カイザの一件で見えてきた自分の性癖

 
多分に自分語りになりますが。
 
前日の自分の記事を振り返ると
「カイザムラカミは特に悪くなかったし見所もあった。でも何がどうと論じようとすると、気分が萎んでしまって、論じる気になれなかった。」
ということを言っていました。そしてその原因を
「タレントさんだからまた声優するかどうかわからないしね」
としていました。
 
自分はこう考えたのですが、コメントくださったtoiさんはじめ昨日のGAを見た人は思い思いの感想を出してるわけで、ざっと読んで周ってみても割と好評だったみたいです。自分も好評だったということに異論を挟むつもりはないんですが。
 
なんかその辺のモヤモヤ感に自分の偏った部分が潜んでいるのかなと。
 
で、それについて色々と考えたんですが、よくよく考えて見ればシンプルなことで、自分の場合、声優を意識して、名前を覚えようとか、声を覚えようとか、演技の癖を見抜こうとか言うようなアクションを起こすときの動機っていうのは、例えばその声優がこの先にどういう声優に育っていくかとか、もっと他の声が出せるかどうかとか、世間では人気が出るか出ないかとか、みたいな予想図を頭に描いてみて、その結果有望な声優に対しては前に並べたようなアクションを起こしているようです。飽くまで自分の価値観の範囲での話なので、予想が当たったからと言って株や競馬のように利益があるというわけではなく、自分が嬉しい楽しいというだけですが。
 
こういうのって、一言で言ってしまえば「青田買い」に分類されるんだろうけども、青田買いってのは人気が出る前に先買いしてしまおうと言うことで、世間で人気が出ないとそれは失敗になってしまうけれども、自分の場合は自分好みの声優になってくれるかくれないかというのが基準なので、純粋な青田買いではない。「自己中青田買い」とでも申しましょうか。
 
ここでこのblogの過去の記事から筆者の「自己中青田買い」の一端が伺える記事を引用しておきます。
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   「人気漫画をアニメ化するときはあんまり人気の出てないやつを使えよ」という記事
   (言い換えれば自己中青田買いしがいのある若いのを入れてくれよという主張)
   http://d.hatena.ne.jp/tori_neko/20040814#p1

   斎藤千和さんのキャラが掴めてきたよという記事
   (要するに斎藤さんが自分の自己中青田買いの範囲に入ってきたよという意思表示)
   http://d.hatena.ne.jp/tori_neko/20040809#p2

   「プロダクションは声優の出演情報を徹底的に開示しろ!」という過激な記事
   (まさに自己中青田買いの象徴のような。見逃したくない声優さんが沢山いるのです)
   http://d.hatena.ne.jp/tori_neko/20040730#p1
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ですから村上幸平さんが声優に挑戦してみても「次にまた声優やるかどうかわからない」→「自己中青田買いが出来ないからつまらないよ」という論法なのですが。でもこれって「村上さんがGAに出て声優をやった」という仕事に対する純粋な評価ではないんですよね。自分の私情が入り込んでいて、それは自分でも非常にまずいと思うんだけども、こういう見方が染み付いちゃってる、、んですよねぇ。
 
でも、自分の「タレント声優を受け入れにくい価値観」にも抜け道があって、例えば一つの作品の中である程度しゃべってくれれば「その作品の中でのみ存在しうる声優として」評価することは可能になります。それでも、「一つの作品」という限られた範囲の話であって、「この声優の今後に期待できるか」みたいな評価は不可能なのですが。
 
とりあえず村上さんは今のとこGAにゲスト出演を果たしていて、あと555での実績もありますし、あと一本くらいシリーズ出演でもしてくれたら、自分の中のモヤモヤも晴れるんですが。どうなのかな。今の時点だとちょっと評価しにくいな、というのが巡り巡っての自分の結論です。
 

最後の数行だいぶ書き換えました。引用して意見をくださったtoiさんへ、すいません。「声優の演技に慣れる」というのと「もっと沢山しゃべってくれたら評価できるようになる」というのは分けて考えるべきだと思ったので、そこのところを書き換えました。一応注釈で書き換える前の文も載せておきます。*1
で、「最初はヘタクソだなぁと思っていた声優の演技に、いつの間にか慣れる」というのは誰しも一度は経験していることだと思いますし、自分も幾度となく経験しているんですが、個人的にはあんまり認めたくない事実というか。それを認めてしまったら「結局誰でもいいの?」ということになりそうで。それはまずい。いずれ理屈をこねくり回して回避したいと思ってます(笑)
 

*1:原文:でも、自分の「タレント声優を受け付けない価値観」にも抜け道があって、例えば単発の仕事でなければ良いと思ってます。映画は単発。アニメのゲスト出演も単発。だけど「キノの旅」の前田愛・相ヶ瀬龍史コンビは二人とも本業の声優さんではなくて、その後のアニメ出演もほとんど見当たりませんが、「キノの旅」を毎週やってたときは、二人が慣れていく感じと自分が慣らされていく感じが楽しかったし、今やってるポワロとマープルにしたって、里見浩太朗さんの第一印象はどうでも良かったけども、見続けている内にだんだん馴染んできました。単発でなくてシリーズなら本業の人でなくてもオッケーらしい。