ミハスの落日

ミハス、ストックホルム、サンフランシスコ、ジャカルタ、カイロを舞台とした短編ミステリー5編。この作家の作品を読むのははじめて。謎解きの面白さを味わった。表題作の「ミハスの落日」が一番印象的だった。癌末期の大富豪に呼び出された主人公は、その老人と亡き母が遭遇した密室殺人事件の経緯を聞かされる。ミハスの情景が懐かしかった。バルセロナのガウディをめぐりすすむ筋立ても面白かった。でも密室だった理由を神の采配とするのはなんだかなあと思われた。
ミハス、バルセロナを訪れたのは2004年のことだった。

ミハスの落日 貫井徳郎著 新潮文庫


ミハスのスケッチ

ユトリロ回顧展

Hさんに頂いたチケットでユトリロ回顧展@松坂屋美術館を見てきた。モンマルトルの通りの絵を中心に約80点が展示されていた。日本人はなんとなくメランコリーで孤独感が滲むユトリロの絵が好きなのだ。。白、アイボリー、ベージュの壁、遠近法を強調した構図が印象的。よく見るとパースとして少しおかしなところもあるが、それもユトリロらしい。使っていたパレットの展示があったが、白系統が40%ぐらいだった。解説によると画中の人物はお尻の大きな女性が多い。これは女性への嫌悪感、根本的には人間不信があるという。

ユトリロ回顧展 松坂屋美術館

買ってきた絵葉書

栄の空は陰鬱だった

セントラルパーク通りは人がまばら 皆地下街を歩く