うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

帰山

お盆休みもあっという間ですね。
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麦焼酎帰山」です。
長野県は佐久市の千曲錦酒造さんの一品です。
当ブログで初めての蕎麦焼酎のご紹介となりますね。
千曲錦酒造さんは、天和元年(1681年)の創業で今日まで長きにわたり蔵を営まれておられます。
元々は清酒を造られている蔵のようですが、焼酎造りも手掛けられて蕎麦、米、麦焼酎など最近では約350石ほど造っておられるようです。
造られておられる焼酎の中にクマ笹を原料にした焼酎もあるようで、とてもユニークですね。
ラベルの”帰山”の名前の由来は、「山へ帰る」「故郷へ帰る」「酒造りの原点へ帰る」の意味なんだそうです。
蔵と酒造りの本質を意識されて造られたのでしょうね。
今回ご紹介するアルコール度数25度の他に、「帰山」シリーズは35度の樫樽熟成のものや三段仕込みのものがあるようです。
水は、旅と酒を愛した放浪の俳人種田山頭火」が句をしたためた名水が使われています。
麹は、清酒の蔵ならではの米麹・黄麹となっております。
蕎麦と米麹のみのもろみを減圧蒸留で醸された焼酎であります。

栓を開けますと、独特な甘い香りがしっかりと漂います。
実は蕎麦焼酎を試すのはこれが初めてでして、この香りが蕎麦の香りなのかな?といった感じです。

それでは本日も、定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、しっかりとした甘味がまず口いっぱいに広がります。
口当たりは優しい感じです。
そして開栓時の香りと同じあの独特な風味が訪れます。
後味はほんのりとした甘味に独特な風味の余韻を残しながら、やがて鼻にゆらゆらと抜けていきます。
むむむ・・・うまいですねぇ〜
減圧蒸留ではありますが、その味わいは骨がしっかりとしていますね。
正直”蕎麦”とう素材のイメージからは、”ざるそば”の蕎麦の味わいしか湧かないのですが、こんなに風味と甘味が豊なのかという驚きを感じました。
今までの”蕎麦”の概念を覆された感覚です。
時に焼酎とは、素材の味わいを直接食すのとは別次元に表現することができる手法なのでは?と思ってしまいますね。
焼酎の奥深き世界に、また一歩深く足を踏み入れたようです。
実に面白いですね!
個人的にはこの「帰山」、優しい味わいでありながら”蕎麦”という素材をしっかり味わえるうまい焼酎だと思います。
今回をきっかけに、うまい蕎麦焼酎探しもしてみようかなと思います。