YAMDAS現更新履歴

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2014-10-30

[][] ドローンの(予想を凌駕する)素晴らしい利用例と(予想通りの)よろしくない利用例  ドローンの(予想を凌駕する)素晴らしい利用例と(予想通りの)よろしくない利用例を含むブックマーク

まさかまだ OK Go の新作ビデオを見ていない人なんていないよね?

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Perfume がカメオ出演しているというので見始めた人も、途中からそんなの忘れてしまうだろう。OK Go は毎回ビデオが素晴らしいが、今回もその期待に真正面から応える大ホームランである(いしたにまさきさんの文章がとても参考になる)。

ワタシは OK Go のアルバムではセカンドが一番好きで、前作からの流れはそれほどでもないのだが、これを見てしまったからにはニューアルバムもお布施のつもりで買わせてもらおう。

Hungry Ghosts

Hungry Ghosts

OK Go のことだから一発撮りや幾何学的映像は予想のうちだったが、今回はドローンを活用することで映像のスケールをどーんと広げている。ドローンで一発撮りしたミュージックビデオは過去にも存在するが、早くも一つの金字塔レベルである。

これなどドローンの素晴らしい利用法だと思うが、案の定というかやはりこういう利用が問題になるかというニュースがいくつか目に入るようになった。

ワタシは DMM.make に「自作できるドローンとそれにともなう責任」というあえてネガティブ気味な文章を書いたのだが、元々「ドローン」という言葉には「寄生者、ぐうたら者」という、あまり印象のよろしくない意味がある。

こういったドローンを使った生活被害のニュースばかりが話題になると、「ドローン」という言葉にプライバシー侵害や利用者の不心得に関連した別のネガティブな意味が付加されてしまうかもしれないので、このあたり Maker の皆さんも心に留めておかねばならないだろうね。

今年も「Aaron Swartzの日」がやってくる&彼の最初で最後(?)の単著が来年出る 今年も「Aaron Swartzの日」がやってくる&彼の最初で最後(?)の単著が来年出るを含むブックマーク

11月8日は Aaron Swartz Day である。要はこの日が彼の誕生日なのだが、昨年26歳の若さでこの世を去った天才を遺志を受け継ぐ活動を行う日である。Aaron Swartz というと、今年彼の伝記映画が公開されたが、それの上映もあるし、監督の Brian Knappenberger も参加するとのこと。

このイベントは Internet Archive が主催するもので、今年のテーマは SETTING THE RECORD STRAIGHT である。Aaron Swartz にまつわる誤った記録を正そうということか。

彼のハックは今なお生き残っていて、例えば彼の死後公開されたジャーナリスト向け告発ツール SecureDrop は、八田真行が立ち上げを発表した匿名リークサイト方面でも使われることになる。

あと、これを書くために調べてみて知ったのだが、Aaron Swartz の著述集が来年まとめられるみたい。序文を彼の最大の理解者だったローレンス・レッシグ教授が書くようだ。

The Boy Who Could Change the World: The Writings of Aaron Swartz

The Boy Who Could Change the World: The Writings of Aaron Swartz

[] ブルース・シュナイアーの新刊『データとゴリアテ』が来年春に出る  ブルース・シュナイアーの新刊『データとゴリアテ』が来年春に出るを含むブックマーク

小林啓倫さんのツイートで知ったのだが、ブルース・シュナイアーの新刊が来年春に出るぞ。

一瞬、もう出るの? と思ったが、前作は発表済のエッセイや論説文をまとめたものなので、純粋な新作としては『Liars and Outliers』(邦訳『信頼と裏切りの社会』)以来およそ2年ぶりになるのか。

新刊のタイトルはマルコム・グラッドウェルも新刊のタイトルに冠したダビデとゴリアテのもじりですな。

ブルース・シュナイアーの本は、セキュリティを人間を通して語るものが続いたが、本作は「データ」とセキュリティの関係を扱うもので、データ駆動型セキュリティを謳う本が出る時勢に合ったものになりそうで楽しみである。

本についての詳しい情報は、シュナイアー先生のサイトのサポートページを参照くだされ。

[] ジョン・ケイルが没後1周年のルー・リードに捧げるミュージックビデオを公開  ジョン・ケイルが没後1周年のルー・リードに捧げるミュージックビデオを公開を含むブックマーク

このニュースに接し、ルー・リードが死んで一年になるのか、時の経つのは早いと思った。

楽曲自体は既出だが、逆に言うと自身の楽曲から、もっとも感情的に近いものを選んだということだろう。

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このビデオを見て驚くのは、ルー・リードだけでなく、アンディ・ウォーホル、ニコ、スターリング・モリソンら鬼籍に入ったヴェルヴェット・アンダーグラウンドの関係者のイメージが網羅されていることで、正直ジョン・ケイルはこういうのをやらない人だと思っていた。

ケイルも歳をとったということか、と書くと非難してるようだがそうではない。ルーとは何度も何度も不和と和解を繰り返してきたケイルだが、かつてより当然ながら年老いながらルーに対する感情を身体で表現するケイルの姿を見れて良かったと思うのだ。

[] 『宇宙船レッド・ドワーフ号』の最新シリーズのDVDが出る  『宇宙船レッド・ドワーフ号』の最新シリーズのDVDが出るを含むブックマーク

『宇宙船レッド・ドワーフ号』の新シリーズ開始のニュースを取り上げたのは2011年だが、日本でも DVD ボックスセットが出る!

このコメディドラマはワタシも当然好きなのだけど、シリーズが進むにつれ、途中から急激に面白くなくなった印象があるが、本国イギリスでは来年また新シリーズが開始するらしいので、ということは今回収録されるシリーズ9と10はそれなりに好評だったのだろう。

practicalschemepracticalscheme 2014/10/30 10:55 ドローンカムによるエアリアルショット、今年参加した短篇映画でも使いました。普及期に入って低予算でも使えるし、たぶんすぐに物珍しさは薄れると思いますが、カメラの自由度が飛躍的に向上したので、技術が表現に与えた影響という意味ではやっぱりインパクトあるなあと思います。

yomoyomoyomoyomo 2014/10/30 17:27 例えば『マトリックス』の後、アクションシーンでカメラがぐるっと回る手法がいろんな映画で使われましたが、ドローンの利用もそれに少し似た感じで多用され、後になって、当時はこれが新鮮だったんだなと振り返られるのでしょうね。

2014-10-27

おたくカルチャーは一度足元を見直すべきときなのか おたくカルチャーは一度足元を見直すべきときなのかを含むブックマーク

森田創(omo)さんが翻訳されているのに今頃気付いた。原文O'Reilly Radar 経由で知った。原文を書いたのは以下の本の著者か。

Big Data Glossary

Big Data Glossary

Data Source Handbook

Data Source Handbook

実は「邪悪なものが勝利する世界において」の次にはこの文章を取り上げようかなとぼんやりと考えていたのだが、先を越されてしまった。これを書いたときにこの翻訳を知っていれば参照しただろうな。両方とも GamerGate 騒動への言及があり、微妙なつながりがあると思うのだ。

少し前に加野瀬未友さん(id:kanose)が「いつまでも反抗者気分」という文章を書いているが、これにも通じる話である。

この文章で書かれる話は当然ながらアメリカの話だけど、確かに今や一番勢いがある映画スタジオはマーベル・スタジオズだし、テレビではゲーム・オブ・スローンズが大ヒットし、おたくカルチャーはもはや反乱軍ではなく主流派といってよい。それなのに被害者意識をむき出しにして攻撃的になる態度は、女性や次世代の子供たちを取り込むのに失敗しているではないかというわけだ。

ただ、シリコンバレーのようなコンピュータおたく達の勝利の象徴はない日本のおたく文化についても同じことが言えるかは異論があろう。

翻訳者の omo さんは以下のようにコメントしている。

勇み足の部分は、原著者もこの文章を O'Reilly Radar に再投稿したとき、少しタイトルをマイルドにした理由なのかなと思う。

ローレンス・レッシグがエドワード・スノーデンをインタビュー ローレンス・レッシグがエドワード・スノーデンをインタビューを含むブックマーク

Slashdot で知ったが、ローレンス・レッシグがエドワード・スノーデンをインタビューした約1時間の動画が公開されている。

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これはレッシグの本拠地でありハーバード・ロースクールで行われたもので(もちろんスノーデンはロシアにいるのだが)、これから弁護士や裁判官になる学生たちがスノーデンの話を聞いたことになるわけだ。

よって話はなかなか専門的で、ちょっとワタシにはついていけないのだが、スノーデンの顔から精気を感じる。元気そうで何よりである。

ケヴィン・ケリー来日&『テクニウム』刊行記念イベント ケヴィン・ケリー来日&『テクニウム』刊行記念イベントを含むブックマーク

先ごろケヴィン・ケリーが来日したが、ワタシは田舎暮らしの悲しさで行くことができなかった。そのあたり堺屋七左衛門さんの雑感の最後にも共通する寂しさを感じるが、ともかくいくつかイベントレポートが出たが、これが一番分かりやすいだろう。

そうそう、今回の来日の影響か『ケヴィン・ケリー著作選集 1』の紙版も少し動いていると聞いて、これの序文を書いたワタシ的にも嬉しいことである(参考:『ケヴィン・ケリー著作選集』電子書籍化の意義)。

[] ニュースの天才  ニュースの天才を含むブックマーク

ニュースの天才 [DVD]

ニュースの天才 [DVD]

テレビの深夜放送でやっていたのを録画していた。

雑誌 New Republic の記者スティーブン・グラスが起こした捏造記事事件を題材としている。

今観ると主人公のスティーブン・グラスが、あー、こういう人がそうなんだねぇ、と速水健朗さんがよく語る虚言癖の人の特徴を備えているのが分かる。

つまり、とても仕事熱心で、同時に同僚たちには気が利き、上司に取り入るのがうまい感じの良い人物なんですな。

その彼が書いた少年ハッカーが大手ソフトウェア会社から大金をせしめた記事を書いたことで、さすがにフォーブスのデジタル版の記者がおかしさに気付くのだが、使用する検索エンジンが Yahoo! なのに時代を感じる(1998年なので、Google がサービスを開始した年だ)。

New Republic はホワイトハウスが定期購読している唯一の雑誌というステータスが劇中何度も強調されるし、その権威に見合う厳しい編集体制を備えているのだが、しかし、それでも記者のノートしか情報源がない場合はそれを回避できる抜け穴をスティーブン・グラスは突いたわけだが、数年間で数十の捏造記事を書いてバレなかったのだからすごいものだ。

ところで、情報源としてのノートすらまともに残していない似非研究者や、編集体制の抜け穴どころか存在自体が底抜けなこれまた似非ジャーナリストが未だのうのうと生き残っているところもあって、それを考えるとイヤになる。

2014-10-21

[][] WirelessWire Newsブログ第24回公開(邪悪なものが勝利する世界において)  WirelessWire Newsブログ第24回公開(邪悪なものが勝利する世界において)を含むブックマーク

WirelessWire Newsブログに「邪悪なものが勝利する世界において」を公開。

今回の文章は書くのが精神的に辛かった。通常であれば、編集者に送信する前に原稿を誰かに見せることはしないのだが、今回は文章の中でその体験を引用させてもらった知人に了承を得る必要があった。許可してくださった彼女に感謝する。

冒頭の引用は小林秀雄とどちらにしようか迷ったが、まだ今より随分とまともだった10年以上前の内田樹の著書から引用させてもらった。この文章をワタシに教えてくれたのは、翔泳社の外山さんである。彼女にも感謝する。

今回はキャシー・シエラの文章を紹介したが、紹介しきれていない論点はいくつもあるし、彼女の主張を簡略化したところもあるので、気になる方は原文を読まれることをお勧めする。やたらと長くて、途中で嫌になるかもしれないが。

なお、彼女が引き合いに出す「クールエイド」という言葉の「妄信する」という含意については、ひろ・ドラージのアメリカ小噺の説明が参考になる。

「報道メディアがなくなったらみんな困る」はほんとうか 「報道メディアがなくなったらみんな困る」はほんとうかを含むブックマーク

この問いについて、ズバリ答えている文章がある。クレイ・シャーキーの「新聞、考えられないことを考える」である。原文が書かれたのは、今から5年以上前になる。

この文章のことは何度も引き合いに出しているが、今一度強烈な部分を引用しておこう。

「新聞をどう別のものと取り替えると言うのだ?」と知りたがる人は、我々が革命の時代を生きているんじゃないと本当は言ってもらいたいのだ。新しいシステムに交代するまで、古いシステムは崩壊しないと言ってもらいたい。古の社会契約は存続の危険に晒されていないし、コアの組織はそのまま見逃してもらえると言ってもらいたい。情報伝播の新手法は、これまでのやり方を改善するものであって転覆するものではないと、言ってもらいたいのだ。

Long Tail World: クレイ・シャーキー「新聞、考えられないことを考える」:Clay Shirky’s ”Newspapers and Thinking the Unthinkable”

新聞業界人はよく、新聞は社会全体の利益になると言う。それは本当にその通りなのだが、今さしあたっての問題には関係ない。;「俺たちがいなくなったら、寂しくなるぞ!」 ―という台詞がかつてビジネスモデルだった試しはないからだ。

Long Tail World: クレイ・シャーキー「新聞、考えられないことを考える」:Clay Shirky’s ”Newspapers and Thinking the Unthinkable”

社会は新聞を必要としない。必要なのはジャーナリズムだ。1世紀もの間、ジャーナリズムの強化と新聞の強化は互いにあまりにもきつく1本に括られてきたので、どっちがどっちか見分けがつかなくなっている。これは良き偶然だった。が、その偶然が終わった今(まさに我々の眼前でそれは終わっている)、それに代わる様々なジャーナリズム強化策が求められている。

Long Tail World: クレイ・シャーキー「新聞、考えられないことを考える」:Clay Shirky’s ”Newspapers and Thinking the Unthinkable”

今読んでも、新聞社に勤める人だったら胃がねじれそうな文章である。もちろんシャーキーの答えが「正答」とは限らない。しかし、「俺たちがいなくなったら、寂しくなるぞ!」 ―という台詞がかつてビジネスモデルだった試しはないというのは、まんま今の日本の新聞メディアに当てはまる話だろう。

みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす

みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす

ブライアン・イーノが選ぶ、文明の維持を考える上で欠かせない20冊の読書リスト ブライアン・イーノが選ぶ、文明の維持を考える上で欠かせない20冊の読書リストを含むブックマーク

ブライアン・イーノ先生の読書リストという点が興味をひくわけだが、文明の維持とは大きなテーマを選んだものだ。そういえばイーノ先生は Long Now 財団の関係者でもあるんだよな。

  1. ジェームズ・C・スコットSeeing Like a State』(asin:0300078153
  2. デヴィッド・ルイス=ウィリアムズ『洞窟のなかの心』(asin:4062176130
  3. エリアス・カネッティ『群衆と権力』(asin:4588099248asin:4588099256
  4. フェルナン・ブローデル『交換のはたらき (物質文明・経済・資本主義15‐18世紀)』(asin:4622020548
  5. ウィリアム・ハーディー・マクニール『Keeping Together in Time: Dance and Drill in Human History』(asin:1597406740
  6. バーバラ・エーレンライク『Dancing in the Streets』(asin:0805057242
  7. ユージーン・ジェノヴェーゼ『Roll, Jordan, Roll: The World the Slaves Made』(asin:0394716523
  8. クリストファー・アレグザンダー『パタン・ランゲージ―環境設計の手引』(asin:4306041719
  9. ジョン・キーガン『The Face of Battle』(asin:0140048979
  10. ニール・マクレガー『100のモノが語る世界の歴史』(asin:4480015515asin:4480015523asin:4480015531
  11. リチャード・ローティ『偶然性・アイロニー・連帯――リベラル・ユートピアの可能性』(asin:4000004492
  12. レオナルド・ダ・ヴィンチレオナルド・ダ・ヴィンチの手記』(asin:4003355016asin:4003355024
  13. デヴィッド・ランシマン『The Confidence Trap』(asin:0691148686
  14. ダニエル・J・ブーアスティン『大発見―未知に挑んだ人間の歴史』(asin:4087730921
  15. サラ・ブラファー・ハーディ『マザー・ネイチャー』(asin:4152086394asin:4152086408
  16. レフ・トルストイ戦争と平和』(asin:4102060138asin:4102060146
  17. Kenneth F. Kiple, Kriemhild Coneè Ornelas『The Cambridge World History of Food』(asin:0521402158
  18. Marjorie Blamey, Christopher Grey Wilson『The Illustrated Flora of Britain and Northern Europe』(asin:0340401702
  19. ジョン・カーター、パーシー・ミューア『西洋をきずいた書物』(asin:B000J8R9ZM
  20. ロバート・マッシーPeter the Great: His Life and World』(asin:0345298063

恥ずかしながら、一冊も読み通した本がない! と書くと、『パタン・ランゲージ』も『戦争と平和』も読んだことがないとバレてしまうわけだが。

昔の本だけに偏らず、最近の本も入っていて、彼がずっと読書家なのが分かる。

[] 真魚八重子さんの「映画系女子がゆく!」が書き下ろしを追加して書籍化される!  真魚八重子さんの「映画系女子がゆく!」が書き下ろしを追加して書籍化される!を含むブックマーク

真魚八重子さん(id:anutpanna)の「映画系女子がゆく!」の連載は毎月楽しみに読んでいたが、来月書籍化されるとのこと。

映画系女子がゆく!

映画系女子がゆく!

連載全10回を大幅に加筆・修正したうえに5本の書き下ろしが追加されるとのことで、これは楽しみである。

そういえば真魚八重子さんは、数年前の文学フリマのときに紹介いただいてご挨拶した記憶はあるのだが、当日ワタシは朝からテンパリ状態だったため、具体的な記憶がまったく残っていないのである……。

[] プレスリーVSミイラ男  プレスリーVSミイラ男を含むブックマーク

プレスリーVSミイラ男 [DVD]

プレスリーVSミイラ男 [DVD]

本作の予告編を映画館で観た覚えがある。ワタシがこよなく愛する異色ホラー『ファンタズム』のドン・コスカレリが監督、そしてかのブルース・キャンベルが主演というのにおおっとなったが、『プレスリーVSミイラ男』というタイトルに脱力しながら笑ってしまい、これは観ることはないなと思ったものである。

ところが藤野可織さん(id:myopie)から Twitter で本作を勧められ、観ることになった。タイトルからたちのぼるB級感覚は予想通りで、主人公が実は生きており、現在では片田舎の老人ホームで余生を過ごすエルヴィス・プレスリーで、彼の相棒がジョン・F・ケネディ(が自分だと思い込んでいる黒人)という時点でそうなるのだが、しかし、ただギャップを笑うだけでなく、人間にとっての誇りの意味という普遍的なテーマをトリッキーに描いた良い映画だったぞ。

しかし、ドン・コスカレリが監督ということで、大ボス(ミイラ男)の前座として飛行する小物を使うホラー要素の見せ方が『ファンタズム』そのまんまで笑ってしまった。そういえば本作には『ファンタズム』のレジーも出てるが、シリーズ完結編 Phantasm: Ravager が完成したらしい。ただドン・コスカレリは製作と脚本で監督ではないらしい。しかし、80代半ばの老人にトールマンやらせるってもはや老人虐待やで!(笑)

あとこれは以前にも書いたことだが、ブルース・キャンベルって本当に国宝ものの存在だよなぁ、と本作を観て改めて思ったことよ。

2014-10-16

[] YAMDAS更新(Adobeのスパイウェアが(またしても)DRMの代償を明らかに:プライバシーとセキュリティ)  YAMDAS更新(Adobeのスパイウェアが(またしても)DRMの代償を明らかに:プライバシーとセキュリティ)を含むブックマーク

Technical KnockoutAdobeのスパイウェアが(またしても)DRMの代償を明らかに:プライバシーとセキュリティを追加。Corynne Mcsherry の文章の日本語訳です。

久しぶりの翻訳だが、本来なら Adobe Digital Editions の問題を文章にしてマガジン航に投稿できればよかったのだが、それをやる時間がとれないため、手近な文章で翻訳可能なものをやっただけである。

セキュリティホール memo にもあるように、Adobe Digital Editions は、多くの公共図書館で使われている点も問題のようだ。

読書のクラウド化が進むとクラウド側に読書傾向を掴まれるのは仕方ないのだけど、なんでも情報を掴み放題で、しかもその情報が他からも抜き取れるようだとまずいわけで、そういえば翻訳文章の最後でリンクされている電子書籍のプライバシー表については、2009年版2010年版を訳してマガジン航に載せている。ワタシがこういう地味な仕事をずっとやってきていることは評価してほしいところですな。

[][] 今月のFirst MondayはNapster誕生15周年記念特集号  今月のFirst MondayはNapster誕生15周年記念特集号を含むブックマーク

ここでもたまに紹介しているオンライン専門論文誌 First Monday だが、最新の2014年10月号は、「Napster から15年:デジタル音楽配信再考」と題した特集号になっている。

screenshot

ここに収録された12本の論文(と1本の論説)はすべて Napster を契機として決定的に変わってしまった音楽の配信のあり方をテーマとしており、著作権法、報道、地域性などいろんなポイントにフォーカスした論文が含まれる。

論文すべてを読み通す根気と時間がワタシにはないのだが、First Monday が常にそうであるようにクリエイティブ・コモンズの翻訳可能なライセンスが指定された論文が多いので、どなたか気に入ったものを訳してくれないかと思ったりする。

そういえば、ワタシが『デジタル音楽の行方』を訳して、来年で10年になるんやね……。

デジタル音楽の行方

デジタル音楽の行方

小説の最悪の書き出し10選 小説の最悪の書き出し10選を含むブックマーク

小説の最悪の書き出しを10作選んだものだが、正直その書き出しだけ見せられても、英語力の問題もあってすぐになるほどとは思えないのだが、具体的にはこの記事で挙げられているのは以下の10作。

ノーベル文学賞作家を含む有名作家の作品ばかりだが、同じような企画を日本文学でやったら何が入るんでしょうな。

ネタ元は Boing Boing

岡野雄一さんの新刊『ペコロスの母の玉手箱』が今月発売になる 岡野雄一さんの新刊『ペコロスの母の玉手箱』が今月発売になるを含むブックマーク

ペコロスの母の玉手箱

ペコロスの母の玉手箱

岡野雄一さんの『ペコロスの母に会いに行く』については、その映画化の話を含め何度も取り上げてきたが(その1その2その3)、新刊が今月発売とのことでめでたいことである。

なお、映画版のほうはワタシも協賛者だった関係で、DVD をもらった。少し前に久しぶりに再見する機会があったのだが、実はこれにワタシが好きだった女性がエキストラ出演していて、その人が出てくる場面は教えてもらっていたのだが、どうしてもうまく識別できなかった。当人に確認したいところなのだが、もはやそういうことを聞ける関係ではないのが残念な話である。

蛭子能収の食のチョイスはかの国民的作家を思わせる(マジ) 蛭子能収の食のチョイスはかの国民的作家を思わせる(マジ)を含むブックマーク

これを見てハタと思い当たったことがある。蛭子能収さんの食のチョイスは、かの国民的作家を思わせるものがあるじゃないか? それは誰か。『街道をゆく』シリーズにおける司馬遼太郎である。

これはマジである。司馬遼太郎がライフワーク的紀行集『街道をゆく』において、旅先で食べたものについての記述を調べた「街道を食う」をごらんいただけると分かると思う。

連載当初、司馬遼太郎は圧倒的にトンカツとカレーライスをチョイスしていたそうな。「トンカツは私の旅の心得のひとつで、こればかりは土地の都鄙を問わず、店舗の華卑を問わず、味に上下がない」という文章は、太川陽介の証言にも合致する。

しかも紀行集という性質上、旅先で会席接待を受けてなおそういうメニューに固執したところなどよく似ているではないか。

もっとも司馬遼太郎は歳を経るにつれトンカツとカレーライスのかわりにそばを好んで選ぶようになったのだが、60代後半にしてとんかつ、カレー、オムライスな蛭子さんには今後一層の健康を祈念してやまない。

まぁ、なんといってもワタシの中で蛭子能収さんは、立花隆美輪明宏と並ぶ、ワタシの故郷が産んだ偉人ですからな。

2014-10-13

[][] YAMDAS更新(冨田恵一『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』)  YAMDAS更新(冨田恵一『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』)を含むブックマーク

yomoyomoの読書記録冨田恵一『ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法』を追加。

ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法

ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法

THE NIGHT FLY

THE NIGHT FLY

いやぁ、ワタシには嬉しい本でした。しかし、本書で多く引用されている Steely Dan の伝記本ってちゃんと通して読んでなかったんだよな。やはり読んでおいたものか。

[] オープンソース界隈で注目すべき5人の才能ある女性たち  オープンソース界隈で注目すべき5人の才能ある女性たちを含むブックマーク

女性を Linux に招くための HOWTO なんていうもはや古典扱いの文章もあるし、最近でも男性が技術系の女性の支持者になる10の方法なんて文章を見かけたが、この記事で紹介されているオープンソース界隈でその活躍を知っておくべき女性開発者のことは、恥ずかしながらほとんど知らなかったねぇ。

Carol Smith
Google Summer of Code などの管理者
Jennifer Pahlka
Code for America の事務局長(WikipediaTED Talk
Katrina Owen
クラウドソーシングでコードレビューを行う Exercism の共同創業者
Danese Cooper
Wikimedia 財団の元 CTO。今年はじめに PayPal に入社(Wikipedia
Leah Silber
Ember.js のコアチームメンバー、Tilde の共同創業者

Facebookの実名ポリシーについては(当然ながら)ダナ・ボイドが正しかった Facebookの実名ポリシーについては(当然ながら)ダナ・ボイドが正しかったを含むブックマーク

今更の話題で恐縮だが、この件に関しては、ダナ・ボイドの3年前の「実名ポリシーは権力の濫用」の主張の正しさを今更ではあるが証明したものと言えると思う。彼女は偉いよ。

こうして見えてくる実情は、LBGT など社会的マイノリティであったり、暴力や嫌がらせの被害者や活動家といった攻撃を受けやすい社会の中心から外れた(marginalized)人たちにとって実名ポリシーは力を与える(empowering)ものではないということだ。

ダナ・ボイドの主張:Google+やFacebookの実名ポリシーは権力の濫用だ - YAMDAS現更新履歴

ほらね。今回の1件については、Facebook で「芸名」が使えるようになる、という書き方をした記事を見かけたが、そうならばワタシも yomoyomo 名義を使えてしかるべきなんだけど(その名義で訳書も著書もあるんだから!)、現実には無理なんでしょうね。Facebookの匿名アプリ(?)はあまり自分には関係ない話だと思う。

[] Wiki+メーリングリストのqwik.jpが来年サービスクローズの予定  Wiki+メーリングリストのqwik.jpが来年サービスクローズの予定を含むブックマーク

メーリングリストとWikiを組み合わせたグループコミュニケーションシステム qwikWeb のホスティングサービス qwik.jp について、qwikWeb の作者並びに qwik.jp の運営者である江渡浩一郎さんが告知を出している

qwik.jp は既に新規のメーリングリストの作成受付を停止しており、一年ぐらいでサービス自体クローズするとのこと。

qwik.jp はワタシ自身長年に渡り非常に便利に利用させてもらっていた。具体的には飲み会連絡のメーリングリストだが、飲み会をやると決まれば、その日時、場所、参加者といった情報を集積する Wiki ページを作ることで情報を qwikWeb で一元管理できる。

この場を借りて改めて江渡浩一郎さんに感謝したい。これも Wiki にとって一つの季節の終わりなのだろうか。

パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

[] 物語る私たち  物語る私たちを含むブックマーク

物語る私たち [DVD]

物語る私たち [DVD]

サラ・ポーリーというと、ワタシにとってはなんといってもテリー・ギリアムの『バロン』になるのだが、その後も出番は短いがデヴィッド・クローネンバーグの『イグジステンズ』も印象的だった。そうそう、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のようなハリウッド映画でも主演はっているが、彼女がその才能を発揮した監督作品はこれまで未見だったんだよな。

本作はそのサラ・ポーリーの家族へのインタビューを中心とするパーソナルなドキュメンタリー映画である。その中で作品の中心をなすのは、若くして亡くなった、つまりは本作でインタビューの対象とならないサラ・ポーリーの母親ダイアンである。

本作の内容自体は、予告編をみればクリアに想像がつくのだけど、それだけで終わってないのは、やはりダイアンの人間的な魅力をよく描いているからだろう。彼女の夫やその子供たち(つまり、サラ・ポーリーの兄姉)も一貫してダイアンに対して好意的なのも印象的である。

この映画でワタシが面白いと思ったのは、その「秘密」にあたるものが明らかになった後、主要な語り手が自身が知る事柄について語ることとそれに対する抑圧に苛立ち始め、サラ・ポーリー自身迷いのようなものを感じさせるところで、本作のタイトルは実はそのあたりまで語っているのである。

2014-10-01

[] WirelessWire Newsブログ第23回公開(自動化は我々をバカにする? ニコラス・カーの新刊が再び突く現代人の不安)  WirelessWire Newsブログ第23回公開(自動化は我々をバカにする? ニコラス・カーの新刊が再び突く現代人の不安)を含むブックマーク

WirelessWire Newsブログに「自動化は我々をバカにする? ニコラス・カーの新刊が再び突く現代人の不安」を公開。

The Glass Cage: Automation and Us

The Glass Cage: Automation and Us

ずっと狙っていたニコラス・カー先生の新刊について書かせてもらった。

現在、いろいろと弱りきっているため、とにかく短くさらりと切り上げさせてもらった。本当はいろいろ入れたい話があったのだが、それをやりだすと体力が持たないため。

あと関係ないが、iPhone 6 だけど、やっぱでかいよな……。

[] FacebookはGitHubに200をこえるオープンソースプロジェクトをホストしている  FacebookはGitHubに200をこえるオープンソースプロジェクトをホストしているを含むブックマーク

いや、タイトルですべてなのだけど、200をこえるオープンソースプロジェクトとは大変な数である。

ソースを公開しても、それがいろんな人に使われ(できれば改良がフィードバックされ)ないといけないわけで、何も数が多ければいいというものではないのはもちろんだが。

そういえばおよそ一年前に「Facebookは最大のオープンソース企業なのか?」という記事を書いているが、一年前と比べても数を増しているのだろうな。Facebook に伍する企業というと、やはり Google くらいなんだろうか。

ダナ・ボイドのソーシャルメディア×若者がテーマの新刊の邦訳が野中モモさんの翻訳で出るぞ! ダナ・ボイドのソーシャルメディア×若者がテーマの新刊の邦訳が野中モモさんの翻訳で出るぞ!を含むブックマーク

草思社の編集者の方から連絡をいただいて知ったのだが、ここでも原書を取り上げた danah boyd の新刊の邦訳が今月出るぞ!

翻訳は野中モモさんなので、これは間違いないだろう。

原書について書評を書こうと思っていたら他の方に先を越されたので著者の Oculus Rift についての文章を取り上げたことがあったっけ。

著者はソーシャルネットワーク、特にその十代の利用に関する研究の第一人者なので、それに興味のある方には必読だと思う。

クラウド・アトラス』の著者デイヴィッド・ミッチェルが選ぶ好きな日本の小説5作 『クラウド・アトラス』の著者デイヴィッド・ミッチェルが選ぶ好きな日本の小説5作を含むブックマーク

ウォシャウスキー姉弟によって映画化された『クラウド・アトラス』で知られるデイヴィッド・ミッチェルだが、この人英語講師として8年間日本にいた経験があったり、夫人が日本人だったり何かと日本と関係のある小説家だったのね。

その彼が、新作『The Bone Clocks』のプロモーションのインタビューで、好きな日本の小説を5つ選んでいる。日本とゆかりのある人なので、解説もちゃんとしていてヘンなところはない。その5作は以下の通り。

『沈黙』や『砂の女』というワタシの読書歴の中でも大きな本の名前を見るのは嬉しいね。しかし、ワタシは谷崎潤一郎が大好きなのだけど、『細雪』はまだ読んでないんだよな。読む時間をいつか取れるだろうか……。

あとこれは前にも書いたことがあるが、『博士の愛した数式』の英訳題はなんでこんな趣がないのだろう。

あとデイヴィッド・ミッチェルは上でリンクしたインタビューの中で、この5作とは別に村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』の名前を挙げている。

The Bone Clocks

The Bone Clocks

The Bone Clocks: A Novel

The Bone Clocks: A Novel

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