ローゼンメイデン#13「わすれないで」(終)

 行きて帰りし物語ならぬ、来たりて去りし物語。
 いずれにせよジュンにとっては「旅」でありました。

 真紅との生活を経て、戻ってきた日常。けれど、すべてが前と同じではなく。
 変わったのはジュン自身、良き変化を招いたのがジュン自身であることが自然と分かる。序盤では斎藤さんの親切さ、接近に、微妙に警戒感を抱いたりもしたのですが、今のジュンなら……斎藤さんと普通に会話し、軽口も叩けるジュンなら、それで普通というか、納得できるなぁと。
 ひとことのアドバイス、ひとこえの押しで、しっかりと大学生活でも居場所を作り、友人を作っているわけだから。
 ……あれっ。どんだけリア充だよ!
なんだか置いていかれた感があって淋しいぞ!

 と、切なくもほんわかする、暖かなエピローグだなぁとしみじみしていたら、ええっ再度の呼び出しですか!そして物語は続くけれどここで最終回だよ、ですか!
 うーむ。いや、この、次なる物語の扉を開いて終わるというのは、決して嫌いではないのですが。
 生殺し状態じゃないですかどうしてくれるの。四期やるの。やれるの。やってくれるの?
 ……「まいたジュン」の助けとなる「まかなかったジュン」。「まきかえすジュン」。の姿は、とてもとても、見たいなぁ。

 全体を通して、ビジュアルがとても好みだったこと(とにかくドールの可愛らしかったこと)、序盤の沈んだ雰囲気も思い入れしやすいものだったこと、成長の余地を残す若さと大人としての分別を持ち合わせた主人公であるジュンというキャラクターが気に入りだったこと、等々で、ずっと面白く、楽しんで、視聴してきました。
 話そのものの分量にボリュームが無かったのは残念ですが、そのぶんジュンと真紅、真紅と水銀燈のやりとり等、たっぷりと味わうことが出来たし。
 オープニングの映像と楽曲のシンクロ、エンディングの雰囲気も、とても気に入っていました。オープニングはなにげに今期で一番好きだったかもしれない。

 今はただ、四期が実現することを願いつつ。
 楽しませていただきました。スタッフの皆様、ありがとうございました。

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ローゼンメイデン(9) (ヤングジャンプコミックス)
 原作を読んで補完……よりは、できればアニメで見たいのだけれど。この作品の場合。というか原作が事情を抱えて仕切りなおしとかしたから、読むにしても完結後にしたい、とか思ってしまうわけなのね。そういうことってあるよね。

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