啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

レクサスとフェラーリ

日本は、デフレで「失われた25年」と言われ続けています。しかし、アベノミクスの成否の論争はさておいても、また北朝鮮有事危機と言われながらも、実際には東京市場日経平均が2万円台をも伺うほどに、景気がいいというのが現実だと思われます。
教授のいるサウジアラビアは、数年前から原油価格の急落を受けて、国の財政状況が急速に悪化。約1年前から原油価格は回復してきたものの、この国の財政状況の好転の兆しは、まだ見えておりません。
これは、ひとえに北の方のシリアと南の方のイエメンへの紛争介入つまり戦争での出費が非常にかさんでいるからと言われています。一説には、イエメンの戦争が小康状態になり軍事介入がなくなるだけで、国家予算の約50%が回復するだろうという試算さえあります。
戦争にことは、高度に政治的なことで複雑な背景が存在することなので、外国人には何のコメントもできません。
ただ、ジッタ市内の交通での自動車事情をみると、数年前まではイタリアの高級スポーツカーのフェラーリなども市内でよく見かけていたのですが、最近ではほとんど見かけなくなってしまいました。
さすが、レクサスは高評価のせいか、街中で頻繁に見ますし、教授が主務として勤めるアブドラ国王科学技術大学のキャンパス内でもたくさん走っています。
この2017年の秋かそれ以降には、レクサスの新型やマイナーチェンジが予定されたりしているようで、発表が楽しみでもあります。それでも、車種によるでしょうが、価格帯が日本円で約400万円台からのものから、約1500万円を超えるものまであるので、一般には「高嶺の花」の高級車と言えます。
一方、フェラーリで安めの「488 GTB」でも、新車価格が3000万円ですから、もうため息が出てきます。
フェラーリの本流は12気筒と言われ続けてきましたが、乗りやすい8気筒なら中古車なら何とか手が出るのではないかと、約15年ほど前に、東京のフェラーリ専門店に足を運んだことを思い出しました。
360モデナとかF430といった車種が人気の車種でしたが、それでも中古車でもゆうに1000万円は超えておりました。ところが、現在では、フェラーリの488は、むしろ中古車の方が新車より数百万円から800万円ほど高いのです。これは、今正規ディーラーに発注しても納車まで1年半から2年はかかるということのようです。
だいたい、フェラーリ・オーナーというのは、新車を手に入れた瞬間から次の車種を発注するということなので、そういうことも反映しているのでしょう。
いずれにしても、日本は実は景気がいいと言わざるを得ません。庶民の我々には、家一軒を買うようなつもりでないと、こういう高級車は買えないので、フェラーリは憧れだけで十分何かも知れません。