週末の記録



伊勢丹新宿店で開催中のサロン・デュ・ショコラ。何年も前から、お高いのがずらりと並ぶ(といっても今はそういうの、よそでも買えないわけじゃない)イベントだからもういいかなと思いつつ、一応足を運ぶ。一回りしてバレンタインデー用に数個購入。それからジャン=ポール・エヴァン初のテイクアウトメニュー、ゴーフル エキゾティックをイートイン。ショコラムースとヨーグルトソースの上に、ショコラ風味のワッフルとパッションフルーツのソースが乗ってるもので、量も丁度よく食べやすい。


東武百貨店池袋店で開催中の「食の大北海道展」。この北海道展でいつも立ち寄る高砂酒造で、旭山動物園の動物が描かれてる「ずZOOっと旭山ワンカップ」(これのすごいのは、カップの内側にも絵が印刷されてるところ!)のセット。夜のデザートには、ミセス・ニューヨークの東武限定品、ショコラポットパイ。フランボワーズやナッツも入った中味が濃厚で美味しい。

アイム・ソー・エキサイテッド!



公開初日、ヒューマントラストシネマ有楽町にて観賞。
予告編から、アルモドバルを好きになった「神経衰弱ぎりぎりの女たち」を思い出して楽しみにしてた。フタを開けてみたら、彼の大事なものばかり詰め込まれてるようで、それをスクリーンで見られたことが嬉しかった。


飛行機の中に「嘘を付けない」者がまず一人、そこへあの電話、酒に薬でその場の全員が(「開チン」ならぬ…オヤジギャグで失礼・笑)「開陳」しちゃう。でもって「皆の運命が変わる」。自分があそこにいたなら、そりゃあセシリア・ロスのように事後のタバコを吹かしたい。でもって私なら、何が変わるだろう?なんて想像しちゃう、私にとってはいい映画。
可愛いアニメーションの後にfilm by〜とアルモドバルの名が出るだけのオープニングからして、なんだか私家本のよう。お金も大して掛かってないようだけど、飛行機の内装も素敵だし、ロケ地の街の陸橋も素敵。でもって何が起こるってわけでもないのに、不思議なことに、全編どきどきさせられる。3人の乗務員がタイトル曲で踊る機内の、あくまでも「個」の集まりでしかない空気、旅客機が到着する無人の空港の、なめてんのかって言われそうなほど「そのまま」だけど、異様なほど張り詰めた空気、ああいうの好きだなあ。


なぜか一番アルモドバルぽく感じたのは、セシリア・ロスの顔がコックピット内のディスプレイに大写しになる場面。後に耳栓をした俳優が彼女に話し掛けられるも、言葉が聞き取れず彼女が何か喋ってる顔だけが見える、という画が二度、二度も要らないだろって感じだけど、これもなんだかアルモドバルぽい。
最初「私の命が狙われてる!」と騒いでたセシリア・ロスが、最後には睦まじくなった「警備員」の言を聞いても全然事の次第に気付かないのが可愛らしくていいよね(笑)

なんちゃって家族



公開初日、シネマート新宿にて観賞。
とてもチャーミングな映画だった。大きなスクリーンでコメディを見るのってやっぱりいい。結構な人の入りで、皆と一緒に笑って、楽しかった。
よく出来たお話で、冒頭の「今日から客とセックスすることになりました〜」みたいな、ああいうテンポも超好み。赤ちゃんネタには、全然違うだろ!って言われるかもしれないけど、大好きな「バーニーズ」に代表される…というか、昔ながらの「命的なものを粗末にする系」のコメディの匂いがあって、ああいうの好きだなあ(笑)


昔からジェニファー・アニストンが好き(まず顔が好き!)な私としては、彼女が最高に魅力的に撮られてたのが嬉しい。逆光に背中からの登場、楽屋に戻ってからの一幕が楽しい。「ローズよ、Rがつくの」からの「しかも矢印つき?」には笑ってしまった。まさか終盤、この名前のやりとりが活きてくるとは。
冒頭のストリップシーンが少ないなと思いきや、後半に楽しい見せ場がある。この場面、一目見るなりのいい女じゃなく、自分で「私はダンサー」「チャンスをくれたら、殺すには惜しい女だと分からせる」と技を披露するという流れがいい。「プロ」なんだよね。ささやかなことだけど、こういうのって私には大事。「ペニス!ペニス!」シーンにも笑ってしまった。繰り返し見たい(笑)


たるんで庶民的なブラッドリー・クーパーといった感じのジェイソン・サダイキス(でも魅力的!)は、オープニング、腹の出た、バンの後ろに家族四人の絵を貼ってる同級生に「申し訳ないけど、いつまでも変わらずにいてほしい」と言われる。学生時代から麻薬を売ってた彼の、現在のボスも「同級生」。自分からは何も求めず、変わらない半径の中で生きてきたのかなと思う。でも実は、半径数メートル、いや数十メートル以内に、掴めば届くものがあった。
物語の終わり、自分達が嫌ってた「家族」になってめでたしめでたし…なのかというと、そうじゃない。ラストのセリフ、というかあのセリフで終わるってのがいい。とことん自分(達)目線、自分が主役の話なの。筋が通ってる。


私が本作に興味を持ったのは、「リトル・ランボーズ」でとてもよかったウィル・ポールターが出てるから(あの映画館のシーン、思い出すだけで涙が出そう)。すっかりガタイがよくなって、本作では「18でセックスはおろかキスもまだ、そんな自分が嫌」だという大学生の役。「『女の子』(ジェニファー含む)が大変なら助けなきゃ」「嘘はつけない」なんて「分かりやすい」タイプだけど、嫌味ゼロ。まさかのラップ披露には超、得した気分。