カポーティ

 トルーマン・カポーティと彼の最高傑作「冷血」をめぐる物語。作家の業を感じさせる。人間の死をも作品と名声に利用するのだが、その創作の重みに自らも崩壊していく。「冷血」の後に小説を完成させることがなかったとは知らなかった。犯人たちの写真をリチャード・アヴェドンが撮ったとは知らなかった。アカデミー賞主演男優賞をとったフィリップ・シーモア・ホフマンが素晴らしい。「アラバマ物語」の作者でもあるネル・ハーパー・リーを演じたキャサリーン・キーナーも、刑事を演じたクリス・クーパーもお気に入りの俳優だが、これまたいい。抑えた色調の画面は哀しく美しい。アンドリュー・ワイエスの絵を見たくなってしまった。
・映画のオフィシャルサイト
 http://www.sonypictures.jp/movies/capote/

アヴェドンが撮影した「冷血」の殺人犯の写真

 映画「カポーティ」で、リチャード・アヴェドンが「冷血」の犯人のペリー・スミスとリチャード・ヒコックのポートレート写真を撮るところが出てくるが、この写真を見たいと思うのは誰も同じらしい。で、まずは、Googleを検索してみるところも同じ。しかし、見つからない。アヴェドンの写真集にもないらしい。そこで、どうするかというと、みんなネットに相談するらしい。下のURLに解答が出ていた。この写真は「Life」の1966年1月7日号の「Horror Spawns a Masterpiece」という記事に載っているという。で、図書館に行けばいいですよ、というのが、米国的な答えなのだが、日本だと、米国版の「Life」はどこにあるのだろう。日本版の「ライフ」にも掲載されていたのだろうか。
 http://www.dgrin.com/showthread.php?t=27482