えびす駄菓子バー

この話も研究室引っ越し作業のせいで書けなかったことです。既に1週間前の昔話になっていますが。

恵比寿にある「えびす駄菓子バー」というところで呑んできました。

その日はシンガポール勤務の大学時代のサークルの後輩が一時帰国していたので「お帰り呑み会」でした。にも関わらず当日の急病や急用で来られない人が続出してしまい、いつも静かで穏やかな幹事の友人が、ちょっとだけ珍しい雰囲気に。別に怒るとか焦るとか悲しむという空気ではなく、こう、なんて言うんでしょうかね。あのサークルの人間でしか分からない「…あぁ…」みたいな雰囲気を醸し出してました。

なので研究室引っ越し作業が忙しかったのですが、隙を見て「すまん!すまん!」と叫んで研究室の後輩に仕事を押しつけつつ、抜け出してきたのです。なんて先輩だ。


「駄菓子バー」というだけあって、店内は駄菓子だらけ。500円のチャージ料を払えば、あとは駄菓子が取り放題。というわけで全く遠慮とか自重という言葉を知らない友人5人は、駄菓子を取りまくり。
駄菓子を食ってると包み紙が出るので、最初は店員にその都度「下げてください」とお願いしていたそうですが、ある時点で店員からビニール袋を渡されて「ここに捨てろ」と言われたそうな(私は遅れて到着したので、その下りは知らない)。帰る頃には、そのビニール袋が包み紙でパンパンになってました。食べ過ぎ。


駄菓子以外にも、懐かしさを感じさせるメニューが並んでいました。例えば飲み物として「電気ブラン」「ホッピー」「こどもびいる」などなど。

電気ブランとはブランデーのカクテルのことで、明治時代のものですね。なかなかアルコール度がきつい。以前stenmark氏などと一緒に神谷バーで飲みましたね。

ホッピーとは…なんだろう?wikipediaを見ると「焼酎をホッピーで割った飲み物」と書かれていて、確かに注文すると少量の焼酎が入ったグラスと、「ホッピー」と書かれたビール瓶が出てきます。代替ビール、ということなんですかね?飲むと、薄いビールのような味。友人に「…薄い…」と文句を言うと、「それがホッピーなんだよ!文句あんのか!ホッピーに文句があるのか!?」と詰め寄られる。

こどもびいる…。これ、味は単なるサイダー。だけど普通のサイダーと比べて、泡立ちが激しく、しばらく泡が崩れません。なるほど子供でも飲めるけど、何だかビールっぽいというやつなんですね。

他にもメニューに「揚げパン」があったので頼んでみたのですが、ちょっと期待と違う味。揚げたてふわふわでとても美味しいのですが、美味しすぎるがゆえに給食で食べたような「ちょっと固い食感」とは違うんです。まあ美味しいんだからいいんですけど、こういう懐かしさを演出するなら「不味さ」も実現するって重要だと思うんですが。理想を言うなら「美味しい揚げパン」と「昔の揚げパン」の2つがメニューにあればいいのに。という話をメンバーにしたら「美味いんだからいいじゃん」と言われる。誰かこのニュアンスを解する御仁はおらんのか!



デザートに「たまごアイス」を注文すると、アイスが詰められた風船が出てきました。だけど食べ口が見つからない。小一時間悩んだあげく店員に食べ方を尋ねると、「先っちょに小さい穴が空いていますんで、そこから吸い出してください」と言われる。

私がちゅうちゅう吸い出し始めて、いかにも食べにくそうなそぶりを見せると、店員が気まずそうな表情で「…そういう機能性に欠けた食べ物なので…」とぽつりと呟いていました。メンバー大爆笑。私ひとり酸欠状態でちゅうちゅう。んなもん売るなぁ!!(もちろん冗談)




というわけで、つい楽しくて3〜4時間くらい楽しみました。まあメンバーがどんな環境でも「あぁ…」とやるせない気持ちを抱きつつ楽しめるメンバーなので不思議ではないのですが。

ホームページはこちら。たぶんお店のページは無いので、ぐるなびです。
えびす駄菓子バー(恵比寿/居酒屋) - ぐるなび

ただ…勘違いしないで欲しいのですが、この店は7時に入店して終電間際までいるような店ではありません。上のページにも大きく、こう書いてあります。

☆超有名店☆2次会などにおススメ!

そう、2次会なのですよ。メニューはお腹がいっぱいになるようなものが並んでいるわけではなく(無いわけじゃないけど)、メインになるのは駄菓子なのです。

その日、私は遅れて到着したので既にメンバー全員が軽い腹ごなしが済んでおり、私だけがなぜか最初から最後まで駄菓子をぽりぽりむしゃむしゃ。いや、楽しいよ?楽しいんだけどさ。お腹がさ。ぐるぐるするっていうかさ。


この店、行くなら2次会です。シャレを解する人なら1次会からどうぞ。より楽しめます。