北海道1200km2日目

2本目の峠、美深峠は遅いながらもアウターで登攀、
峠手前で200km通過時間6時間と40分!
峠を過ぎて下りになるとなんと霧で真っ白、
メガネに水滴がついてよく見えませんが、
斜度がゆるくってカーブもゆるいので特に問題なし、
PC手前1kmでK澤さんと合流して、
01:20、220km地点の美深のPC2に到着しました。

おにぎり2個とカフェオレをいただいて、
ボトルには2Lの水が消えてゆきます。

けっこう寒いです、
レッグウォーマーを着けて、指付きのグローブに変えて
またしても単独でスタートです。
何で集団の先に出るかというと、
私は停止時の筋肉内の乳酸処理が著しく悪くって、
PCからの走り出しは乳酸処理のためか、
まったくペースが上がらなくって、22〜3km/hしが出せなくって、
かなり遅いペースの集団からも千切れてしまうんです。
なので埋没したい集団には再スタート語30分ほどで吸収される予定で
前もってスタートするようにしているんです。
(決して一人が良い訳ではないのです)

予定通り30分で二人に吸収されました、
が、思ったよりペースが速い!
上りで離されて下りで追いつくを繰り返しながら
霧の中のR40を北上します。

午前3時を過ぎると空が明るくなってきます、
この時間帯が一番眠さが出易い時間なのですが、今回は問題なしです。

310km道の駅『てしお』付近でK澤さんはコーラ補給、
kiyatchiさんは仮眠のため離脱、
単独で天塩の街中を通過、
なんとここでスタッフの方の声援をいただきました!

天塩からの道道106は海岸線を走る単調な道、

最初は北海道らしいと喜んでいましたが、
砂丘と低木ばかりで何もないまっすぐの道
5kmも走ればなんかもう飽きた…
何であるのか無駄な信号に毎回引っかかって、やな気分、
と思っているところにK澤さん登場、
K澤さん情報で、左手に奥尻島が見えるはずでしたが
残念ながら雲しか見えません、
ま、雲でも写真に撮るか、
なんて思ってカメラを取り出そうとしたところで


あっ!!!、はすった!!!


終わったかと思いましたよ、
K澤さんが動かないでいてくれたため、
転倒は免れました、
ただベントウボックスからカメラや補給をまいて、
リアのクイックが外れましたが
それ以外はまったく無傷でした。
本当に申し訳ありません、ごめんなさい。

K澤さん、この区間はかなりまったり走っている感じで、
また、5分に1回ほどダンシングを入れてお尻も休めている感じです。

そんなこんなで50km以上続いた風景も終わり稚内へ、
376km地点、稚内のPC3到着は06:55、
なんとアベレージ25km/h換算で2時間以上の貯金!!!
凄いチャンスがやってきました、
私にではなくってK澤さんに!
45時間台を狙おう!前回のPBPのトップタイムの世界を体験してきたまえ!
(私にはぜんぜんむり    笑)

この区間の水分消費は100kmで1L、
夜間消費はこんなものでしょう。
お稲荷さんとおにぎり1個とカツゲンをいただいて、
ウォーマーを外して、手袋を指きりに変えて
またしても先行スタートします。

稚内の久しぶりの信号に嫌がらせされながらも
路肩が広いけれど荒れているR238をがたがた言いながら北上します、
やっと着いた宗谷岬
誰もがやるように岬の碑に自転車を立てかけて写真を撮ろうとしたところ、
直前に私を抜いていった観光バスから大量の中国系観光客が押し寄せて
岬の碑は完全に占拠されてしまいました…

泣く泣く宗谷岬の駐車場を後にする私、
追い討ちをかけるように今までずっとフォローだった風が
思いっきりアゲンストに変わりました。

そんなこんなで、K澤さんから送れること10分?
435km地点、猿払のPC4到着は09:30となりました。
またしてもいなり寿司、おにぎり、カツゲン補給、
このPCはK澤さんが先行スタート、
まだ、45時間の夢は捨てていない模様です。

遅れること5分、私もスタートします。
オホーツク側は完全に逆風です、
かなり無理して25km/h、ぜんぜんスピードが乗りません、
仮眠所に待機されているスタッフの方には笑顔で挨拶しますが、
気持ちは泣いています、
途中で目にした風力発電の風車も反対向いてぶんぶん回っています。
日差しがきつく感じます、日向が暑いです、
でも、いつものように汗が滴る感じはなくて変な感じ、
汗はかいているのだけれどどんどん蒸発しているのかな?

お昼を過ぎたあたりから道に小さなアップダウンが付いてきました、
一番苦手な展開、もう辛いだけ…
548km地点、紋別雄武町のPC5到着は14:10でした。
PCに着くと暗い表情のK澤さんが迎えてくれました、
「もう、最低です、疲れました…」
というので、48時間切りに軌道修正、
確かにこの区間は若干貯金を消費しちゃっています。

この区間の水の消費もひどくって、2Lのボトルは空、
休憩中にも800ml補給、
食事は暑い日の定番、冷やし中華行っちゃいました。

走りながらの補給は
パワーバー系のシリアルをここまでずっと使っていましたが、
(賞味期限麻じかの物を沢山もらっちゃったので)
全て食べつくしたのでキャラメルドック×#と桃大福を持つことにしました。

K澤さんから送れること15分、
30分ほどの休憩でPCを後にしました。

相変わらずの向かい風、
600kmを22時間45分で通過!
と、喜んだつかの間、
橋を渡る際に端のつなぎ目の段差を通過したときに、
突然縦にサドルが揺さぶられました、
ブレーキをかけて後を振り返ると、
遠くにリクセンカールのサドルバックが落ちています…
幸い道路の隅に落ちていたのでトラックに踏まれることもなく、
また橋の欄干を越えることもなく残っていました。

ドルバック脱落の原因は、
シートポスト側のつめに噛ませるアタッチメントの
取り付けビスの脱落…
当然その辺の部品はどっかにばら撒いちゃっています、
もう、通常には付けようもありません、

しばらく考えてまずはコンビニかホームセンターを探すことに、
運良く歩行者がいたのでお聞きすると、
コースを少し外れたところに一軒あるとのこと、
ドルバックをハンドルの上に乗せながらよろよろとコンビニに向かいます。

2kmほどコースを外れたところにコンビニ発見、
ガムテープと梱包用の紐を購入して修理開始、
手持ちのタイラップで固定して、
紐でサドルベースやピラーとサドルバックのフレームとをぐるぐるに縛って、
後はとことんガムテープを貼り付けます。
特にシートポストの取り付け部は5重巻き!
何とかがたなく取り付けられたので、
スペアのガムテープをトップチューブにぐるぐる巻きにして
無事復帰を果たしました。

620km付近でオホーツクとも別れを告げて内陸に入っていきます。
風は相変わらず、というよりさらに向かい風、
日も暮れてきました。
さらにクランクからパキッ、パキッっと音がし始めました。
止まってチェーンを外して見ると少しがたがあります、
どうもBBのベアリングのプラスチックのふたが割れているみたい…
(これ、正解でした)
これっていつまでもつのかな…600kmもってちょ!

内陸に入ってしばらくすると金華峠の上り開始、
けっこう交通量があってびゅんびゅん飛ばしているので
やだな〜って思っていると、
真っ暗になったら車、ぜんぜんいなくなっちゃいました。
何か妙にさわやかな感じの峠なんですがまったく回りは見えないので
本当かどうかは分かりません、
ただ、残念なのは下りになったらしっかり逆風が強くなっていること、
まったくブレーキ使うことなく下界に下りて街中へ、

685km地点、温根湯温泉のPC6には20:50到着でした。
K澤さんはすでに出発された後のようです。
気温が一気に下がってきました、
PCについてすぐにウォーマーを着けて買い物をしますが、
買い物を終えて外に出て来ると震えがきます。
レインウェアーを羽織って、おにぎり3個とホットコーヒー2缶補給、
さらに補給食にもおにぎりを2個つんでおきます。

PCを出てすぐに峠道、
今回のブルベ初の峠道っぽい峠道です。
狐系の動物がやたら出てきます、
周りの林もがさがさ言っています、
鳥の泣き声も神掛って聞こえます。
空を見上げると満天の星、手が届きそうなくらい…
しばらく尾根状のところを走って
下って行きますが、ほんとブレーキ使わないな。

この辺からひたすらゆるいアップダウンを繰り返します、
周りは真っ暗で上っているのか下っているのか目視ではまったく分からなくて、
ペダルが重くなれば上り、軽くなれば下りって言う感じ、

陸別を過ぎた735km地点のバス停にK澤さんのDEROSA発見、
私は眠気まったくないので、ここから先行することになりました。
時計はすでに23:30、もう少しで日付が変わろうとしていました。