ルーシーリー展


先日、中之島にある大阪市立東洋陶磁美術館へ行ってきました。
現在、ルーシー・リー展が開催中です。
ルーシー・リーとはウィーン生まれのロンドンで活躍した20世紀を代表する女性陶芸家。



今回は没後初の本格的な回顧展で、国内外から200点の作品の展示でした。
ウィーンで過ごした初期からロンドンでの円熟期までを時代を追って順に様々な作品が並んだ展覧会でした。

私がルーシー・リーを好きになったきっかけは、雑誌で見た彼女の作品、女性らしく美しく繊細で伸びやかなフォルムに魅かれました。高台が細く高く伸び上がり、大きく広がる口縁部までのラインの美しさ、彼女の作品の代表的な形です。
今回はとにかく多くの作品が並び、そんな作品とは全く違った作品も鑑賞できました。
溶岩釉を使った、少し溶岩のようにゴツゴツとざらついた質感で、作品も大きく、ぼってりと力強く男性的な作品などもありました。
また、使う色も多彩で鮮やかなピンクやマットで深い青、一瞬苔を連想させるような緑まで。
晩年まで作陶を続け、釉薬の研究し実験を重ね、常に新しいことに挑戦した彼女の生涯もとても魅力的です。

上質の芸術品に触れて、とてもよい刺激を受けた時間でした。


N.A