Babylonian Tower

「Harlem Shuffle Vol. 1」
2006.7.8 (Sat) @Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,000 ( 1 Drink )

Guest DJs:
高橋孝博(HALFBY)/ 森野義貴(HANDSOMEBOY TECHNIQUE)/ 小山内信介(SECOND ROYAL)
http://www.secondroyal.com
DJs:
tmym, tdsgk, YMDMKT

よろしくお願いします。フライヤーもできました。

何かまだ世界は終わっていなかったようで一安心である(昨日のNag3参照)。

ということでロナウジーニョ、という名前を知ったことでちょっとはW杯に詳しくなったな、とか思って図に乗っていた私であるが同僚から「俊輔とかどう思いますか?10番ですし?」と言われて、まったく意味がわからなかった。それからちょいと検索してみて、俊輔、という漢字を知り(苗字は忘れた)、10番、という背番号が結構大きな意味を持つらしい、ということは知った。

まだまだサッカーに関しては知らないことばかりである。それどころか、野球に関してもまだまだ知らない。と言うか前にも書いた記憶があるが「知っている」とは一体どういうことなのだろうか。果たして私は何を「知り」、何を「知らない」のだろうか。聞いたり聴いたり見たり読んだり、はよくするが、「知る」ということは一体何なのだろうか。その考えからいくと、多分私は何も知らない、と言っても過言ではないだろう。

「言葉」と「実際にすること」の間のギャップを埋めることはなかなか難しいものである。「言葉」ではわかったような気になっていても、はて実際の行動に於いては、これを指すのは何の言葉なのだろうか、ということが多々あるわけである。

このように日々何かの網に捕らわれながら生きている私はいつの日か、網目から抜け出すことができるのだろうか、とか思いつつTarwaterの「The Needle Was Travelling」を聴く。Morr Musicからのリリースである。To Rococo Rotの方がヴォーカルなんでしたね、そういえば。しかしMorrからリリースされる諸作品は、非常にすんなりと耳に入ってくる。それはこのアルバムでも然り。何故なんだろうな、とか思っていたが、それは多分、どことなく全体的に10年くらい前のUSインディポップに感触が似ているからではないか、とか思った。良い意味で既聴感がある、と言うか。だから安心して聴けてしまうのであろう。昔のDarlaとか一時期のTeenbeatのような、そういう感触がある。と気づいたのはこのアルバムとかってHollandのアルバムに感触が似ているよなあ、ということをふと思ったからであった。ぼわんとしたエレクトロポップにメロディアスなヴォーカルが乗っかり、とんがったところや強烈な部分はないものの、安心して聴けるメロディとサウンドのアルバムである。インストもヴォーカルもほぼ同じ比重で扱われているのも非常に自然で、渋く太いベースラインも含めてついつい、良いなあ、と身を任せてしまえるアルバムなのだ。そこはかとなく感じられるニューウェーヴ臭は多分Minimal Compactのカヴァーをやっているから、というだけではないだろうが、そのカヴァーは原曲を超えたと言っても過言ではない出来なのでグッとくる。強烈なアルバムではないが、ふと傍らに置いておきたい、そういう作品。

Drastic Classicism

tdsgk2006-06-08


今日2つ目。

「Harlem Shuffle Vol. 1」
2006.7.8 (Sat) @Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,000 ( 1 Drink )

Guest DJs:
高橋孝博(HALFBY)/ 森野義貴(HANDSOMEBOY TECHNIQUE)/ 小山内信介(SECOND ROYAL)
http://www.secondroyal.com
DJs:
tmym, tdsgk, YMDMKT

よろしくお願いします。フライヤーもできました。

そういや先日教育テレビを見ていたら、帯番組みたいな奴でリラックスの方法、みたいなことをやっていて。いわく、「いらいらしている時にはアップテンポの曲を、そして落ち着いてきたらちょっとゆったりめの曲を」だそうである。その方が気持ちにはしっくりとくるらしい。

そうなのか。ということは逆に言えばあれか、アップテンポの曲を心から欲してしまう、という時はちょいといらいらが、ということなのだろうか。それも成り立つのだろうか。ということはNapalm DeathとかStruggle For Prideが心の底からしっくりと来ていた時期があったが、その時は激いらいらしていたのだろうか。

かように自分のことを客観的に見るのは難しい。物証から固めていって、というやり方だと意外に簡単に振り返ることができるのかも知れない、と学ぶことができたわけである。まあ、後から、なのであるが。

ちなみにその番組では寝る前に、自分の好きな本を姿勢を正して朗読してみたりすると心が落ち着いて、良い眠りができる、ということも言っていた。最近読んでてぐっと来た町田康の→夫婦茶碗とか、嶽本野ばらの→ミシンとか、サドの→ソドムの百二十日とか、朗読してみると安眠できるのだろうか。

ところで今の私の精神状態はどんな感じなのだろうか。Rhys Chathamの「Die Donnergotter ( The Thundergods )」を聴いている。Glenn Brancaにも影響を与えたという彼の70年代後期から80年代にかけての作品を集めたアルバムである。ボックスセットを注文かけていたのだが、どうも入荷は難しそうでがっくりしていたものであるが、これともう1枚リリースされたお陰で凄く嬉しいのである。まあ、GlennさんとかSonic Youthに影響を与えた、と言えばさもありなん、という感じかも知れないが、これがまたすんごく面白いのである。John CaleやTony ConradなどのミニマルミュージックとRamonesの勢いを混ぜた、なんて形容されるくらいなので、最早何がなんだか分からない状態であるが、聴いてみるとその形容は全く正しい、と頷かざるを得ない音楽なのである。ラウドなエレキギターの無調なカッティングが延々とミニマルなドラムとベースに乗せて突っ走るナンバーや、ホーンセクションが延々同じ不穏なフレーズを繰り返すナンバーなど、結構ヴァラエティに富んでいて猛烈に引き込まれてしまう。基本はやはりミニマルなのだろうけれども、明らかにパンクな匂いを感じざるを得ないので、かなり血が滾る。しかも延々やられるわけだから変に気持ちよくなってきてしまうから危険な音楽である。Robert LongoやらThurston Mooreと一緒に演奏している写真があったり、Olu DaraやAnton Fierが演奏に参加したり、と意外に私が無知だっただけでNYシーンのキーパーソンたる人物だったのかも知れないのだなあ、と反省することしきり、の素敵な音楽である。