どこまでリミックス
■リミックスとはなんぞや
昨日は『その音楽の「作者」とは誰か』の著者とは誰か飲み会、今日は今年もよろしくお願いします飲み会。飲んでばかりだけど、行かないではいられない(良い意味で)。耳組は、周遊しつつ大きくなります。
昨日の一回生向けの授業でリミックスについて話さねばならんとのことで、ツタヤに探しに行った。浜崎あゆみのアルバム『Love appears』のリミックスアルバム『ayu-mi-x』。rei harakamiの『red curb』の『red curbの思い出』。massive attack『protection』のmad professorによるリミックス『no protection(無防衛)』などなど。アルバムごとリミックスというのは、結構多い。マッド教授は別として、他のものは様々な作り手がリミックスしているので、「原曲」との距離のとりかたを聞くと面白い。おすすめは『ayu-mi-x』。「who」をマッド教授がリミックスした「who dub it?」。日本語が分からないので、変なところでディレイがかかる。「少しだけ」が「すこすこすこ」、「そばにいて」が「そそそそそ」、いつもはぐらかされ、愛はアピアしない。アユミックスでうまいぐあいに拡散したアユはなかなか好きです。他にもorbなどが参加している。
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レッドカーブの思い出 trace of red curb dedicated from rei harakami
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そこでロックをやっていた後輩とリミックスをめぐって議論になる。カバーとリミックスは何が違うのか。我々がリミックスを聞く時、あるいはカバーを聞く時、基準とされる起源がどこにあるのかが問題となる。カバーは作品の同一性が聞き取れる限りでの編曲(大幅な編曲であるとしても)であり、リミックスはサンプルデータの長短はあれど、録音データを利用しての編集である。リミックスは観点によってはサンプリングと言うこともできるもの。電気GROOVEの『シャングリラ』はサンプリングとも呼び方を変えれば、リミックスとも言えてしまう。西条秀樹の『Y・M・C・A』の意味がヴィレッジ・ピープルのそれとはまったく異なるとしても、作者をめぐる論理が作者と編曲者として安定しているのに対し、『シャングリラ』は呼び方によって「作者」のポジションが揺れ動く。そこにリミックスという技術と社会制度としての「著作権」をめぐる不安定さがあるのでは、みたいな話になったようなところで落ち着いた(気がする)。具体例は今思いついたけど。
最近、気になるのはマッシュ・アップ。「トヨタ マッシュ・アップ・プロジェクト」が盛り上がったようなそうでないような感じだったが、あれはどう位置づければ良いのか。誰が作者なのか。