第2の敗戦から立ち上がるために

新年あけましておめでとうございます。

さぼってばかりのブログではありますが、今年こそまめにアップデートしようと心に誓ったところです。さて、どうなることやら。元旦の午後、ほろ酔い気分でのんびりと外の景色を眺めていたところへ震度4の地震、すっかりアルコールが飛んでしまいました。恒例の初詣を済ませ、早稲田大学事務局から依頼された新年度学芸員資格講座パンフの原稿を書いたりしている内にあっという間に三箇日が過ぎてしまいました。前日のNY市場の反発を受けて4日の大発会はまずまずの滑り出しでしたが、その勢いが長続きする保証はありません。大震災からの1日も早い復興を願う一方、依然として円高と景気減速が緩和される気配が感じられないのが懸念材料です。経済評論家が盛んに口にする復興特需頼みでは景気浮揚は期待できないように思います。

http://livedoor.blogimg.jp/potemkin01/imgs/a/b/ab62048c.png今朝の日経見開きに宝島社が<君よ、散財にためらうなかれ。君の十銭で浅草が建つ>という企業広告を掲載しています。関東大震災直後の瓦礫の浅草に立った看坂に書かれた言葉だそうです。昨年度はマッカーサ元帥が厚木飛行場に降り立ったときの写真をバックに<いい国つくろう、何度でも>というキャッチコピーでした。赤字覚悟で出版物に関する一切の宣伝文句を捨象したこの種のイメージ広告を掲載する宝島社の企業姿勢には本当に感心させられます。

<君のお金で国が建つ>、そのとおりではないでしょうか。今年はお金も心も積極的に投資に充てていこうではありませんか。

2012 New Year Party at Tokugawa Village (1)

以前勤めていたフランス系投資銀行グランゼコールビジネススクール出身者をトレーニーとして預かったことがありました。日本では最高学府は大学ということになりますが、フランスではバカロレアを取得すれば誰でも大学に入学できます。従って、バカロレアを取得してから更に予備校で数年準備を重ね厳しい競争をくぐり抜け初めて合格出来るグランゼコールなどが高等教育機関にふさわしいということになります。グランゼコール出身者は大変優秀だという評判でした。

パリから次々と派遣されてくるトレーニーは東京支店に配属されて1年前後勤務し、やがて就職先を決めて巣立っていきます。そのなかでコンサルティングファームに転じたM君が、昨秋、十数年ぶりにお嬢さんを連れて日本に戻ってきました。欧州で日系企業のコンサルを担当している内にスカウトされて東京勤務になったからです。暮れに歌舞伎町でしゃぶしゃぶ鍋をつつきながら旧交を暖めたばかりですが、正月3日に目白にあるレジデンスでホームパーティを催してくれました。

当日、お手伝いは不要ということだったので、てっきり家政婦のミタさんが万事準備を済ませているものと思ってお昼過ぎに出掛けたところ、エプロン姿のM君自らのお出迎えに吃驚。オペアは明日からご出勤とかで、シンクの水切り籠には剥いたばかりのじゃがいもが山盛りになっているではありませんか。厨房に立つのはこの日が初めてと聞いて俄かに心配になり、ヘルプに回ることにしました。すでにメニューは決めているらしくフランスから持参したという大きな缶詰が幾つもキッチンに並び、M君はペーパーバックのレシピ本(当然フランス語)を片手に思案顔・・・・・、これからが実は大変なのでした。続きは次回にいたします。

東京にはexpat専用のマンションや住宅が点在していますが、<徳川ビレッジ>はその名のとおり尾張徳川家の末裔二十二代目義崇氏が今も一角に住まう外人専用高級賃貸住宅棟のことです。M君は4月から北区に移転するリセへ通うことになる小さな娘さんの便宜も考えて、優に2世帯は住めるような目白の豪邸に所帯を構えることにしたようです。M君のお蔭でおもわぬ名所探訪ができました。