有吉佐和子著「不信のとき」

不信のとき〈上〉 (新潮文庫)

不信のとき〈上〉 (新潮文庫)

不信のとき〈下〉 (新潮文庫)

不信のとき〈下〉 (新潮文庫)

あまりにも毎日眠く、お昼寝がわりに読みました。
いつ読んでもスカッとする話。
あまり深く考えないで、周囲の女性達に無意識のうちに甘えつつ浮気を重ねた男達の悲惨な末路です。まあ、現実の世の中では、ここまで徹底的に男を見放すことのできる女性はあんまりいないけど。だけど、男がふともらした一言から男の真意を見抜き、自立していく女達の物語はいつ読んでもほれぼれします。

なんで、この本を今日読んだのだろうか・・・
簿記の総合問題をやろうとしたのね。
でも眠くてホントダメで、気がついたらこの間本棚の整理していて奥から出てきたこの本。なつかしくてつい読み始めたら止まらなくなり・・・最後まで読んじゃいました。
ああ、楽しかった。

victoria007、Shenandoah National Park(シェナンドー国立公園)へ行く

2月にワシントン行きの飛行機のチケットを買った後、いろんな人に「今度ワシントンに行くの〜」と宣伝していたら、70年代にワシントンで新聞社に勤めていたというお姉様に会いました。

「70年代にワシントンで新聞社に勤めていた?」

なんだか、すっごいつわものの響きがするんですけど。

その方が言うには、ワシントンというとみんな都会をイメージするけど、車で2時間くらいのところにすっごい自然の豊かなところがあるのは意外に知られていない。もしも時間が許すなら、ぜひ行って来なさい、とのこと。

クリスティーナに話すと、
「そういうことなら、私が車を運転するから土曜日に行こう」
天気予報は「午後から雨」とのことでしたが、朝は大丈夫そうだったので思い切って行くことにしました。

クリスティーナの愛車はトヨタのカムリ。「アメリカで一番人気の車よ」ということでした。
「最近ちょっとトラブルがあったけど、アメリカ人はみんなトヨタ大好きよ」
クリスティーナはずっと車はトヨタばっかり乗ってるそうです。

地図を見ながら出発。
おおっ、いきなり加速。
さすが、アメリカ。車の流れが速い。

一日走って思ったのですが、アメリカの道路はまっすぐで、広くて、平らなので、とても走りやすい。見通しがよいし、基本、道路にまかせていけば、車は勝手に走っていく感じ。渋滞もなく、車と歩行者が分離されているので、信号待ちもほとんどなく、極めて快適です。これは、車も気持ちいいだろうなあ。

アメリカのハイウェイは基本的に無料だということで、この日も有料道路はありませんでした。
郊外に出ると、羊さんや牛さんの姿も見えます。

広い芝生の庭があって、庭のむこうに白い壁の家がたってて、家の横にはガレージがあるという典型的なアメリカの家が点在しています。

途中、ショッピングセンターや、ドラッグストアなどを通りすぎましたが、どこも駐車場が広くてとても停めやすそうでした。おっ、あれは銃を売ってるお店ね。なんだかこわそう。

シェナンドー国立公園は、ジョン・デンバーが歌った"Country Road"の舞台になったところなんですって。ウエスバージニア州バージニア州の境に位置します。だから、ワシントンからは南にむかっていくイメージね。

朝8時ごろ出発して、10時ころにスカイラインドライブの入り口に到着。いつもなら入場料がいるけど、ちょうど無料期間だったのでタダで入ることが出来ました。

まずは最初の展望台で車を降りてみましょう。
おおっ、雲の上です。

それにすっごく寒いです。
たぶん10度以下。
あわててジャンパーを着込んで、地図を見ていたら、自転車にのったおじさん3人組がやってきました。この山を自転車で登るとはただものではありません。見ると、一人のおじさんのかぶっているキャップに"Triathlon(トライアスロン)"の文字が・・・

「おじさん、もしかしてトライアスロンの訓練中?」
と聞くと、よく聞いてくれた、って感じで
「そうなんだよ〜。7月に大会があってさ〜、いやもう大変で。若者に負けないようにがんばらなきゃ〜」と、超ポジティブな答え。3人とも見るからにアスリートの体型です。

「君たち、ドライブするんだったら滝を見るといいよ。滝っていう道路標識が出たらそこ曲がって。ちょっと歩くけどぜひ見るといいよ。きれいだから」
との情報をおじさんが教えてくれたので、とりあえず滝を目指すことにしました。

スカイラインドライブを走っていて気づいたんだけど、ずーっとガードレール代わりに石垣が積んであるのね。

「これは何?」
「ああ、それはニューディール政策の置きみやげよ。ルーズベルト大統領が雇用創出のために全国の国立公園にこれと同じ石垣を作らせたのよ。とてもよくできてるから、今もちゃんと機能してる。彼もなかなかいいことやったのよ。」

おおっ、ニューディール政策
なるほどねえ。
それにしてもクリスティーナは博学なので、ほんとに勉強になるわ。

で、滝ですが・・・
案内板のあるところから、徒歩で20分ほど下ったところにありました。

う〜ん、滝は日本のほうが数段上かも。ということで、速攻で戻ることに。
途中、いろんな花が咲いていたのでいっぱい写真をとりながら上りました。

あっという間に上っちゃって、さて、と振り返るとクリスティーナがいません。
あれ・・・休憩してるのかな?
かなり待って、ヘロヘロになった彼女がやっと登場。
「息があがっちゃった。ちょっとタイム」
あら、上りでばてちゃったみたい。
「ふだん、地下鉄の階段しか上ったことないから」
かなり、ぜいぜいしています。

私は上りはすっごく得意なんでついうっかりマイペースで上っちゃって。
お水を飲んで、しばらく休んだらやっとクリスティーナ回復。
運転代わってあげたいけど、無理だもんね〜。ごめんね〜。

そろそろお腹もすいたので、Big Meadows(ビッグメドウズ)というところで食事にすることにしました。

今は、ちょうどオフシーズンなのでお客さんは少なく、とてもすいています。
夏になると、山小屋に泊まってキャンプしたりする人でにぎわって車でごった返すんだって。

レストランは典型的なアメリカのメニューをおいていました。
アメリカに来て初めてアメリカらしいお昼を食べることにしました。
サラミソーセージのサンドイッチとフライドポテト、コールスローサラダ、オニオンリングブルーベリーアイスクリームです。どれもたっぷりお皿に盛られています。歩いてお腹がすいていたので結構たくさん食べちゃった。おかげでこの日は夕食食べれなかったんだけどね。

お昼を食べて車に戻る時、鹿を見ました。
5頭くらいが一気に駆け抜けていきました。
日本の鹿より一回り大きかった。
夏は涼しくて気持ちがよさそうだし、秋は紅葉がきれいだろうなあ、って思ったわ。
もしも、ワシントンに住むことがあったら、毎週末来たい感じです。

スカイラインドライブをぬけて(全長128キロメートル!)Charlottesville(シャーロッツビル)というところに出ました。ここからワシントンにはぐるーっと回って戻らなければなりません。ずいぶん遠くへ来ちゃったわね〜。

帰り道、クリスティーナが車を蛇行させるハプニングが。
週末に買い物くらいしか運転しない彼女にしては、強行軍だったのでお疲れの模様。
急に車がはみ出して隣の車線にはいっちゃったんで、どきっとしたわ。
あわててガソリンスタンドに入り、コーヒータイム。
ふうっ。車の長旅は疲れるわね。

ワシントンエリアに帰ってきた時に、クリスティーナが「ワシントンで一番おしゃれなショッピングモールへ行こう」と言って、Tysons Corner Center(タイソンズコーナー・センター)というところへ連れて行ってくれました。

ヨーロッパブランドなどおしゃれなお店がいっぱい入っているショッピングモール。
ワシントンDC内は、建物の高さ規定があって背の高いビルをたてることができないので、おとなりのバージニア州に高いビルがどんどん建ってます。タイソンズコーナー・センターも巨大な駐車場があって便利なので、ワシントン中心市街地にあったお店がどんどんこっちに流れてきているのだとか。
「ワシントン中のお金持ちがくるところよ」
というのも納得。おしゃれなお店がいっぱい。お金がいくらでも使えるなら、一日ずっとここにいたいわね。
ウインドウショッピングをして、帰ったのは10時をまわっていました。

「さあて、今日どれくらい走ったかな?」
メーターを見ると・・・何と500キロ!
道路がとってもスムーズだったから、思ったよりも距離を走っていました。

お疲れ、トヨタカムリ君。

一日、新鮮な空気をすって山の景色ばっかり見ていたら、アメリカにいるんだってことを忘れちゃったわね。シェナンドー国立公園、アウトドア派の方にはオススメです。

victoria007でした。