日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

狭義の書体(タイプフェイス)の訳語

トナンさんが「リュウミンやヒラギノ明朝の違いは「書体」の違いではない」と書かれた記事に対する感想としてしろもじさんが書かれた「印刷文字における書体・字体・字形」といふ記事を見てゐて。
以前「公有フォントの利用と制作のための参考情報」を調べてみた時に、ああ、その「字型」っていふ「Typeface」の訳語、「じかた」って訓むことにすれば日本語でも通用するんぢゃね? 感じたことば思ひだした。
このTypefaceといふヤツ、事後的に「広義の書体」と呼ばれ得る「○○○科」を一気に切り開く場合があり、しかも類似Typefaceが現れない段階では一概に広義(「○○○科」)狭義(「○○○属」)と言へないところが厄介だ――例へば、フォロワーの出現によって現在では「ミックスタイプ」といふ「書体」分類(「○○○科」)を生んだリョービ「ナウ」シリーズのデビューを想起――。
まぁ、斬新なTypefaceが登場した場合、上記の例なら単独で「ナウ科ナウ属」といふことにしておき、新種が発見される毎に「科」ば見直すことにするんだべけど。

以下昼休みに追記

トナンさんが仰る「書風」というのは、よく見ると、「Typeface」を指す語ではないようだ。「図形界・文字門・表意文字綱・漢字目・明朝体科・リュウミン属」とゆう分類に従うと、リュウミンL-KLとかリュウミンU-KLとかの「種」=「Typeface」が集まった「ファミリー」を指す語として「書風」を使っておいでの模様。
ご本人の意識は違うかもしんねぇけど、そおゆう前提で考えを進めてみっぺ。
ヒラギノや小塚など、明朝体・ゴシック体の枠を超えて「ファミリー」を形成するモノがあり、この場合、「科」の違いを超えて共通の「書風」を持つこととなる。そおゆうモノを指す言葉として「書風」とゆうのはとても良い言葉だと思うんだども、どうだべか。
「書風」はそおゆう時のために取っておいて、「リュウミン属」「ヒラギノ明朝属」の区別に対する何か別の良い言葉を探してみることはできねぇべか。やっぱり「書風」こそが相応しいべか。