「外国人労働者」神話の実情

FNN-NEWS.COM:日本で働く日系ブラジル人の子どもが義務教育からこぼれ落ちる現状を取材しました。
日本で働く日系ブラジル人たちが増えています。その子どもたちの多くが今、日本の義務教育からこぼれ落ち、行き場を失っています。


日本で働く日系ブラジル人たちが増えています。その子どもたちの多くが今、日本の義務教育からこぼれ落ち、行き場を失っています。

日本で犯罪を犯した外国人少年が口々に漏らした言葉は「日本語の壁」だった。
罪を犯した少年のほとんどが、日本の義務教育を受けていなかった。
労働力として親を大量に受け入れた日本、その子どもたちへの教育を整える責務はなかったのか。
群馬・大泉町に住む日系ブラジル人エドワルド君、ニコラス君兄弟は1997年に家族で来日した。
兄弟は、食品工場での夜勤で深夜に帰宅した母親といつもの朝を迎える。
母親のフナヤマ・シルレイさんは「ちょっと心配、夜はね。電話で『食べた? 食べた? 何食べた?』って(聞く)」と話した。
兄のエドワルド君は「毎晩3回、(お母さんから)電話がかかってくる」と話した。
2人が2004年から通っているブラジル人学校「日伯学園」は本来、祖国へ帰る予定の子どもたちが一時的に通う学校で、授業もポルトガル語で行われる。
エドワルド・ニコラス兄弟は来日当初、公立の小学校に通っていたが、日本語がうまく話せず、授業にも遅れ、学校に通わなくなった。
エドワルド君は「日本語わからないので、しゃべることができない。(小学校をやめて)何もしなかった。家にいるだけ」と語り、弟のニコラス君は「難しい、勉強としゃべること。ゲームとかコンピューター(ばかりしていた)」と語った。
この兄弟のように、帰国の予定がないのに、日本の公立学校に通わず、ブラジル人学校へ駆け込んでくる子どもたちが最近増えているという。
その背景には、1990年の移民法改正による日系ブラジル人の増加。
そして、日本語のできない子どもたちの急増がある。
お昼の時間、母親の手作り弁当をおいしそうに食べる子どもたちがいる中、エドワルド・ニコラス兄弟はいつも、買ってきたお弁当を食べる。
エドワルド君は「お母さんがちょっと遅く仕事に行かないといけないから、毎日これ。(ちょっと寂しい?)うん。でも、おいしいよ」と語った。
日伯学園の中西智美先生は「ブラジルから来て、日本の学校に入ってなじめない、言葉がわからない友達がいない。勉強がついていけない。親にとっても子どもたちにとっても駆け込み寺になってるんじゃないかと」と話した。
そんな中、新たな取り組みを始めたところもある。
岐阜・可児(かに)市に、2005年に開設された「ばら学園」は、外国人児童の不就学を減らすため、日本語や日本の習慣を学ばせている全国初の学園。
お昼は、近くにある公立小学校へ移動する。
義務教育が始まる前の2カ月間で、日本の学校の雰囲気に慣れさせるのが狙い。
給食にも参加する。
この日のメニューは納豆だった。
気に入って、中には何個も食べる子もいた。
ばら学園の小川裕美先生は「このばら教室があることで、ワンクッション。早く日本の学校に行きたいという気持ちで、前向きに行ってくれればいい」と話した。
現在、エドワルド・ニコラス兄弟はブラジル人の仲間に囲まれた毎日を送っている。
しかし、エドワルド・ニコラスの両親は、私学扱いのブラジル人学校の高い学費を払えていない。
中西先生は「ぎりぎり以下で赤字を抱えながら(ブラジル人学校を)やっている。でも子どもたちには罪がない。ここをやめてしまったら、この子たちが今度どこにいっちゃうんだろうと」と話した。
労働力として親を受け入れた日本に、子どもへの教育制度を整える責任はなかったのか。
「移民後進国」日本に、少年たちが投げかけている問題は大きい。
日本政府は、こうした事態を重く受け止め、外国人児童の実態調査に乗り出しているという。


これも一つのサイレントテロ。
ま、どっちかってと政府・企業の自爆なんだけど。
短期経済収益をのみ考えた効率的経営判断が、長期的な社会不安となって帰ってきているという事実。
でも、まあジジイどもは安全圏で高みの見物だし、どっちみち不安が具体化する前にあの世におさらばできるのでまったくもって無関心というオチ。
少子化という合理的な判断を覆して、無理押しをして子供を作ってしまった人にはご愁傷様って感じ。



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