人を信じる
人を信じる
解説
老子は性善説と言われる。愚民政策を提唱するような人が性善説なのかと引っかかるところはあるが、要所で「信じる」「信じないと信じられない」と言っているのだから、人を信じることを是とすることに間違いはない。念のため箇条書きでまとめてみた。
・支配者が無欲であれば見習う
・教育をやめて法律もなくせば正しい心が勝手に育つ
・民の純真な気持ちを信じて素朴になるのを待つ
・民を信じて指図せずに自分らでやらせる
・民の力を信じて辛抱強く成長を待つ
・素行の悪い民も信じて愛せば善人となる
・信じてくれない人も信じるのが徳
・民同士で分け合うようになる
・民を信じない者は民からも信じられない
といったところか。確かに民が支配者の徳に着いてきてくれることを信じていなければ通用しない統治法である。
