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2012-08-20

竹島とか尖閣とか「国益」とか。

竹島やら尖閣やらで日本人の愛国心がスパークしていることにモヤモヤしてる。

尖閣にしろ竹島にしろ、領土確定したところで「国益」はタカがしれてる。そういう、経済観点で無い事は確かだ。

オリンピック金メダルが取れるとか取れないとか、サッカーで勝つとか負けるとかそんなレベルで争ってる。

その争いにマスコミ政治家も血道を上げてる。

そもそも、国家を愛するとはどういう事なのか。国家とは我々市民にとって何なのか。

日本人てバブルの頃のイケイケ状態の時、国家を愛するという意識はなかった。あそこから何かが欠落してるから、アノミー状態に陥ってるから、それを埋めるための愛国心なのではないかと見ている。

極端な話、韓国中国と事を構えることになったりしたら、その時の「国益」損失は計り知れない。為政者はもちろん、そんなことは百も承知なのでそうならないように配慮している。

無責任に「竹島に攻め込んでやれ」とか言ってる人を見ると「国益」なんてどうでもいいと思ってる。計算じゃないんだろう。

ところで「国益」ってなんだろう。

竹島での漁業権とか言ってるけど日本の漁業産業規模は2006年で1兆6069億円。竹島周辺のEEZが確定したところで漁獲高が増えるのは数%だろう。多めに見積もって3%として482億円になる。小さくはないけど国益とか言うレベルじゃない。税収って話になるともっと微々たるものになる。日本中がムキになって騒ぐことでもない。

国益」って愛国心正当化するための方便じゃないか。

もちろん、竹島禅譲すべきとか言うつもりもない。もっと冷静になろうやってだけの話だ。

「たまや」と「かぎや」

「たまや、かぎや」の掛け声で有名な花火屋だが今ではあまりその名前を聞かない。なぜだかご存知のかたは少ないのではないだろうか。

玉家は日露戦争以降、軍需産業に特化していった。火薬力は強ければいいというわけではなくその安定性こそ命中率を上げる要諦といえる。玉屋はその技術に抜きん出ていた。日露戦争三笠を旗艦とする連合艦隊バルチック艦隊を破ったのは玉屋の技術があったからこそとされている。

その後、安定性だけではなく抜群の爆発力を誇る火薬を開発し戦艦大和46cm砲の開発に寄与した。当時、この主砲は口径が世界最大なだけではなく射程距離も世界最大だった。

敗戦後、GHQ玉屋の解体に着手した。表向きは日本の軍事力を削ぐためという目的であったが、その実、米軍のために玉屋が必要であったことは言うまでもない。玉屋の技術は根こそぎアメリカに持っていかれた。それは冷戦時代を常に米国優位に位置づけることに役立った。クラスター爆弾などは花火の技術を応用した兵器であることは今や公然の秘密である。

鍵屋は軍事産業に手を染めず細々と営業していたため、今でも残っている。しかし、玉屋の技術力が花火産業に生かされたなら日本の花火は世界に50年ぐらい先行していたに違いないと言われる。ちょっと残念だ。

2012-05-07

どこでもドア

実は「どこでもドア」を持っている。スウェーデンのとある企業が日本のベンチャーと組んで軍需目的で開発しているのを個人的なコネクションで借り受けている。

簡単に構造を説明するとイリジウム合金を用いた超伝導メインコイルに2^32個のコイルからなる、フェイズドアレイコイルユニットを8個取り付けてある。メインコイルで42.5TT(テラ・テスラ)の地場を発生させる。強い磁力が時空を歪ませその歪みかたをフェイズドアレイコイルで調整させるという原理らしい。詳しいことは理解出来ていない。

美しいと思うのはフェイズドアレイコイルの構造だ。15cm角ぐらいのユニットの中に43億個近くのコイルが入っている。これらのコイル8192個事に一個の32bit risc cpuを制御用に搭載している。実に52万4千個ものcsp型のcpuが32段重ねのセラミック基板に整然と並んでいるだ。無論、その下に格納されているコイルは肉眼では見える大きさではない。カーボンナノチューブを使って制作されているようだ。そのユニットが八個。メインコイルを取り囲むように装着されている。

超伝導コイルであるから勿論、冷却は必要。冷却には液体窒素を用いる。本当は超低温冷却装置を外部に持っていた方が良いのだが液体窒素のボンベでも代用可能だ。

これだけの高集積回路だと熱処理が問題になる。cpu自体が45nmプロセスで製造され0.75vという超低電圧で駆動されているといっても普通は熱の問題は深刻だ。でも、前述の通り液体窒素を使うのでそれを二次的に使用することにより熱破壊を回避しているようだ。仕様書によると常温で使用した場合、0.2秒で熱破壊に至るらしい。

電源は200vの三相。最大240Aの消費電力。これは一般家庭では持っていない電源なんだが裏にある廃工場の電源が何故か生きていて俺はそれを使う事が出来る。それと前述の通り100リットル程度の液体窒素ボンベが必要。これも縁故で俺は比較的安価に用意出来る。

装置の大きさだが高さ高さ幅とも2mほど。その中央に超伝導コイルの内径60cmに合わせたた丸い穴があく。起動していない状態だとその穴は単に深さ1mほどの穴でしかない。起動すると30分ほどで超伝導コイルの内側が暗くなってくる。1時間ほもすると真っ暗になり空間ゲージがready領域に達すると超伝導コイルの向こう側は既に他の何処かだ。

さて、このどこでもドアは一方通行で向こうからこちらに戻ることは出来ないし、あちらの物質がこちらに流れ込んでくることもない。但し向こう側が真空になっていると突風が巻き起こる。そして物質が通過するたびに高い熱と消費電力が発生する。そのためコイルの「こちら側」は強化アクリルカバーでガードされている。起動してこのカバーを開ければ他の空間に移動することが理論的には可能なはずだとの事だ。

さて、今のところ実用上の問題点が二つ。

一つは移動先の指定だ。現在の処、相対座標の指定が無理らしい。従って宇宙とある点、(散光星雲IC.410とM43の中間点あたり)を原点とした位置指定をしなくてはならない。今のところ地球上という非常に小さなターゲットにぶつけるのは難しいとのこと。殆ど宇宙の何処かに放り出すって感覚なのだ。

もう一点は物質にどれだけストレスを与えるかというデータがないこと。通過時には熱が発生するが空間界面上で発生するので通過する物質には熱が伝わらないとか。衝撃も含め、理論的には人間が生きたまま、特に苦痛と感じる事もなく通過出来る程度との事だが検証がされていない。無論、宇宙空間に放り出されるわけだから自分が入るわけには行かない。送り込んだ物体も回収出来たことがない。だから大丈夫とは誰にも言えないようだ。

俺の持っているどこでもドアはそんな装置だ。これを使って何をしようとしているのかは俺には見当がつかない。というより今のこの状態では実用にならないだろう。研究はまだ始まったばかりのようだ。

せっかく持ってるので一度だけ起動した。その穴に何を入れるかは難しいところだが俺はビニール製のとっとこハム太郎の人形を放り込む事にした。アクリルカバーを開け突風に耐えながら注意深くハム太郎を放り込む。ヤツは音もなく、あっけなく瞬時に吸い込まれた。温度センサーと空間ゲージが一瞬揺れたがそれもすぐに収まる。マシンをシャットダウンし空間ゲージがゼロになって覗き込んだらやっぱり何もない。ハム太郎は何処かに消えた。

指定した場所はほぼ原点のあたり。上手くいっていれば140万光年の彼方にひまわりの種を抱えたトットコハム太郎が浮かんでいるはずだ。

幽霊

■彼女は僕の親友の恋人だった。■彼女は色白で華奢だった。「私、本当は幽霊なの」と言っていた。■僕は幽霊なんて信じないよ、ほらこうやって君の体はここにあるじゃないか、そういいながら冗談めかして僕は彼女の手を触った。その手はどきりとするほど冷たかった。■確かにそうあだ名を付けられてもおかしくないような女性だった。肌の色は血が通っていることを感じさせない。でも、そこに透明な美しさがあった。■彼女と親友と俺で飲んでいた時、親友が先に酔いつぶれてしまった。その夜、初めて僕たちは体の関係を持った。■彼女は体温も低く、抱いていても生気を感じない。こちらの気持ちが熱く滾ってもその気持ちが一つになる事はなく、超えられない壁がある。身体を合わせながらそんな事を感じていた。■初めての夜が明けて、ホテルのベッドで目が覚めた僕の横に彼女はいなかった。姿だけではなく不思議と気配も消え去っていた。■さして気にも止めずに服を着ようと思ったらネクタイが見当たらない。幸い休みの日なので大して困る事も無かった。今から思えば彼女が持ち去ったのだろう。でも、そのときは酔って何処かで外してそのまま置き忘れたのだろう、ぐらいに思ってた。■その後、僕と彼女は何度かそんな事を繰り返していた。そのうち彼女と親友は別れてしまったようだ。■僕たちは一緒に暮らし始めるようになった。でもすぐに幽霊のように消えていなってしまう。消えるときは例によって気配ごと消えてしまう。そして前触れもなく当たり前のように帰ってくる。■いなくなる時、彼女はその気配を残さないのだけど、必ず何かしらが無くなった。CDとかゲームとか安物の腕時計とか。大して困る物でもなく当たり障りのない物が消えていた。■何度か消えたり現れたりを繰り返していた彼女はある時を境に本当にあらわさなくなってしまった。■彼女は不治の病を持っていてそれが悪化して死んでしまったという無責任な噂話も聞いた。しかし、彼女のことを知っている人は多いのだが確かな消息や出生などを知っている人は誰もいない。■今も何処かで生きているのか、或いは死んでしまったのか、それとも「私は幽霊なの」って言っていた言葉が本当なのか、僕には区別が付かなくなっている。■抱きしめた時の折れそうな感触、冷たい手、か細い声。あれから随分と時間が過ぎた。記憶の中にしか彼女はいないのに、その記憶すら僕の中で曖昧になっている。今や幽霊のようにリアリティがない。■いや、唯一残っている確かな事。それは彼女と一緒に消えた「もの」かもしれない。持っていたはずのCDや時計が無い。無いことに気が付くとそこに彼女の存在が脳裏に浮かぶ。■「無い」という事だけが確かに「在る」なんて、まるで彼女の存在そのものじゃないか。

ワルツ

出先で思いの外、仕事が早く終わった。これから社に戻って仕事をする気にもなれない。何よりここからだったら家の方がずっと近い。会社に戻るほどでもないが家に帰るのも早すぎる。

暮れ始めた見慣れない街並みを少し散策してみようかと思った。僕がこんな事を考えるのは珍しい。少し歩き回ったところで見つけた一つの店。何処にで もあるようなスナックだ。贔屓目に見てもお洒落とは言えない草臥れた店。何故か店構えがとても暖かい気がした。しかし、僕がそこに足を踏み入れる理由とし ては不十分だ。こういう店に一人で入ったことはない。付き合いで入るのも気が進まない。僕は酒が飲めないし、酔客に合わせられるほどの機転もない。

それでも何故か僕はその「マリオネット」という店に足を踏み入れた。

カウンターが中心の所謂ウナギの寝床のような店内だ。僕は一番、奥のカウンター席に座る。少し考えてビールを頼んだ。こういう店で一番奥に座るのは 不自然なことなのかもしれない。一見の客は手前に座る。そんな作法も僕は知らなかった。構わず僕は一番、奥に進んだ。「彼女」が奥にいたから。

飲めないビールを少し舐める。お通しに少し箸を付ける。そんな、気の進まない手順を一通り踏んで僕は「彼女」を眺め続けた。多分、僕は「彼女」の気配を店の外から感じたのだ。そして引き寄せられるように今ここにいる。

カウンターの中からママと思しき初老の女性が僕に声をかけた。

「お兄さん、その人形気に入ったの?」

「うん」と僕は答えた。

身の丈は80センチほど。少し大きめのフランス人形なのか。僕には人形の種類など判らない。濃い臙脂色のドレスを着ている。ドレスの裾からはレース が顔を覗かせている。ドレスと同じ色の大きな帽子を被っていた。青みがかった僅かな白目の中に佇む大きな瞳の色は鳶色で、肌の色は透明感を湛えた白。肌の 部分は布で出来ているのかそれともセルロイドとなのか僕には判らなかった。けど、そのどちらとも違っているように思えた。帽子とドレスは所々、埃が貯まっ ていてお世辞にも綺麗とは言えない。でも、肌だけはどこまでも綺麗だった。不思議なぐらい綺麗だった。

「彼女」はカタンカタン、と動く。音楽に合わせてというのではない。店の有線からは彼女の動きとは無関係に下品な音楽が流れている。その動きの中 に僕はワルツのリズムを見つけた。その刻むリズムに合わせて彼女が音楽を纏い始める。カタンカタンカタン。その調べは下品な有線放送を消し去り心地よ い時空として僕を包み込んでくれるのだった。

最初の夜、どのくらい時間が経ったんだろう。気が付けば頼んだビールをグラスに注いでそれを三分の一ほど飲んだだけ。お通しも干からびている。店の 中は他の客が二人いてママと何か話してる。僕は蚊帳の外だ。時計を見ると終電間際の時間だ。僕は心の中で彼女に別れを告げ、会計を済ませると店を出る。後 ろ髪を引かれる思いで。

それから僕は何度も「マリオネット」へと足を運ぶことになる。カタンカタンカタン。少しだけビールを舐めて少しだけお通しを口に含んで、終電ま での至福の時を過ごす。流行っている店だったら迷惑だろうけどこの店だったら大丈夫だ。僕は店の彼女と一緒に店のインテリアのように身じろぎもせず見つめ 続ける。カタンカタンカタン

そんな日々が流れていたある時、僕は出張を命じられた。一ヶ月ほど彼女に会えなくなる。それはとてもつらい事だけどしょうがない。出張に出る前の最 後の晩、僕は「暫く来れないけど待っていてね」と彼女むかって心の中で呟いた。彼女は頷いた。いや、そこはいつも通りクビを縦に動かす動作なんだけど。う ん、って答えてくれたような気がした。

どうしようもない愛おしさがこみ上げてくる。誰もこちらを見ていない。僕は初めて彼女に指を触れる事にした。埃だらけの彼女の肩に指先を添える。そ して彼女の顔を覗き込む。次の動作で彼女は顔をこちら側に向けるはずだ。その瞬間を逃さないように僕は彼女に触れるようなキスをした。その次の動作で彼女 の顔は僕から離れるはずだ。ところが、一瞬、彼女の動きが止まった。僕のキスを受け入れるように。

次の日の朝、僕は狂おしいほどの空虚を抱え出張に出かける。今までにない集中力で業務に打ち込みそれを予定より少し早く終わらせた。早く彼女に逢い たい。帰りの飛行機を降り、僕はまっすぐに彼女の元に向かった。遠目で判ったのだが様子が違う。店が開いてない、というより店を包んでいた優しい空気は消 え去っていた。僕は出張の大きな荷物を抱えながら店に駆け寄る。

店は潰れたらしい。彼女は? 喉の奥がカラカラになり動機が早まった。当然、扉には鍵が下りている。「マリオネット」の看板もない。僕は人目も憚らず扉のガラスを割りその中に手を入れて鍵を外す。何とか扉を開けることが出来た。はやる気持ちを抑え店に飛び込む。

彼女がいない。僕の全存在が悲鳴を上げた。

僕はどのくらい誰もいない店の中で佇んでいたのだろう。崩壊した精神を一つずつ拾い集め事態の把握に努めた。店は潰れた。彼女は何処かに持ち去られ たか。だとしたら何処か。骨董屋にあるか。いや、物質としては殆ど壊れかけていた彼女は「ゴミ」として処理された可能性が高い。僕は何をすべきか。出来る 事と言えばゴミあさりしかない。それで見つかるのか。いや、見つけなければなるまい。こうなってしまった今、僕には他にやるべき事がない。

そこから先、僕は何処をどう探したのかよく覚えていないのだ。僕は丹念にゴミを探し求めた。家にも帰らなかったし寝食も忘れていた。仕事も欠勤した ままだ。再び彼女を見つけるという希有な可能性の為に全てをかけていた。僥倖と言わねばなるまいと思うが、僕はゴミ捨て場から彼女を見つけることが出来 た。

そこに辿り着くまでに僕は力を使い果たしていたように思う。彼女の臙脂色の服がゴミの山から見える。僕はゴミをかきわけ彼女をそこから救い出した。 彼女の体をたぐり寄せ抱きしめた。力一杯。そのまま動きたくなかった。そのままじっとしていた。数時間か数十時間か。段々、意識が遠のいていった。勿論、 僕は幸せだった。

どこまでが本当でどこまでが妄想なのか判らないけど、僕は彼女を抱いた。いや、真実などどうでも良い。僕がそうしたという認識があればそれで良い。 彼女は泣いていた。彼女も嬉しかったようだ。その青い涙と彼女の破瓜の血で僕たちは紫色に染まりながら狂ったように愛し合った。やっと一つになれた。そう 強く感じた時、僕は自分が生きているという実感が持てなくなった。その感覚は彼女を愛してしまった自分に相応しい。僕の精神はそこで活動を停止した。も う、元に戻る事など望む筈もない。

2011-06-20

[]最近の曲2曲

わりと最近作った2曲。2曲続けて聞くにはこちら

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oort 3:38

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calabi-yau 3:19

両方とも、宇宙に因んだ曲名にした。

oortの始まりのところは小学生が作った曲?ぐらいの拙い感じでこれでいいのか、と自分でも疑問を持ってる。