宝塚記念回顧

悪天候が予想された阪神競馬場。しかし、朝から徐々に天候は好転。馬場は良馬場。絶好のコンディションでG1に相応しい舞台となった。1000m通過が59秒ジャスト。しかしこれは、ノシをつけて行ったコスモバルクのペース。マイネルキッツを援護するというわけではないだろうが…。ただ、キッツのしぶとさを生かすにはもう少し緩い流れが良かったと思う。あるいは、スタミナが強調される流れとしたかったのだろうか…。ともかく離れて追走の後続には平均的なペースだった。ちょうど中間地点の1000〜1200mのタイムをピークとして、徐々にラップが上がっていく展開。長い区間の脚比べで、意外に底力が問われるレースとなった。1200m過ぎからレースを動かしたのはサクラメガワンダー。今までのイメージを払拭して前走同様に、自分で動いていく。これが合図となり、中団につけていたディープスカイがゴーサイン。ここで後ろから付いていったのがドリームジャーニーだった。ここの手応えがとにかく抜群。車で言えば、エンジンが音を立てて唸りをあげる、そんな雰囲気。外からディープスカイを一瞬で切り捨て、早め先頭から押し切る強気のメガワンダーを一気に外から捻じ伏せた。偉大な馬だ。
通常の2歳王者のイメージを大きく変えるドリームジャーニーの活躍。以前は、単なる切れ味勝負の馬という印象も強かった。それだけに、どうしても展開、馬場に左右される「ひ弱さ」が同居する馬だった。しかし、今年に入って特に成長が感じられるレースが続いている。要因としては、「自分の競馬をする」のではなく「相手に勝つための競馬」ができるようになったことだろう。単に末脚を繰り出して届くか届かないかというのではなく、相手を絞ってキッチリと差し切る、自分の力をただ出すのではなく、相手に合わせて自分の武器の使いどころを考えるレースができるようになっている。レースの歯車の中で自分の力を出せている。
大阪杯同様にマークする馬が明確にいて、その馬を後ろから差すというレースが得意のパターン。力関係が明確なほどこの馬にとっては好都合だろう。善戦どまりの優等生が、タフなヒットマンとなって本格化を迎えた。
2着サクラメガワンダーは立派。差す競馬ではなく、真っ向勝負で今回は勝ちに来た。前回の金鯱賞(G2)と同じレースをG1の大舞台でできたのは成長の証。今回は、相手としてディープスカイを意識した動きで、さらに後ろから差されてしまったのは仕方がない。福永騎手もこれなら仕方がないという乗り方だったはず。これなら、また勝ち負けできる。
さて、3着ディープスカイにとっては、評価が再度問われるような負け方となってしまった。特に最後は脚色が一緒となり、サクラメガワンダーをかわせそうでかわせず、3着が「やっと」という結果。今年に入って、前々走は復帰緒戦と斤量、前走はマイルと馬体重と一応の言い訳はできた負け方だったが、今回は前々走敗れた相手と同斤量、同コースでさらに着差が開いてしまった。今後は、安田記念時にも述べたように3歳春のパターン、後方一気で復活を期すしかないのではないか。それすらも通用しない場合は…。
4着カンパニーは、これぐらいは走る。今回は先行策で積極的な位置取り。距離がギリギリだけに果たして…と思ったが健闘。直線で窮屈になる場面があり悔やまれるが、力は出し切っただろう。前走は大外を回りすぎて明らかにコースロスでの4着。いい意味でも、悪い意味でもずっとここが定位置なのだろう…。5着スクリーンヒーローはスタート後に横山典騎手が行く仕草。場内からは「行くな」という声も上がったが、不振が続く同馬の底力を試すには、いいレースだったと思う。結果は粘りを見せての5着なら及第点。少なくとも、秋に向けて可能性を残したのは収穫だろう。地力の高さは確認できた。 6着アルナスラインは直線でディープ、ドリームとほぼ同じ位置。切れ味比べではもともと分が悪く、同位置からの追い比べでは厳しい…。7着天皇賞マイネルキッツは、結果的に力を出せるのは長距離戦か。

http://archive.mag2.com/0000150903/index.html

石巻アナの実況と岡安アナの勝利騎手インタビューはこちら石巻アナは◎、岡安アナはスイープトウショウのくだりでちょっとピントがずれた以外は○。

小さな巨人ジャーニー本命一蹴/宝塚記念
小さな巨人が大本命馬をねじ伏せた。2番人気ドリームジャーニー(牡5、栗東池江泰寿)が豪快な末脚で直線突き抜け、06年朝日杯FS以来2年半ぶりにG1を制した。424キロでのG1勝利は、日本牡馬最軽量(2歳戦除く)。池添謙一騎手(29)は区切りのG1・10勝目を挙げた。2着にはサクラメガワンダーが入り、3着に終わったディープスカイ凱旋門賞挑戦は消滅した。「これならかわせる!」。直線を向いて池添は確信した。かつて折り合いに苦心したドリームジャーニーはもういなかった。424キロの小さな体を躍らせ、終始マークしていたディープスカイに外から猛然と襲い掛かる。右ステッキの連打にピッチ走法の回転数が一気に上がる。516キロの巨漢を、小兵が豪快にねじ伏せた。最後は目の覚めるような末脚。「並ぶ間もなかった。本当に速かった」。朝日杯FS以来931日ぶりのG1・2勝目。一瞬の切れ味で本命馬を一蹴した。検量室前に引き揚げてきたジョッキーは「よっしゃー!」と雄たけびを上げ、喜ぶスタッフに両腕を突き上げて応えた。昨年の安田記念から手綱を託されて迎えたG1・5戦目。もう負けられなかった。「厩舎の期待に応えることができてホッとしているし、力を出し切ったジャーニーに感謝している」と息をついた。この中間は暇があれば携帯電話で天気予報をチェック。この日は生まれたばかりの長女を初めて競馬場に連れてきた。良馬場なら勝てる自信があった。「僕にとって大きな勝負どころだと思っていた。馬も本当に強くなっていて、今日G1が取れて恩が返せた」と安堵(あんど)の表情を見せた。陣営の執念が実った。早い段階から今春最大の目標をこのレースに定めた。馬の心身の成長が、今年に入って直前調教の強化を可能にした。レース後にウオーキングマシンで疲れを抜く調整法に変え、カイバにも手を加えて体重の変動を抑えた。内または筋肉ではち切れそうなほどまで充実した。一方、池添は馬との呼吸を合わせることに専念してきた。その成果が天皇賞(春)参戦の進言。「どういうふうに抑えたらいいか分かってきていたから。3200メートルは我慢のレースだった。でも今日は1000メートル短くて僕自身も気楽だったし、馬もリラックスして走れた」。トレーナーからは天皇賞(秋)への参戦と香港遠征のプランが明らかにされた。昨年選出されなかった香港ヴァーズで、ステイゴールドに続く父子制覇の可能性が膨らむ。中距離界の主役として、夢の旅路はまだ始まったばかりだ。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20090629-511962.html

ジャーニー山下助手が涙の戴冠/宝塚記念
優勝したドリームジャーニーを担当する山下正一助手は朝日杯FSに続く2つ目のG1奪取に涙した。「150%の出来だった。気を抜いたらぶっ飛んで行きそうなくらい、すごい出来だった。朝、晴れているのを確認した時点で7割方勝てると思った」。母オリエンタルアートは田所清厩舎所属時に担当していた。朝日杯FS以来2年半ぶりのG1。「早熟じゃないことを証明したかった」。必勝を期した一戦。仕上げはパーフェクトだった。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20090629-511958.html

担当の山下助手は母のオリエンタルアートも現役当時に世話し、全3勝を池添で挙げた深い縁を持つ。「泣きましたね。ここまで長かった。(池添は)最高のパートナー。褒めてあげてください」と涙をにじませた。父のステイゴールドは4度の宝塚記念挑戦で98年の2着が最高。当時、調教助手として挑んだ池江寿師は「リベンジできてうれしい」と喜んだ。

http://www.daily.co.jp/horse/2009/06/29/0002070240.shtml

メガワンダー2着に福永唇かむ/宝塚記念
金鯱賞を制したサクラメガワンダーが2着と力を見せた。中団から早めに仕掛けてしぶとく伸び、残り200メートルで先頭。すぐに勝ち馬にかわされたが、ディープスカイを首差封じた。福永騎手は検量室内のモニターをじっと見つめ、タオルで顔をぬぐった。「向正面でディープスカイにフタをされてしまった。自分で競馬をつくるしかないと思った。あと1歩だったんだけど」と唇をかんだ。勝利には届かなかったが、秋のタイトル獲得を期待させた。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20090629-511959.html

『80年代SF傑作選』

今まで読んだのは「ニュー・ローズ・ホテル」(ウィリアム・ギブスン)「スキンツイスター」(ポール・ディ=フィリポ)「石の卵」(キム・スタンリー・ロビンスン)「わが愛しき娘たちよ」(コニー・ウィリス)の4篇。
以前読んだギブスンはワケ分からなかったし、フィリポは気持ち悪い読後感しかなく。今日後ろの2篇を読んだのですが「石の卵」はディックの「地図にない町」みたいな感じでしっくり来ました。コニー・ウィリスはもうちょっと長いお話しにすれば完成度が高くなったのにという印象。

カートみたいなモノ?

全国ポニー競馬選手権「第1回ジョッキーベイビーズ」開催!
この夏、馬産地を中心に馬が大好きな子供たちによる、ポニー競馬が行われます。JRAでは、各地区のポニー競馬において地区代表2名を選出します。そして、選出された子供たちを秋の東京競馬に招待し、11月8日(日)に決勝レース「全国ポニー競馬選手権『第1回ジョッキーベイビーズ』」を開催いたします。どうぞ皆様、子供たちに熱い声援をお願いいたします。

http://www.jra.go.jp/news/200906/062901.html

いいなあこういうイベント。ポニー競馬っていうのはカーレースでのカートみたいなモノなんでしょうか。見に行きたいなあ、でもよその子でも一所懸命にがんばる姿見たらボロボロ泣いてしまいそう。距離は何mでやるのかな?200mくらいかな。

生きてて良かった

柳橋産「すもも酒」
隣の社長さんから「すもも酒」をいただいた。「去年の今日、庭のすももをいただいて、ちょうど一年。あのすももで出来た酒です」。思い出した。そう言えば、仕事場の隅田川沿いの「猫のヒタイ」ほどの原始林?(何も手入れをしないで放置している庭)に、すももが実り、社長さんに差し上げた。それが一年経って「すもも酒」になった。すももの花期は初春。白い花が咲く。花芽分化は7〜8月頃。で、果実は6月下旬から8月中旬に収穫出来る。果実は・・・多分、紅色だったような気がする。実は、ことしは実らなかった。ガッカリしていたのだが、そこへ素晴らしいプレゼントだ。ありがとう。「すもも」は漢字で書けば「酢桃」。果実はモモに比べて酸味が強いと聞く。どんな味がするんだろう。すもも酒の瓶には「すもも酒 すもも 柳橋産 500G 焼酎1800CC 氷砂糖 500G 2008年7月1日」と書いたラベルが張り付けてある。実に本格的な酒造りだ。「スモモも桃も桃のうち」という言葉が有るが、桃とは異なる種。バラ目バラ科サクラ属。サクラのような「華やかな風味」があるのかな。ウキウキする。「柳橋産すもも酒」には「究極の近所付き合いの楽しさ」が凝縮している。ありがとう。週末は、これを筆頭に楽しいことばかり。爽やかな夏日の27日は横浜の元町で川面にクラゲの大群を発見。28日は石川僚のOB2発の後のチィップインバーディに歓声をあげ、GⅠ宝塚記念は大好きなドリームジャーニーが優勝。「すもも酒」で喜びの一杯。うまい。ああ、生きて良かった

http://www.maki-taro.net/

いいなあこんな人生。