非電源ボードゲームオフに行ってきた

11月23日にTwitter界隈で開催された非電源ボードゲームオフ(第二回)に行って参りました。
参加者は計8名。


@inaL
@kituneponyo
@lhankor_mhy
@lovalotta
@meitei
@ponica
@udzura
@wordart

@meiteiが幹事、裏の主役(お誕生日)は@lovalottaだった。

  • 目的は二つ

非電源ゲームが好きな人がある程度集まらないと遊ぶことすらままならない非電源ゲームを遊び倒すとともに、@lovalottaの誕生日を祝う。

  • 簡易レポ

それでは、写真のない味気(および色気)のないレポを。オフレポid:Lhankor_Mhyid:lovepotionid:ki2nekoが既に挙げてくれているので、そちらにある程度譲ることにして、その代わりに、少しだけ校正者っぽいことをしました。
すべてのゲームについて、説明・紹介に飛べるリンクを付与してあります(一部英語あり)。紹介用にどうぞ。

PIT

目的は、手札すべてを同種の札にすること。


プレイ人数と同数種類×9枚のカードを使用する。それぞれが9枚ずつ手札として持ち、山札は作らない。スタートしたら、プレイヤーは、各自、「好き勝手なタイミングで」「枚数のみを指定して」交換希望をコールする。この際、コール可能な枚数は1〜4のみであり、かつ、交換に出すカードはその一回の交換において、すべて同種でなければならない。相手のコールに対して枚数が合えば、揃ってるカードをまとめて交換に出し、手札を入れ替えていく。同種札9枚が手札に集まったら、中央に置いてあるベルを叩いて勝利宣言を行う。以上繰り返し。


カードにはそれぞれ点数が付与されている、つまり点数制で、一回だけではゲームが終わらない。目標点数を達成する人が出るまで何度もプレイするのだが、今回はlhancor_mhyの一人勝ちだった。結果的にプレイそのものは4、5回で終わっている。気付かないうちに終わっていたのは、場を読みに行った結果だろうか。

セット

目的は、場札から3枚1組の「セット」を見つけ出すこと。

81枚のカードを利用する。それぞれのカードには、色、形、数、塗り方があり、それぞれが3パターン用意されている。また、完全に同一のカードは1枚もない(3×3×3×3=81)。最初に場札として12枚のカードをオープンする。スタートしたら、その中から3枚の組み合わせを見つけ出す。「セットとみなされる条件」は、「色」「形」「数」「塗り方」すべてが、「すべて同じ」か「すべて違う」こと。こればかりは実際のカードを見ないとぴんと来ないだろうと思われる。


wordartの一人勝ちと言われたので、ちょっとむくれている(天狗にならないように自制しているとも言う)。そんなに無体な強さは持っていないはずなので、今度は混ざりたいもの。


一応、得意だ得意だと言われているので、考え方などを晒してみる。

    1. 場札の中で、最も特異な一枚(浮いている札)を探し出す。
    2. その札と「違う」もう一枚を探す。浮いている札を選ぶのはそのため。2属性が違い、2属性が同じだと探しやすい。
    3. 2枚を見定めたら、もう一枚を探す。このとき、2枚目と対になるものを探していく。最初に選んだ一枚を核にして点対称を描くイメージ。
    4. 以降繰り返す。


udzuraやkituneponyo、meiteiの話も聞いてみたいところ。

6ニムト!

目的は、なるべくカードを引き受けず、場を消化すること。

これは……現物がないと説明しづらいなあ……
手札を全員が同時に出し、場を消費していくスタイルなので、感覚としては「ハーツ」に近い。が、そこに場の要素が加わるので、単純な運ゲーではない。場には列が4本あり、6枚目を積んだ段階で、その6枚目を積んでしまった人が最初にあった5枚をやむなく引き受ける、という形。あるいは、どの列にもおけないカードが提出されると、そのカードの持ち主は好きな列を選んで引き受けることになる。カードはマイナス点扱いで、重み付けもあるので、「だれが」「どのタイミングで」「どの列をバーストさせるのか」を完全に読めると、先頭を切り開いた人の後ろでうはうはできる。一方、手札の構成や、相手の出した札によっては、それはもうどうしようもないほどに負けたりもするので、そのへんも非常に楽しい。


meiteiがそつなくこなして勝っている。とにかく読みが冴えていたようだ。僕は哀しくもぼろ負け。読みが甘かった。超反省。

ハイパーロボット(Rasende Roboter)

目的は、場に配置されたロボットを、指定された目的地に、なるべく少ない手数で到達させること。


場には4色のロボットがいて、指定された目的地に目的地と同色のロボットを到達させる手順を競う。移動のイメージとしては「滑って止まらない氷床パズル」そのもの。純然たる思考パズル。規定時間内に、それぞれが手数をコールする。制限時間が終わったら、「少ない手数」、同手数なら「先に」コールした人から実演を行う。実演が成功すれば、目的地パネル(指定に使ったもの)を得る。


これはkituneponyoが早い。さすが理系だ。
やりこめばどんどん強くなれそうなところが面白い。基本的には目的地からの逆算で考えていくが、「ここにこれがあればもっと短くなる」を発見して、そこを詰めて考えることで手数の短縮を見込める。

お邪魔者

目的は、カードを配置していって、奥にある金鉱を取ること、あるいは取られないこと。


ふたつの陣営に分かれて、相反する目的の達成を目指すゲーム。陣営関連情報は非対称型で、自分の役割は自分の分しか分からない。行動を見ながら相手の目的を読みつつ、自らの目的達成も目指す。金鉱を掘る側はカードを配置して道をつくり、3箇所設定された埋蔵ポイント*1を開く。2箇所ははずれで、当たりを引けば目的達成。邪魔する側は、おかしな道を作ったり、相手を邪魔するカードを放ったり、はずれの埋蔵ポイントに誘導したりすることで目的達成(全員の手札が切れるまで金鉱が見つからないこと)を狙う。


今回は、人数の関係で、陣営の人数比が揺れた(プレイヤー対お邪魔者が6:2と5:3)。これが勝敗とかなり直結していたはずなので、もしかすると8人はちょっと不向きな人数だったのかもしれない。もう一周ぐらいプレイしてみたかった。

カタンの開拓者たち

目的は点数集めること。


超適当だー! でも有名ゲームだからいいよね、と甘えておく。4人がプレイ人数限界なので、4・4に分かれてプレイした。lovalotta、ponica、udzura、wordartで対戦。


麦畑が続く場所のすぐ近くに麦の2:1貿易港が、数値8を負う鉄鋼地のすぐそばに鉄の2:1貿易港があるという、ある意味インフレ確定な配置でスタート。また、開始8ターンほど7が一切出ない、wordartは4回振って3回8を出す*2、その間6が一回も出ない*3、などという、かなりのグラサイっぷr……ではなく、乱数偏りが発生。プログラムでは完全なランダムは作れないんですよね、わかります。

udzuraが早々と麦畑の近くに街を建て、麦港を押さえてロンゲストロードを取得。その後のダイスの出目も手伝って麦充しまくっていた。wordartは後半ダイス目が失速、強引にチャンスカード作戦に切り替えてソルジャーを乱打したが、そもそも麦畑が続いている以上、2箇所を同時に潰すことなどできないわけで。麦生産しすぎ。今の日本に小麦を分けろ。という展開でudzuraがあっさり逃げ切った。
lovalottaはたぶん初プレイ。ponicaは経験者だったものの、とにかく土が得られず、道も家もほとんど建てられず、ダイス運に泣いた形になった。

ごきぶりポーカー

目的は、相手にカードを押し付けること。同種札4枚が揃うか、手札がなくなったら負け。


勝利決定ゲームではなく敗北決定ゲーム。「このカードは何か」という勝負の繰り返しなので、基本的には心理戦なのだが、少し崩れたりすると周囲が畳み掛けるので、単純な心理戦とも言い切れない。その意味で、ちょっとでも隙を見せるとそこから切り込まれてあっさり沈んだりする、油断ならないゲーム。


とにかくlovalottaは圧倒的に強い印象。初戦はponica、二戦目はlovalottaが沈んだが、二戦目に関しては集中攻撃で沈んだという、弱者がよってたかって強者をひきずり落としたような格好ではないだろうか。カードの出発点に注目するのがよくも悪くもぶれがない。

アクワイア

目的は、金を儲けること。


手札にある土地パネルの中から一枚選んで土地を配置し、ホテルチェーンを建設、株を取得していく。取得した株を現金化するタイミングは、そのホテルチェーンが「倒産」したときなので、ホテルチェーンの倒産タイミングを見計らって株券を買い増ししていく。株券(ホテルチェーン全体で25枚)の所持枚数はプレイヤー内で順位付けして、筆頭株主、第二株主までが配当金を受け取るシステム。株を持ち、ホテルを倒産させ、株主配当を受け取って、チェーンを設立して株を持つ、この繰り返しが基本となる。


銀行係をやっていたので、俯瞰的に観戦していた。位置関係の都合で、kituneponyo、inaLの手札が丸見えであり、そこが見所だった。inaLは最初に倒産が見込まれたホテルチェーンを、まさに倒産させられるパネルをずっとキープしており、倒産タイミングをコントロールできる状態にあった。一方kituneponyoは土地パネルの内容が偏り、設立や拡大を中心にする戦略をとらざるを得なかった模様。

初めてのプレイだったプレイヤーが多かったことで、かえって経験者のペースが狂った、という、モノポリーなどにもある風景*4だったようだ。僕もやったことないゲームだからよくわからないけど。


最終盤、inaLにはもう一手隠し玉*5があったのだが、これはlovalottaの終了コールによって潰されていた。プレイヤーの終了コールのタイミングが戦局を左右しうる実例とも言えるかもしれない。常に自分の全財産をイメージしておくようになりそうなゲームだ。

lovalottaお誕生日おめでとう!

lovalottaにはいつも遊んでもらっていて、だからこのオフの前日に本屋で衝動買いに近い形で本を買い、プレゼントに持っていった。「これはえろい」と言われて嬉しかった。フォントブックえろいです。


総評

盛り上がった盛り上がった。8時間があっという間でした。またやろうね。そのときにはタブラの狼がプレイできる人数になっているとよいなと思う。



他のオフレポ
lhankor_mhy
http://d.hatena.ne.jp/Lhankor_Mhy/20081125/1227619913
lovepotion
http://d.hatena.ne.jp/lovepotion/20081123/1227452789
kituneponyo
http://d.hatena.ne.jp/ki2neko/20081124/p1


追記(08/11/26)
お三方にトラバを送った。けまらしい

*1:造語

*2:8の鉄鋼場のそばに家が建っていたのでウハウハ

*3:ponicaが土を得られなくてボロボロ

*4:ノースキャロライナが競売に出ないの!? のような。

*5:新ホテルチェーン設立にリーチ。即つぶれれば配当金だけ丸儲けできるので、かなり財産が膨れる