今週のお題 第17回

実に、5ヶ月8日ぶりの今週のお題
いや〜、すいません。
久しぶりの今週のお題とあって、テンションが通常の8倍にも16倍にもハテには2048倍にもなっております!
本当にスイマセン。
こんな私についていってください。

さて、今週のお題
言ってはいけないと思いますが。
それこそ、私の家は片田舎でございまして、ふるさとと呼べるものがないのです。
というよりも、まだ齢14ですからふるさとなんて思う年頃ではないのですが。

ダイアリーの趣向を変えるといっていたが、これでは同じ……
では、また今度会う日まで。

第1回 読書感想文 『氷菓 The niece of time』

初めての読書感想文は、米澤穂信さんが書いた↓で行きます。

1、日常ミステリー

この氷菓はミステリーを取り扱っています。皆さんが思い描く、殺人事件が起きて、ほんでもって事件解決……というものではなく、ささやかな『日常』の中で起こるちょっとした謎を取り上げている話です。

2、氷菓、小話

この作品は2001年11月1日に角川スニーカー文庫から発刊されたものなのですが、思うように売れずに再版を出版社がこばんでいたそうです。
後に、米澤氏が『さよなら妖精』(2004年発表)で高い評価を受けたことから再版を決定したそうで。
さて、この話がどんな粗筋かと言うと……
ここまで踏み込むのはちょっと……と思うので、なるだけ粗筋に触れずに行きたいと思います。

3、『ミステリ』ではなく『ミステリー』

まず、この小説を読んで思った事は、
『日常ミステリ』ではなく『日常ミステリー』であることです。
そもそもミステリとミステリーの違いは?
私の見解だと、ミステリーは広く浅く様々な本を読んでいる人が、ミステリを語るときに言う言葉、又はまだミステリの知識が少しばかりしかない人間が語るときと思っています(なんだか、難しい)。

この小説ではあくまでもミステリーなわけです。読者に推理を強要していない。
暇つぶし程度の簡単なトリック(ミステリをあまり読まない自分でも先が読めちゃいました)。
よくありがちなどんでん返しはなく、ああやっぱりそうか、という結末。
この3つから、この小説を『ミステリー』とカテゴライズさせてもらいました。
ファンにとってはちょっと不満でしょうが。

4、209ページに秘められたそこそこの秀作

氷菓』はわずか209ページしかありません。その中で様々な推理が行われています。
米澤氏がこの小説を出版したのは弱冠23歳。
23歳でここまで書けるなら素晴らしい事だと思います。

5、アニメ化のタイミングが悪かった

2012年春、『氷菓』を含めた『古典部』シリーズは2クール、全22回でアニメ放送が決定しました。8月13日現在、アニメ最速放送地域は第十七話『クドリャフカの順番』まで放送されてるかと思われます。アニメ化は嬉しい事なのですが……

いかんせん、タイミングが悪かった。
なぜ悪かったか?
主人公の性格、です。
もう少し早ければ、と見ていていつも思うのです。
主人公の折木奉太郎は、省エネ少年。
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
がモットーなわけですが。
これは所謂『事なかれ主義』類似若しくは一致しているのです。
『事なかれ主義』の主人公といえば、涼宮ハルヒの憂鬱(2006)の主人公、キョンでお馴染みのあの性格。
ライトノベルにおいて、あの性格だと『ヒロインを動かしやすい』
ライトノベルにおいて多用される性格の持ち主ですから、勿論の事アニメでも結構出てきているはずです。
既存するアニメ視聴者にとって折木奉太郎
「またお前か」
といった構えで迎えいれられたのでしょう。

シリーズは約75万部を記録。
なかなかいい数字です。
けれども、『アニメ化のタイミングが悪かった』

6、特にないが

氷菓』のあとがき(215ページ)に、気になる記述がありました。
『4割は忠実に基づいている』
一体、ノンフィクションではどんなだったのか、
「私、気になります!」

氷菓』は、480円(Tax in)です。次回は、『愚者のエンドロール』で行きます。
私が持っている『氷菓』は、2012年5月20日発行の第31版です。

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

第2回 『氷菓 The niece of time』付け加え

今回は、第1回で紹介した『氷菓』の付け加えです。前回とは違い、ネタバレ覚悟でお願いします。

7、英題について

事実、私ちょっと辛口批評を行っている訳なのですが、英題には納得しました。

『The niece of time』(和訳:時の姪)

なるほど、と読了した時感じました。
英題に興味を覚え、その興味から察した事を書いて行きたいと思います。
初期英題は、『HYOUKA』だったようです。
和訳は勿論、氷菓(笑)
これには、ちょっと驚き。明らかに適当ではないか?
2代目は、『You can't escape』(和訳:あなたは逃れられない)
これはちょっと納得。
そして、上の奴。適当です、スイマセン。
ここからは『氷菓』を読んでいないとわからない部分です。なるべく未読者にもわかりやすくいいます
簡略に言いますと、2代目、3代目では何が違う、言いますと
2代目は1967年の、
3代目は2000年の、
古典部のことを言っているのではないでしょうか?
つまり2代目は関谷純の『氷菓』事件(ここではそう言いましょう)による責任転嫁の最後の彼を映した言葉なのです。きっと。
3代目になると、千反田えるのことでしょうね。関谷純にとって、彼女は姪にあたるわけですから。

英題は、やはり古典ミステリをもじってつけているようです。
氷菓の英題は『The Daughter of Time』(和訳:時の娘)
をモデルに書いているようですね。

8、英題から見えてしまう結末!?

更に、時という言葉は「真理」「真相」という意味も孕んでいて、これを鑑みるとある意味
氷菓』事件は、姪が解いてくれるだろう。
という結論にたどり着くわけです。事実、解いてますからね。

尤も、『氷菓』を読んでいる方々が古典ミステリに手を延ばしているか、といわれると私は尻込みしてしまいますが。

9、他にもある英題

その他、『氷菓』には英語が絡んでくる話もあるんですが、
それは買ってからのお楽しみと言う事で。さすがにネタバレばかりだといけませんしね。
480円(Tax in)です。

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)