「フォトジャーナリストが語る世界の子どもたち」若い人たちが集まった

2月19日(土)「安田菜津紀×渋谷敦志 フォトジャーナリストが語る世界の子どもたち」がスペースふうらで開かれた。
お二人は若いフォトジャーナリスト。安田さんは20歳前半。渋谷さんは30歳台だ。彼らは世界の貧困と向かい合いシャッターをきる。

安田さんは渋谷さんが撮られた一枚の写真を見て心を揺さぶられ、この世界に入るきっかけになったと言う。その写真は栄養失調でしぼんだお乳に吸い付く赤ちゃんと懸命に守ろうとする母親。まさに一枚の写真が人を動かしたということだろう。
一方、渋谷さんは10代の頃ベトナム戦争の写真を見たのが写真と出会ったきっかけ、というようなことを語られていた。
世界には肥満防止のためにランニングマシーンに乗り、食べ物が大量に廃棄される社会がある一方、栄養失調で結核になり、エイズが死の病である社会がある。彼らの写真は私たちの「今」を問うものだ、と私は感じた。そして、心を揺さぶられた若い人たちがふうらに30人近く集まった。「まだこの国には未来がある」と嬉しくなったのは、私が爺くさくなったからか。
しかし、私にはこのような問いかけもある。世界の悲惨な現実が別世界の「風景」になってはいないか?という問いだ。

 私は想像する力、感じる心を麻痺させないように、これからも生きていこうと思う。そして「スペースふうら」が私だけでなく、人々の想像力を喚起する心、感じる心を醸し出す場所になればこれほど嬉しいことはない。
 そしてもうひとつ思ったことを書きたい。「私は無駄に命を投げ出すわけにはいかない」そのように確信した一晩だった。そのように感じさせたのは、選別される命の前で、シャッターを押す二人のジャーナリストの力だ。ありがとう。
 お二人のHPをリンクさせてあります。ぜひ、名前のところをクリックしてください。
 (康宗憲さんの講演レポートは後日。)