ヤン・ジュンヒョク(サムソン)、史上初の2000本安打達成 3位ハンファ、リュ・ヒョンジンの完封勝利で首位ＳＫに0.5ゲーム差
ＳＫ ２−４ キア （光州）
（勝）オ・ジュンヒョン １勝 （セーブ）ハン・ギジュ ２敗１３Ｓ （敗）チェ・ビョンニョン ２勝４敗
（本塁打） キア ： ソン・ジファン ２号
最下位キアは2回裏、首位ＳＫの先発チェ・ビョンニョンから7番ソン・ジファンの3ランで先制する。ＳＫは4回表、プロ初先発となったキアの先発の新人オ・ジュンヒョンから7番チェ・ジョンの内野ゴロの間に1点を返した。キアは5回裏ＳＫの2番手ユン・ギルヒョンから、ソン・ジファンの押し出しの四球で1点を追加した。オ・ジュンヒョンは6回を1失点と好投した。
ＳＫは8回表、キアの2番手の新外国人ロドリゲスから4番イ・ホジュンのタイムリーで1点を返した。最後は守護神ハン・ギジュが抑え、キアが首位いじめに成功した。オ・ジュンヒョンはプロ初勝利で、壊滅状態の先発投手陣の救世主として今後も活躍が期待される。打線ではソン・ジファンが決勝3ランを含む4打点と活躍した。敗れたＳＫはトゥサンも敗れたため首位はキープしたが、3位ハンファに0.5ゲーム差に迫られた。
[懸命に応援するキアのチアガールたち。]
サムソン ６−１ トゥサン （ソウル・蚕室）
（勝）マゾーニ ２勝１敗 （敗）イ・ギョンピル １勝２敗
（本塁打） トゥサン ： チェ・ジュンソク ８号
韓国史上初の2000本安打まであと2本と迫ったヤン・ジュンヒョク(サムソン)は、8日のトゥサン戦で無安打に終わり、この試合に大記録達成は持ち越しとなっていた。サムソンは3回表、トゥサンの先発イ・ギョンピルから3番ヤン・ジュンヒョクのタイムリーで2点を先制し、いよいよ偉業達成まであと1本となった。サムソンは4回表8番チン・ガビョンのタイムリーで1点、5回表トゥサンの2番手クム・ミンチョルから5番パク・チンマンのタイムリーや内野ゴロ2つで3点を追加した。
トゥサンは5回裏サムソンの先発の新外国人マゾーニから、5番チェ・ジュンソクの本塁打で1点を返した。第1打席以降ヒットのでなかったヤン・ジュンヒョクに、9回表第5打席が回ってきた。ヤン・ジュンヒョクはトゥサンの4番手イ・スンハクの初球をセンター前へ運び、ついに史上初の2000本安打の偉業を達成した。約2万3000人の観客全員から盛大な拍手が送られ、サムソンのソン・ドンヨル監督のみならずトゥサンの主将ホン・ソンフンからも花束が贈られた。
サムソンは最後イム・チャンヨンが抑え、大打者ヤン・ジュンヒョクの偉業を勝利で祝い、4位ながら首位ＳＫとのゲーム差を1.5に縮めた。サムソンの先発マゾーニに7回1失点に抑えられたトゥサンはわずか5安打で、首位ＳＫも敗れたためゲーム差なしの2位には変わりなかったが、3位ハンファに0.5ゲーム差に迫られた。
ＬＧ ０−８ ハンファ （清州）
（勝）リュ・ヒョンジン ７勝４敗１Ｓ （敗）チェ・ウォンホ ３勝４敗
（本塁打） ハンファ ： クルーズ １５号
5回まではＬＧの先発チェ・ウォンホ、ハンファの先発リュ・ヒョンジンによる投手戦が続いた。均衡を破ったのは6回裏、ハンファの5番イ・ヨンウのタイムリーだった。この回7番ペク・チェホの犠牲フライで1点を追加した。ハンファは7回裏ＬＧの3番手リュ・テッキョンから3番クルーズ、イ・ヨンウのタイムリーで2点、8回裏ＬＧの4番手シン・ユノから2番キム・ミンジェのタイムリー、代わった5番手キム・ジェヒョンからクルーズの本塁打王争い単独トップとなる15号2ランで4点を追加し、試合を決めた。
リュ・ヒョンジンはＬＧに付け入る隙を与えず、5安打に完封しハンファが首位ＳＫとのゲーム差を0.5に縮めた。ハンファは5月25日以来の本拠地での連敗を6で止めた。今季初完封となったリュ・ヒョンジンは7勝目。ＬＧは再び勝率5割に逆戻りし、サムソンが勝ったため単独5位に後退。
現代 ８−３ ロッテ （釜山・社稷）
（勝）キム・ソンテ ２勝 （敗）チャン・ウォンジュン ４勝４敗
（本塁打） 現代 ： ソン・ジマン ７号 ロッテ ： イ・デホ １４号
ロッテは1回裏、プロ8年目にして初先発となった現代のキム・ソンテから7番ソン・ヨンソクのタイムリーで1点を先制した。現代は4回表ロッテの先発チャン・ウォンジュンの暴投で1点を先制すると、7番オ・ユンの2年ぶりの打点となるタイムリー、8番キム・ドンスの犠牲バント、1番ソン・ジマンの3ランで6−1と逆転し、5回表にも相手のエラーで1点を追加した。
ロッテは6回裏、現代の2番手チョ・ヨンフンから4番イ・デホのタイムリーで1点を返したが、現代は8回表ロッテの3番手イ・ワンギから代打チョン・ジュンホの本塁打で1点を追加した。ロッテは9回裏現代の4番手ノ・ビョンオから4番イ・デホの本塁打で1点を返したが、反撃もここまでだった。5回2失点に抑えたキム・ソンテは、プロ8年目にして先発初勝利。打線では3番イ・テックンが3安打し活躍。
ヤン・ジュンヒョク、2000本安打達成
9日のサムソン−トゥサン戦で、ヤン・ジュンヒョク(38)が韓国プロ野球史上初の通算2000本安打を達成した。7日のロッテ戦で2000本安打まであと2本としたヤン・ジュンヒョクは8日のトゥサン戦では無安打に終わったが、9日のトゥサン戦で3回表第2打席に2塁打を放ち、大記録まであと1本に迫った。そして9回表の第5打席で、イ・スンハクから初球をセンター前ヒットにし、2000本安打の偉業を達成した。
ヤン・ジュンヒョクは左打左投の外野手で、1993年嶺南(ヨンナム)大を卒業し、出身地の大邱を本拠地とするサムソンへ入団した。その年打率.341を記録し首位打者となり、新人王にも輝いた。足を大きく開いて重心を低くして構え、スイングした後に大きく手を広げる「万歳打法」で安打を量産し、史上最多の4度(1993、1996、1998、2001年)の首位打者に輝いた。1993-2001年まで9年連続打率3割を記録した打撃技術だけでなく長打力も兼ね備えており、2007年現在プロ入り以来15年連続2ケタ本塁打を記録している。最多本塁打を記録したのは2003年の33本。1998年オフ、イム・チャンヨン(現サムソン)との交換トレードでヘテ(現キア)に移籍し、2000年開幕直前にＬＧへトレードされ、2001年オフＦＡでサムソンに復帰した。
長年韓国を代表する一流打者として活躍してきたヤン・ジュンヒョクは、史上初の通算2000本安打だけでなく、打点(1237)、得点(1143)、塁打数(3413)、四死球(1175)と数々の部門で通算最多記録を持つ「記録の男」である。本塁打数も323本と歴代2位のイ・スンヨプ(元サムソン、現読売)にあと1本と迫っており、チャン・ジョンフン(ハンファ、引退)の最多本塁打数(340本)更新も夢ではない。またファンからの人気も高く、オールスター戦では常にファン投票最多得票を記録している。
今後も長く現役を続け、安打のみならず数々の通算記録を更新し続けることが期待される。今季は年齢を感じさせない力強い打撃でサムソン打線の核として活躍し続け、全51試合に出場、打率.303、14本塁打、37打点。プロ通算成績は1803試合に出場、打率.318、2000安打、323本塁打、1237打点、179盗塁。
なお、今後の2000本安打の記録達成が予想される選手としては、通算盗塁数記録保持者(527個)でヤン・ジュンヒョクと同い年のベテラン外野手チョン・ジュンホ(現代、1842本)、2006年まで9年連続打率3割を記録中で今季史上最年少の1500本安打を達成した巧打者チャン・ソンホ(キア、1519本)があげられる。
(記録はすべて6月9日現在)
