個性を捨てろ!型にはまれ!
頑固オヤジの説教を聞いているような気分になる本。ただし、理屈は通っていて、得るものは多い。
「本当の個性とは、他人と同じことをやっていく中でこそ、明らかになってくるものなのだ。周囲と同じことをやっていく中で、違いを見つけ、そこを伸ばし、自分のものにすること。それが個性である。」
「個性を極める前に、まずは王道メニューで勝負しよう」
何にしても基本となる「型」をしっかり身につけておこう。それがないと、いくら偉そうなことをいったり、小技を覚えても成果はでないということだろう。
「より多くの素材を探し、組み合わせのバリエーションを変えていけば、アイデアなんて無尽蔵に出てくるはずなのだ。」
「何かを発明することばかりに躍起にならず、既存のアイデアを堂々とパクろう。そして、それをどう応用していくかについて、もっと真剣に取り組もう。」
無から有を生み出せる人なんて普通はいない。そのわかり素材はあらゆるところに転がっている。視点を変えて組み合わせることで、新しいものはいくらでも生み出せる。
「仕事とは「他人の需要に応えるもの」だ。自分を表現するとか、自己実現とか、そんなふわふわしたことを言っているようでは、いつまでたっても仕事にならない。他人の需要に応えられなければ、お金にならないのだ。「はたしてこれでお金がとれるかどうか」で考える、それがプロなのだ。」
これぞまさにプロフェッショナルの考え方。何にしても「自分は、自分は」という人ほど相手を満足させる結果を出せない(反省…)
ただ、著者がよしとするタテ型社会の弊害に触れてないこと、読者の心を動かすより作者のエゴを感じる箇所がいくつか目についたのでマイナス1点。
- 作者: 三田紀房
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/11/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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何故あの会社はメディアで紹介されるのか?―PR最強集団のTOPが教える55の法則
広告ではなく、ニュースや特集などとしてTVや新聞などメディアにとりあげてもらい、発信したい情報を効果的に広めるためのノウハウ集。筆者がそれを本業とするPR会社の代表なだけに、それぞれを自らが関わったものを含めた事例を交えて紹介しているので、具体的でわかりやすい。
キモとなるのは次の2点に絞られる。
・メディアが常に欲している情報の形を理解する
・自社が発信する情報をそれに近づける
つまり、相手を理解し先回りして喜ばすこと。それが結果的に自社の利益にも結びつくようにすること。ビジネスや日々のコミニュケーションなどと基本は何も変わらない。では、メディアが欲している情報の形とは何かというと、簡単。彼らが発信し続けているニュースや特集そのものだ。
だからこの本に書かれていることは大して難しくない。著者自身「実は、PRってたいしたことじゃないんじゃないか」と言い切っている。お客様は様々なタイプがいるが、メディアは皆たいてい同じようなことを考えているからだ。
むしろ難しいのは、ここに書いてあることをいかにして会社に理解してもらい、実践することだと思う。特に「PRで何とかできないか」というところほど、不思議なくらい相手が欲しているものを見えなくなりがちだから。
何故あの会社はメディアで紹介されるのか?―PR最強集団のTOPが教える55の法則
- 作者: 西江肇司
- 出版社/メーカー: アメーバブックス新社/幻冬舎
- 発売日: 2007/12/11
- メディア: 単行本
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カリスマ・コンサルタントの稼ぐ超思考法 ~仕事と人生に効く「問題解決力」が身につく20の方法~
「スタバでipodを聞いて、ドーナツを食べると、考える力つく!その理由は?」 というキャッチーなことが書かれている帯につられて読んでみたが、なかなか手強かった。
よく「経営者の視点を仕事を考えよう」と聞くが、それに答えるような内容。ビジネスだけでなく、普段の生活にも持ち合わせておきたい考え方だと思う。
タイトルは「思考法」を教えてくれるイメージだが、実は読み手の思考法を試されている印象を受けた。
◆読書メモ
自らが、自社や業態の歴史を調べておくことで、今後の行く先も見えてくる。この作業をしておくと今後大きな意味を持ってくる。
目の前で起きていることが、かなり極端なブームとなっているときは、転換点が近い合図。「極」「〜過ぎる」が見えてくると、次の転換はもうすぐだという気がしてくる。
当初から撤退時期を定めておくこと
顧客獲得単価を低くする努力ばかりに血眼になっている間に、ライバルが他の優良なお客さんを市場価格で獲得していたら、と考えてみる。
タックス・クライテリア:いつも税金を計算に入れた思考で行動する
1.3.5の法則
初期の入力値のわずかな差は指数関数的に増大する
優秀な経営者は、投資した事業がC(行動経済学のグラフで少し「損」「不幸」)の領域に入ると、撤退が早い
「今」の最適化が、「未来」のマイナス要因になる。そういう思考がないと一瞬の打ち上げ花火に喜んで「あの会社はどこにいったのかね」といわれるのがオチ
顧客を絞り込んでターゲットを決めるというセオリーも有効だが、それよりも先に誰に嫌われたいかを決めた方が早い。そうするとポジショニングはより明確になる場合が多い。どんなことでも、逆さまから考えてみる。
一度生じたエネルギーはどこかでガス抜きをしないといけない。人は選ばなかった選択を高く評価する。
なるべくエネルギーが過剰に出ないように常に意識する。それが長く経営を行っている勝ち組の共通点
カリスマ・コンサルタントの稼ぐ超思考法 ~仕事と人生に効く「問題解決力」が身につく20の方法~
- 作者: 岡本吏郎
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2007/11/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ラジオは脳にきく―頭脳を鍛える生活習慣術
ラジオは映像による情報がなく音声しか届かない。そのため脳は、音声から想像力によって情景を視覚化しようとする。これが脳全体を活性化するという。私は脳のメカニズムはよく知らないが、通勤中などに録音したラジオを聞いていて、確かに頭の中で自然といろいろ考えている覚えがあるので納得できる。
ただし、そのほかに著者が勧める脳の活性化術(こんな本を読むといいなど)、逆に脳によくないとするものは、やや説得力に欠け、むしろ主観的というか好き嫌いが先にきている感じを受ける。
タイトルのラジオに関する話は第1章の20数ページ程度。あとはそうした著者の主張や、脳を鍛えるためにどうすればいいかの話で、やや期待外れ。こうしたタイトルをつけるなら、もう少しラジオについての突っ込みが欲しかった。
- 作者: 板倉徹
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/11
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汗をかかずにトップを奪え!『ドラゴン桜』流ビジネス突破塾
コミック「ドラゴン桜」の雰囲気そのままに、筆者ならぬ「桜木建二」から20〜30代に向けたビジネス講座。
タイトルからは「楽をして」成功を掴もうというイメージを受けるが、内容はやや違い、「ムダなく」成功を掴むための術と考え方が中心。ここでいうムダとは、世間の常識やマスコミなどによる情報、そして自分への言い訳によって多くの人の頭を支配している概念であり、それらの矛盾や間違いを指摘して、どうするべきかを説いている。
特に、職場の人間関係や人脈構築については、コミュニケーション能力不足を感じる人(私もそう)にとって耳が痛い内容で、一人では絶対に仕事ができないことが強調されている。一見、「常識を覆せ」という論調だが、言っていることは至極現実的で、同僚や上司とうまくとけ込むための方法が多く述べられている。ただし、会社に流されるのではなく、あくまで会社を利用し自分がのし上がっていくことを前提にしたものである。
また、多くの自己啓発書と違って、どこかの社長や教授などではなく、桜木という「身近にいる兄貴」のような人が語りかけてくるような書き方なので、他に比べて受け入れやすい印象だった。いつも手元に置き、仕事で壁にぶつかったときに何度も読みかえしたい本。
- 作者: 三田紀房
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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頭のいい人が儲からない理由
この本の中で繰り返し述べられているのが、
「ビジネスを進めるには、まず明確な目的を設定すること。
次にそれを達成するための仮説を考えられるだけ挙げること。
それらを徹底的に比較検証し、そこから最も優れた一つを選んで戦略とするべき」
ということ。
そして、その過程において「常識や既成概念、思いこみを排除すること」が重要だとしている。筆者が最も伝えたいことはそれで間違いないハズ。
タイトルの「頭のいい人」というのは、中に出てくる「考える≒調べる」と思いこんでいる人、そして常識にとらわれやすい人を指していると思う。
客観的なデータなどはほとんど盛り込まず、筆者の経験と考えを目の前でしゃべっているような書き方のため、思いが伝わりやすい反面、所々矛盾を感じるところも。アクがやや強いので、好き嫌いがはっきりしそう。
個人的には、筆者が経営していたサムシンググッドでのソフトウェア販売やウェブマネーのエピソードも面白かった。ただし、知る限りにおいてこの人がやってきたビジネスが本当に儲かったのかどうかは、やや疑問に思う。
- 作者: 坂本桂一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/27
- メディア: 単行本
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ケータイ業界52人が語る「戦略」の裏側
ケータイ業界の、特にキャリアや端末メーカーに関するトピックに焦点を絞った2007年9月頃までのトレンドキャッチアップ本。したがって、「モバゲータウン」をはじめとしたコンテンツビジネスにはほとんど触れられていない。
個人的には、今コンテンツビジネスを抜きにして「ケータイ業界」をタイトルで語ってイイものかとも思うが。。。
ケータイに関しては特に最新の端末にとても興味あるような人向け。
- 作者: 石川温
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2007/09/28
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鈴木亜久里の冒険―走れ、F1ビジネス!!
スーパーアグリの誕生から現在(〜2007年8月)までのドキュメンタリー。ビジネス面から人間関係、技術面までバランスよくまとまっており、難解な言葉もできる限りわかりやすく表現されているので、F1に少しでも興味があればきっと満足できる内容だと思う。
個人的に興味深かったのは、技術よりビジネス面の方。「自動車大国」日本で、鈴木亜久里と佐藤琢磨という少なくとも日本のF1界では超ビッグネームの2人を揃えたチームにもかかわらず、なぜ亜久里代表は常に資金繰りに頭を抱えていたのか。そもそも、どうしてF1はそんなにお金がかかり、日本より自動車産業が進んでない国でスポンサーが集まるのか。
また、ソフトバンクからの資金提供の噂や、ホンダとの微妙な関係、SSユナイテッドの契約不履行問題、それに絡んだ2007年後半の不振まで、レース中継だけではわからない舞台裏が生々しく描かれている。F1ファンにとってシーズンが終わってヒマ(?)な今こそ読んでおきたい1冊。
- 作者: 赤井邦彦
- 出版社/メーカー: 山海堂
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学
本業ではなくサイドビジネスとして商売に携わる島田紳助流の経営哲学書。内容を要約すると、お客さん、従業員、そして自分それぞれの個人個人を大切にするというビジネスの基本中の基本にたどり着くと思う。仕事でつまづいて方向性を見失ったときに、もう一度読みたい本。
◆読書メモ
常識にとらわれていては成功する店は作れない。なぜなら、その常識は失敗している店の常識だからだ。本当に成功しているのは100軒のうちの1軒なのだ
利益が目的でなくても、ビジネスは利益を上げない限り成立しない。そこには従業員の生活がある。彼らが幸せにならなきゃビジネスをやる意味はない。
人が働くのは、あくまで自分の幸せのためだ。「御社のために身を粉にして働くのが、自分のためになると信じている」と言うべきだ。
どこかのお店に入ったとき、興味を持って見回せば、アイデアの種はどこにでも転がっている
自分のためなら力を出すけど、他人のために力を出せない人間と、一緒に何かをやろうとしてもうまくいかないに決まっている
ずっと順風満帆で人生を過ごして来た人よりも、失敗の経験のある人の方が僕にはよほど信用できる
鮨屋をしたいから職人を探すという考え方は、間違えの元なのだ。順番が違う。あなたがこいつを男にしたいと思うような人に出会って、たまたまその人が鮨職人だったから、鮨屋をやろうという話なら賛成できる。
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 (幻冬舎新書)
- 作者: 島田紳助
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/05
- メディア: 新書
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レバレッジ人脈術
この本で作者は、会った人への「コントリビューション(貢献)」を真っ先に考えることこそ、人脈構築の基本としている。言い換えると、常に「おもてなし」を意識せよいうべきか。これまで読んだビジネス書では、おもてなしについて、相手の考えや行動を先読みして、それをサポートしてあげることで喜んでもらい、結果的に会社や自分の利益に結びつくとしていた。その公式が人脈においても成り立つといえそう。
逆に「人脈は自分のために利用するもの」という考えが先にあると、いい人脈を構築することができない。作者は人脈作りのタブーとして「相手の都合を考えないアプローチやコンタクトをする」「自分の話しかしない」「お願いばかりする」などを挙げている。
きっと「人脈術」という言葉がひっかかってこの本を手に取った人の多くは、内心それを利己的に考えていたのではないだろうか。私もまさにそうで、この本を読む直前にもそんな「お願い」のメールを出したばかりで、あわててお詫びした。
「人脈」という言葉が、自分の課題と結びつくような人には間違いなくオススメできると思う。
- 作者: 本田直之
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/12/14
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価格.COM 賢者の買い物
価格.comの創業から現在に至るまでの10年間を、創業者槇野文昭氏らのインタビューなどによって振り返る内容。全9章だが、約半分が槇野氏が2001年に引退するまでの創業期、もう半分が東証1部上場や不正アクセス事件を含めた拡大期という構成。
槇野氏はもうメディアにはほとんど出てこないということで、同社の創業時代の話を初めて知ったが、10年も前にスタートしたにもかかわらず、はてなの近藤氏やミクシィの笠原氏など「第3世代」と呼ばれる起業家に近い印象を受けた。初めから趣味ではなくビジネスを意識しつつも無収入でスタートし、常にユーザー目線で工夫を重ねて支持を集めサイトを大きくしていく様は、まさにイマドキのネットベンチャーとそっくり。
さらに、世の中にある情報を集め、ユーザーが発信する情報と組み合わせて価値を生むというのも、それらのビジネスモデルと重なる。ネットベンチャーの元祖がここにあるといっても過言ではない。
2005年に起きた不正アクセス事件についても印象深い。ユーザーやクライアントから復活を熱望され、復旧後にアクセスがすぐ回復したことで、かつて厄介者扱いされたサイトが、それぞれになくてはならないもの成長したことを裏付ける結果となったとか。「自分も会社をこうしたい」と思う方も多いのでは。
価格.comファンのみならず、ネットビジネスに興味ある人にも成功事例の1つとして読む価値がありそう。
- 作者: 久保田正志
- 出版社/メーカー: 日刊スポーツ出版社
- 発売日: 2007/11/30
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ちょいデキ!
サイボウズ社長の青野さんが書いた仕事術。すごい人のスゴ技ではなく、普通の人がちょっとデキるようになるというのがミソ。「最小の努力で、それなりの成果を得るのが『ちょいデキ』スタイル」だとか。
全体的に、何をするというより、考え方の転換に関するものが多い。
例えば、相手から感情的な言葉を浴びせられた場合、「言葉の一つ一つに、いちいち反応せず、その人が今この場でそういう言葉を音として発したという事実だけを認識する」。そうすることで「感情的に応酬せず、相手の立場に立って落ち着いて答えを返すことができる」とか。
今まで理屈でわかっていても行動に移せなかったものが、こうした言葉が頭の隅にあるといい方向にもっていけるかもしれない。
著者は作家ではないし、編集もできるだけ本人の言葉をそのまま載せようとしているのか、話にまとまりのないところもある。だが、「普通の人」である本人の人柄がそのまま文に出ていて、抵抗なく読める。目次の見出しもよくできていて、気になるところだけでもピックアップしやすい。かなりオススメ。
- 作者: 青野慶久
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/09
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起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語
第三世代とよばれるITベンチャー9社の起業家にスポットを当てて、彼ら彼女らの生い立ちから、いま何をやっているのかまでを、それぞれ20ページ前後にまとめられている。元は雑誌の連載なので、あまり深く掘り下げてはないが、それぞれの会社はどんな人がきりもりしているのかを理解するにはちょうど良い。
それぞれにほぼ共通するのが、ベンチャー運営の柱となる「ビジネスモデル」をふとした思いつきで発見し、それに不安を持たず全力を注いで(有り金と時間をつぎ込んで)取り組み、軌道に乗せてしまう信念やひたむきさ。さすがだと思う。
ただ、意外といいとこ出のおぼっちゃまと思える人が多い。当然、彼らなりの苦労や先見性があるからこそ今に至るのだが、やはり土台となるものも大事なのかなとも思った。
起業に興味がなくても、付き合いがあったり、どこかで聞いて気になる会社だけでも目を通しておくといいかと。
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/11/28
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ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか
明らかに「けもの道」を歩きこれからの人生を模索している自分にとって、今の立ち位置とすべきこと、さらにすでに足を踏み入れた「30〜45才」のこれからやっていくを確認できた。
特に「けもの道力」を持った将棋の遠山四段の行動例は、たった1ページ分の文章だけど非常に参考になった。ぜひ真似をさせていただきたいものだ。
ところで、小飼弾氏もブログで書かれていたが、この本と三田紀房著の「汗をかかずにトップを奪え」を合わせて読むととても面白い。「好きを仕事にするべき」という理想論の梅田氏と、「好きを仕事にするな」という現実論の三田氏。スタンスや書き方などまったく正反対に見える両本で言わんとすることが、不思議と一致するところが多い。
結局、今の世の中において「うまくやっていく」ための道筋は、見える人にはしっかり見えているんだと思う。不器用な私は、彼らの本を読むなどして、その「型」を身につけていかなくてはいけないな、と思った次第。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/06
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日本を降りる若者たち
様々な理由で日本社会から逃避し、タイ バンコクのカオサンなどに居ついて、何もせず生きる「外こもり」な人たちに迫ったルポ。
外こもりをする人は、「自己責任論」「格差社会」などに端を発する問題に直面し、日本社会からの逃げ場として、物価が安く、(思想の違いなどから)自分を受け入れてくれるタイを選んだ。カネとビザがあれば、向こうでひきこもっても誰も文句を言わない。
そんなふうにして逃げても、必ず跳ね返ってくるのはわかってる。ただ、少子高齢化が進み、年金が消えていくような国でマジメに働いて、本当に報われるのかという疑問すら今の日本には渦巻いているのだ。
外こもりだけでなく、上流といわれる階層にも子供の将来を考えて日本を離れるような人が増えているという話を聞いたことがある。「日本を降りる人」を批判するのだけでなく、真剣に対策を考えなければならない時期にきているのではないだろうか。
- 作者: 下川裕治
- 出版社/メーカー: 講談社
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