【いい加減に】中村克【しなさい】


この本〔千葉忠夫著『世界一幸福な国デンマークの暮らし方』PHP新書〕の著者は、この章を「マッチ売りの少女を幸せにするためには―貧困を考える」と題しています。アンデルセン自身も貧しい家庭に生まれ、貧しい少年時代を過ごしたとも書かれています。
翻って、私たち日本人は、この貧困について考えるべき話を、何か「美談」のような話に作り替えています。160年前の著作物であり、著作権は発生しないとしても、あまりにも著作者と読者を愚弄していないでしょうか
なぜ、このように脚色するのでしょうか。答えは簡単です。貧困問題がテーマであるならば、絶対に売れないからです。売れるためには、かわいい女の子の「涙を誘う美談」にしなくてはならないからです
この例が示すように、売らんがためにはだましてもいい、何をしてもいい。この思想が結果的に競争社会、格差社会を築き上げて来たのです。 (太字は引用者=3羽の雀)


いちいちつっこみを入れる必要はありませんよね。


余談ながら、この『世界一幸福な国デンマークの暮らし方』という本は、中村サンが前に接近を図った志村建世さんも最近お読みになったようです()。


検索ついでに見つけてしまいましたが、志村さんのところでもネームドロッピングをやってたんですね。中村サンには貧困問題を真剣に考えようとする姿勢など皆無で、他人を利用しようとしているだけであることが、よくわかりますね。



(志村建世のブログ〈湯浅誠の「反貧困」を読む(1)〉コメント欄より)


【追記】
Wikipediaマッチ売りの少女
*「マッチ売りの少女 絵本」によるGoogle画像検索結果
青空文庫マッチ売りの少女」(大久保ゆう訳結城浩訳

日本では「赤いほおして微笑みながら天に召された」と脚色されていますが違います。中村克

But in the corner, at the cold hour of dawn, sat the poor girl, with rosy cheeks and with a smiling mouth, leaning against the wall--frozen to death on the last evening of the old year.英文

けれど、あの街角には、夜明けの冷え込むころ、かわいそうな少女が座っていました。薔薇のように頬を赤くし、口もとには微笑みを浮かべ、壁にもたれて――古い一年の最後の夜に凍え死んでいたのです。結城浩訳

注(追記)頬の色を"pale cheeks"としている英訳もあり、青空文庫大久保ゆう訳はこちらをもとにしていると思われる。


(さらに追記)ちなみに中村サンが「アンデルセン博物館のサイトより(最後のThe Little Match Girl )」として紹介している「『マッチ売りの少女』の絵」は、ルーマニアで行なわれたアンデルセン生誕記念コンクール(2009年)への子供たちの応募作品で、どう考えても、中村サンが文中で触れている「デンマークアンデルセン博物館の『マッチ売りの少女』の絵」とは違うと思います。


(またまた追記)原文では「赤い頬」が正しいそうです。(10月10日)

422 :朝まで名無しさん:2009/10/10(土) 16:54:14 ID:FI2AEmrh
気になったので調べた。

ttp://www.hcandersen-homepage.dk/
デンマークの原文乗ってるサイトから

Men i Krogen ved Huset sad i den kolde Morgenstund den lille Pige med rode Kinder, med Smiil om Munden
med rode Kinder → with red(rosy) cheeks → 赤い頬で
が正解。
※しかし同サイトでは、pale (青ざめたor淡い)cheeksと英訳しているので注意。
 西欧各国語向けに訳された時点で、ちょいちょいイロが付いたんだと推測。
〔後略〕