「粋美挿画」2号の特集で紹介した挿絵画家・濱野彰親さんの展覧会が、来年1月〜3月まで彌生美術館で開催されることになった。濱野さんは、山崎豊子「大地の子」、松本清張「迷走地図」、森村誠一「棟居刑事シリーズ」など数々の話題作の挿絵を描き、今も日本出版美術家連盟会長を勤める86歳現役の挿絵画家だ。彌生美術館での現役の挿絵画家の展覧会は珍しく、現代挿絵画家の第一人者の証であろう。画像は「棟居刑事の情熱」。


濱野彰親:画、森村誠一「棟居刑事の情熱」



濱野彰親氏近影(2011.2.2、大貫伸樹撮影)



「粋美挿画」2号表紙。

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三省堂・成城店 ◆三省堂・神保町店 ◆紀伊国屋書店・新宿南店(新宿本店代 TEL.03-3354-0131) ◆ジュンク堂(新宿、渋谷、吉祥寺、池袋) ◆ブックファースト新宿 ◆タコシェ中野ブロードウェイ3F)
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「粋美挿画」2号 12-13p 
濱野氏のデビュー作が表紙絵とは、恵まれた出発だ。デビュー後も自らの表現を探しながら様々なスタイルを探っているのがよく分る


「粋美挿画」2号 14-15p 
自費出版の作品集は、使用済みの挿絵を流用するのではなく、作品集のために書き下ろしたオリジナル作品で埋め尽くされていた。どの作品も、挿絵画家は受注生産ではなく自らも社会に向けてのメッセージを持つべき、という若き頃の濱野の強い主張が溢れる見事な作品が並ぶ。
 一番たくさん一緒に仕事をした川上宗薫との夜のお遊びは、官能小説の挿絵の為の資料集めだそうだ。


「粋美挿画」2号 16-17p 
松本清張の作品も多く、徹底した資料集めや取材によって描いたという。濱野の代表作のひとつでもある山崎豊子大地の子」では、中国に8日間の取材旅行をしたという。現在85歳、「オール読物」に連載中の津本陽「天下政権」の挿絵を担当しておりますます盛んに活躍されている。