「小沢一郎」を勉強するために、著書を3冊読んでみました

 いつまでも、どこまでも消えないかに見える民主党小沢一郎氏の影響力。どこがそんなにすごいのか。それを知るには著書を読んでみるのが一番と、3冊ほど読んでみた。
 まずはこちら。

日本改造計画

日本改造計画

 奥付を見ると、1993年5月に出た本だから、自民党を離党する直前、自民党一党支配に終止符を打った細川政権樹立前夜という時期の本。変革の基本として、(1)政治のリーダーシップ確立(2)地方分権(3)規制の撤廃を掲げる。また、5つの自由を提唱し(1)東京からの自由(2)企業からの自由、(3)働きすぎからの自由(4)年齢と性別からの自由(5)規制からの自由を掲げる。バブルが崩壊してから3年ぐらいのときで、経済再建は重要な課題だったわけだが(その問題をいまも引きずっているというのは日本もスゴイ国だが…)、個々で打ち出されたのは、国土の均衡ある発展みたいな考え方で、高速道路、新幹線、国際空港、光ファイバー網の整備。光ファイバーなどは先見性のある意見だが、道路・鉄道・空港は古典的な公共事業拡大型のようにみえる。恩師と仰ぐ田中角栄の「日本列島改造論」のDNAがあるのかもしれない。

続きを読む

金賢姫テレビニュースショー

 今日のニュースは「金賢姫テレビショー」といったほうがいい。テレビは競い合うように金賢姫の「単独インタビュー」やら料理シーンやらを放映している。韓流スターのクイーンのような扱いだが、肩書きは元死刑囚。大韓航空機爆破事件で115人の乗客・乗務員を殺したテロリストである。国賓待遇じゃないかと思える遊覧飛行といい、軽井沢の豪華別荘滞在といい、これは異常な感じがする。拉致家族が自分たちの家族の情報を持っている可能性がある人間の話を直接、聞きたいと願うのは当然の話で、機会が設定できるのならば、すべきだが、それをテレビショーにするのは別の話だと思う。いくら20年以上前の事件とはいっても、テロリストに対して国としてどう考えているのか、わからない。北朝鮮の異常さを宣伝したいという目的があったのかもしれないが、むしろ政府、メディアともに日本の異様さが際立つことになってしまった。

続きを読む