世界は環境問題をどう見ているか(46)

Drought-hit Palau could dry up totally this month
今月パラオ国を干ばつが襲い、ほぼ干上がってしまった

今回は、太平洋の小さな島国パラオの話です。フィリピンの南東、赤道近くの島嶼国です。エルニーニョ現象の影響か、降雨量が少なくなり苦労しているようです。また太平洋戦争の戦場のひとつにもなったことで、日米両国に知られています。出典は米国Yahooです。

https://www.yahoo.com/news/drought-hit-palau-could-dry-totally-month-090749369.html

2016.4.6

<本文要約>
干ばつに見舞われたパラオは、今月はほぼ完全に干上がったようだ。日本や台湾からの水の供給などの援助を求めた。この人口18,000人の小さな国は先月非常事態宣言を出し、史上最悪のエルニーニョ現象による干ばつに直面している。
「我々はまだ非常事態の真っただ中に居る。この危機を乗り切るための焦りが生じている。」政府スポークスマンの一人は、戦略を策定している米国危機委員会(NEC)にそう語った。
コロール市(パラオの旧首都)では水道水は既に一日に3時間以下という給水制限がされている。
NECは日本と台湾には水だけでなく物資や設備の供給も求めている。」とも記されている。
パラオ日本大使館は、その支援の要請を受け、どのような形で行うかについて話し合いを続けていた。NECによれば、米国には、この危機的状況を少しでも打破するためポータブルな水のろ過システム提供の支援を求めていた。
住人のロリンダ・ジョナサン氏は、2人の子供の将来を心配して、こう語った。「このストレス、そして水を運搬する負担の大変さを言い表す言葉が見つからない。毎朝我々は限られた水を使ってシャワー、洗浄そして日常のいろいろなことをやるのに苦労している。」

<コメント>
 コメントは全部で254件でした。そのうち6件を紹介します。

「1944年に我々が日本人を追い払った直後の頃に比べれば、この緑の多い写真を見る限りでは良くなっているように見えるよ。」

「我々が沖縄に駐屯していたとき、ときどき水不足に直面したよ。そんなときは、決められた日だけシャワーを浴びることにしていたよ。」

「彼らはカナリア諸島から学ぶべきだね。海水の淡水化施設があって、それがテネリフェ島南部の住民36,750人など各所に給水しているよ。人口は、その諸島はパラオより2倍以上多いんだけどね。」

「米国のニミッツ級航空母艦なら淡水化設備を有しているし、それ一隻で毎日20,000人にきれいな水を供給できるよ。米国大統領にその気があれば、それを一隻そこへ送っているだろうし、きれいな水をいっぱいに積み込んだタンカー数隻を送ることもできるだろうに。」

「水をろ過する設備を、もっとたくさん送ろうよ。あるいは多くの難民のために住み家を造ろうよ。」

「彼らは島に住んでいて多くの水に囲まれているのに、水不足に直面しているなんて皮肉なもんだね。」

<所感>
 日本の海水淡水化技術はかなり進んでいます。主に逆浸透膜という膜を使いますが、この膜は塩分もろ過できるという性能を持っています。主なメーカーは、日東電工東洋紡東レなどのようです。
 これらのコメントを読む限り、米軍は巨大な軍艦に大型の海水淡水化設備を搭載しているようです。そして米軍関係者と思われる方々のコメントもいくつか見られます。日本とは違い、軍主導でこのような技術開発を進めているのでしょうか。