。。
これは本物。な、なにがあるんだこの町は。こんな所には長居したくないよ。


2/11 02:19 鶯谷

この辺りの公園でやっとトイレを見つける。その間にブランコにのるぱら氏とSanguine氏。
ホテル街に敢えて放置を試みる。
しかし、この辺りはホテルしかないね。暗い小道の突き当たりに人影だけが見える。もう不気味以外の何者でもありません。


2/12 02:33 日暮里

大分来たなぁ。この辺りは駅間が短いからありがたい。
駅に着いても休憩なんてないんですけどね。そういえば、柔軟とかもしていないよ。


2/12 02:45 西日暮里

駅の間が一番短いといわれるだけあるね。さすがに近い。
おそらく、山手線の中を通った方がさらに近いはずである。
なんか、異臭もしますが、そういう所なんでしょうかね。

山手線一周〜スーツランニング〜part9

ルート 西日暮里〜巣鴨

2/12 03:09 田端

田端も駅の写真を撮るために山手線の中に入らなければならないけど、結局戻らなければならない道を進むのはこの辺りになってくるとつらい。妙に坂が目立つ。そして、道もきれい。自転車置き場のところに袋がずらーっと並べてあるのは何のためなんだろう。


2/12 03:49 駒込

ここへたどり着くのには地図上で見るとそうでもないように見えるけど、かなり遠回りをしなければならない。この旅の最後の難所であると思われる箇所。JRは山手線の周りに道を造るべきだと思うんですよ。開かずの踏切なんて作ってる場合じゃないですよ。
ここで、コンビニによっておにぎりを食べる。この辺りからまた足が重くなってきている。


2/12 04:16 巣鴨

時間がちょっとはやすぎるか。お年寄りの町だからそろそろ起き始めている人がいるんじゃないかと思ってたけど、ひとの気配はなかった。眠い。眠りたい頃だけど、こんなところで寝てしまっては起きたときにひどいことになりそうだ。足が。

山手線一周〜スーツランニング〜part10

ルート 巣鴨〜池袋

2/12 4:33 大塚

基本的にはもか氏がルート管理をやっているんだけど、ここにきて暴走し始めた。
もか氏はすぐそこ、すぐそこと連呼するわりにはなかなか目的地に到着しない。このあたりはみんな見知ってる場所だからか、もうすぐがやけに遠い。この地図で確認すると、巣鴨から大塚への道のりの半分くらいしかいってないところからもか氏はもうすぐと言い始めていたようだ。まったく。


2/12 05:06 池袋

やっとなじみのあるところへ帰ってきた感覚だよ。よくやったさ。
もう足は限界なんですけどね。
すき屋で食事をとりつつ休憩してたら、右足が固まってしまった。動かない。
もか氏は足が腫れたらしくダメージが蓄積されてしまった。
ゴール目の前にしてこの状態。まさにドラマだぜ。

山手線一周〜スーツランニング〜part11

ルート 池袋〜高田馬場

2/12 06:08 目白

動かない足を賢明に動かしながら進む。歩いているとだんだんと痛みが慣れてきて普通に歩けるようになる。紳士たるものたとえ痛くて歩けないときでもそれを表に見せてはならない。という勝手な脳内設定のためにかなり苦戦した。
ステンドグラスがきれいだけど、ここへついたときはそんな余裕はなかった。


2/12 06:30 高田馬場

僕らの旅はここで幕を閉じる。
思えば長かったものだ。最初に走ってしまったため、半分以上の道のりを体力0+永続ダメージで歩かなければならないという過酷な試練。普通に最初から歩いていればもっと早くたどり着いただろうに。
所要時間は12時間10分でした。
空はもう明るかった。


お疲れさまでした。