では改めて日食の事など

 結局は曇られてしまった日食ですが、中々面白い体験でした。
 22日は前夜から激しい雨が降っていました。て言うか降ってたそうです。私は爆睡してたので全然知りません。起床は5時半。起きたら快曇です。ロビーに降りると、観測場所への移動は中止との表示でした。その時点ではすっかり諦めモード。でもそのうち薄日が射してきました。これならいけるんちゃう?と期待は高まります。ツアーの代表者の皆さんがホテル側と協議してホテルの駐車場の一部とテニスコートを観測場所として確保してくださいました。いつ雨が降り出すか分からないので、すぐに雨宿りできる場所との判断です。結果的に場所としては全然OKでした。ちょっと狭いけど。皆さん機材を広げるといっぱいいっぱいです。

私は撮影の皆さんの邪魔にならないよう一番端っこを確保。フィルターをセットした6×30を三脚にセットし、三脚には温度計を括りつけます。

 天気の方はだんだんと雲も薄くなり、いやが応にも期待が高まります。第一接触は太陽の真上からでした。大きな歓声。双眼鏡で覗くとちょこっと平らになっています。雲の方は益々薄くなり日差しも強くなってきました。所々青空も見えています。これなら皆既もいけそうな気がします。望遠鏡で覗かせてもらうとセンベイを齧ったような月の輪郭ですが、円ではなくでこぼこしています。当たり前と言えば当たり前なのですが、すごく新鮮な驚きでした。
 ところが、あろう事かその後雲が厚くなってきました。雲がフィルター代わりになって肉眼ではっきり見えます。それならと手持ちのカメラで写してやりました。結構写るもんです。広角ズームなので最大でも42mmしかないのですが。これが第二接触直前の写真。

 第三接触が近づくにつれ周りも薄暗くなってきました。雲はどんどん厚くなり、結局第二接触の15秒くらい前に完全に隠れてしまいました。もうちょっと頑張って欲しかったー。皆既中は周りが一段と暗くなりました。すっかり夜です。大して暗くならないと聞いてましたからこれは意外でした。皆既になった途端周りからバンバン花火の音が鳴り響きます。なーんだ、乗泗島の皆さん日食の事なんて全然気にしてない振りしてたのに、実は結構気にしてたんだ。観測場所からすぐ前からも派手に打ち上げてくれます。もし皆既日食が見られていたら苦情でそうな勢い。(^^;)その後観測成功(?)を祝い、シャンパンで乾杯。天気の方は全く回復せず、逆に雨になってしまいました。気温変化も測定していたのですが、1.5度ほどの低下が観測できました。曇っていたからこの程度だったのでしょうか。
 まぁコロナやダイヤモンドリングや本影錐やシャードーバンドが見られなかったのは残念ですが、それでも初めての体験でとても楽しめました。嫁はんも言ってたのですが、日食ツアーにはまる人の気持ちも分かるような気がします。