ピクシー・ワークス

ピクシー製の下着は体に超フィット
著:南井大介 画:バーニア600 電撃文庫*1

小型ロケット打ち上げに部費を使い込んだ天文部の芹香・奈緒子・千鶴は、会計検査で目をつぶってもらうかわりに、生徒会副会長 由衣の監視の下、戦闘機の修理をすることに――飛翔体の夏、青春白書。
空を飛びたいというヴァルトローテの願いを叶えるため、天才問題児集団が17歳の夏休みをかける本作の設定は、『なつのロケット』(あさりよしとお) *2や『ロケットの夏*3寄り。『雲のむこう、約束の場所』(新海誠) *4で、サユリを飛行機にしてヒロキとタクヤが頑張る話、恋愛分すべてヌキ、みたいな感じ。
一応一人だけ生徒会書記 蓮が男の子として登場しますが、妙に枯れていて、恋愛分はほとんどなし。蓮に対する由衣の好意を利用して天文部の面々のマネージメントをさせるシーンがちょっと目立つぐらいで、あとはほとんど絡んできません。
少年ドラマシリーズ的な展開だと致命的なシーンでの対立と劇的な和解がつきものですが、本作の場合、誰もが自分の役割をかなり自覚している模様。修理した戦闘機を飛ばして軍隊に追い掛けられる、というハードな展開の割には、何だか『けいおん!』(かきふらい) *5のようなまったり感がありました。

><