世界の頂点を目指そうと決めた。
それから先は「進むも地獄、降りるのも地獄」の道のりだったという。
(中略)
円形脱毛症も胃潰瘍も経験、血尿も続いた。
つらく逃げ出したい思いにかられる日々。
「よっぽど好きなんだろうね」。そんな周囲のささやきも聞こえたが。
「嫌だからといって降りることができないのがオリンピック選手だ」
との思いが支えた。
土曜の夜、BSのスポーツ大陸で
立命館大アメリカンフットボール部の特集をしていた。
昨年2年連続日本一になった同部だが、
今年はリーグ戦で関学に遅れをとるなど、
昨年までの圧倒的な強さ今年のチームから感じることはできなかった。
たが、それでもシーズン中に見せた立命館のここ一番の勝負強さ、
粘り強さは見事だったと思う。
(Mashさんに言わせれば、土壇場で強い筈の関学が勝負所でミスをしたことの方が驚きであるそうだが・・・。)
カメラは
昨年のスーパーQB高田と何かと比較されることに嫌気がさし
フットボールを止めたいとまで思い詰めたQBの池野や
ケガに苦しみ来年NFLEに挑戦するため留年を決意するWRの長谷川など
青春をフットボールに賭けた大学生のグラウンド内外の生活を記録しており
甲子園ボウルの試合前、ヘッドコーチが以下の檄を
選手に飛ばす場面をもフレームにおさめていた。
お前ら、法政がライスボウル出場してるところなんて想像できるか? 法政とうちらじゃフットボールに対する愛情が違う、 取り組み方が違う、やってきたことが違う、負ける訳がない。
この言葉を聞いて、スピードでは圧倒していた法政が
立命館に勝てなかった理由の一つを見つけたような気がした。
絶対に勝つという"決意"の存在である。
ライスボウルは、松下に徹底的に粉砕された立命館だが
彼らが一流であろうとする"決意"を失わない限り、
日本一に返り咲く可能性は十二分にある。
思うに一流二流の差、勝者と敗者の差は
何者かであろうとする意思と、それを支える決意なのではないだろうか。
と二流以上になれなかったフットボーラーはつぶやく。