若者のIT離れで待遇とかキャリア以前にある問題


楠さんのエントリでIT離れについて書かれている。

いずれにしても泥を忌避する若者を責めるのは筋違いで、忌避されてしまっている仕事や企業、
そこに矛盾を皺寄せしている業界や社会こそ変えるべきことは明らかだ。
これは技術や意識の問題ではなく、産業構造や取引慣行の問題である可能性が高い。
であれば必要なのは人材育成やイメージ改善のためのマーケティングではなく、待遇改善やキャリアパスを提示できる環境づくりなのだろう。
安直な若者に対するイメージ改善は問題に蓋をすることにしかならない。まずはIT業界の中で不人気な領域を特定し、
何故そこで適切な処遇が行われていないのか、背景にある構造問題を分析するところから手をつけるべきではないか。

http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080801/hit


企業に入ってからというのはそうかなと思う。よく考えるのですが、例えばインドやアメリカなどでは
エンジニアやプログラマは非常にステータスの高い仕事という認識をされています。全員が全員ほんとにステータスが高いといえば
そうじゃないだろうけど。んじゃあ翻って日本では、残念ながらそこまでのステータスの高さというのを感じません。
例えばインドの人は弁護士、医者、エンジニア/プログラマという感じで専門職の代表としてIT関連の職種を捉えているそうです。
数年前に聞いた話だから今もそうかはわかりません。インドはドラスティックに変化しているので。
アメリカでも今でもステータスの高い仕事です。ただ、若者離れが進んできているという話はどこかのニュースでみたので
先進国にはIT業界の若者離れの傾向がもしかしたらみられるのかもしれませんね。
企業側も待遇改善、キャリアパスはおおいにやるべきだし、そういうところをきちっとクリアにできた会社だけが
今後も淘汰されずに残っていけるのかなと思います。


で、それはこれくらいにしておいて、それ以前に自分はちょっと気になっている事が自分にはあります。
それは中学、高校でどれくらいITについて教えてるんだろう?ということです。
IT業界に興味をもってもらうには、それ以前にITの仕組みについてある程度早い段階で興味をもってもらわないと。
まず大学以前に興味というか存在自体知られなかったらちょっと辛いんじゃないかなあ。


たぶん今時の中学生、高校生は携帯電話は使えるし、ミクシィなどのSNSも普通に使ってるはず。
だけど、どうやって動いているのか?という仕組みについて、教わる事はないんじゃないかなあと思ってます。
これはそのとおりだとしたら悲しい事。
ユーザとしては、おじさんとかおばさんよりよっぽど興味をもってガンガン使うレベルなのに、
そこで止まっちゃってる。自分で作り出すことの楽しさってあると思うんだけどなあ。
そりゃ自分で全部学習する人とかは多分ほっておいてもITの世界に入ってくるとおもうけど、
そういう人以外で興味はあるけどきっかけが欲しい、そういう若い人が仮にいっぱいいるとしたらとっても勿体ない。
もしかしたら少し手を差し伸べてあげれば、もっともっと興味を持ってもらえるかもしれないのに。



で、仮説なんだけど、中学生や高校生にITの事について教えられる先生が凄く不足してるんじゃないかと。
僕らのころも中学に新しいパソコンが導入されたりしたけど、先生ろくに教えてくれなかったし。。。十数年前だけどw
あの頃より今はITについての基本みたいなことって重要でホワイトカラーな仕事はそれなしでは成り立たないんだし、
それ以前のリテラシは当然教えるべきなんだけど、その他にももっと教えるべきことがあってもいいんじゃないかなあと
思う訳です。


なんか企業レベルの待遇改善やキャリアアップが

「IT業界という業界が入った後にいかに素晴らしいかを説明すること」
だとすると、それ以前に、

「IT業界という面白いところがあるんだよというのを幅広くわかってもらうこと」

がとっても重要だったりするんじゃないかなと思うわけです。
そういうところを外の世界に伝えること・伝わることが、もしかして弱かったりするんじゃない?と自分は思います。