VizieR

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今回、標準天体として適当な輝線天体を検索する際、利用したサイトです。たとえば、「Subaru Deep Field付近にある惑星状星雲を探す」という場合は、

mirrored CDS VizieR > VizieR at JAC, Hawaii - USA

と進み(@ハレポハクなので。)、[Direct access to Catalogues from Name or Designation]に「planetary nebula」と入力。


すると、「planetary nebula」を含むカタログが検索結果に現れるので、まぁ適当に「Strasbourg-ESO Catalogue of Galactic Planetary Nebulae (Acker+, 1992) 」を選択。


さらに、そのカタログのボスである「Discoverers, Designations, and Positions of True and Possible Planetary Nebulae (1)」を選択。


そして、お目当ての天体に関する情報を入力する。今回はとりあえず座標が条件を満たすような輝線天体を探したいので、[Query by Position on the Sky]で[Target Name (resolved by SIMBAD) or Position:]に「north galactic pole」(J2000)、[Target dimension:]に「60deg」(radius)と入力。


これにより、候補天体がずらずらっと検索されます、と。ふぅ。


あとは天体の名前を参考にしたり、discoverした論文のcitationをたどったりして、その天体のスペクトルを扱っている論文を探してみたり、、座標から次の記事のTarget visibilityを使って時間対Elevationの図を書いてみたりします、と。[Full]の列の数字を押して、[Aladin Image]を押してあげると画像が出てきます、と。

Local Time 対 Elevationのプロットを出してくれるツール

すばる望遠鏡 > Astronomical Resources > Target visibility

ここで例にしたがって座標と名前を入れると、Local Time 対 Elevationの図を返してくれます。改行すればいくつでも。


ただし問題がないわけではなくて、私のWindowsマシンだと[Produce plot]をクリックしても「visibility.cgiファイルをどうしますか」みたいな反応が返ってきてしまいます。そこで、とりあえずそのままvisibility.cgiを保存したところ、なぜかそのファイルのプロパティを見るとPostscriptFileに分類されていたので、[名前の変更]で思い切って拡張子を.psに変え、さらにコマンドプロンプトを立ち上げてps2pdfでpdfファイルに変換して表示させるという、何とも言えない方法を暫定的にとりました。。。

銀河座標について

これまで、銀河座標というものがどうして存在するのか、これまで私は全く理解せずにやり過ごしてきた(ってか、慣例的な座標をいたずらに増やして、物事を煩雑にしてるだけなのではなんて思い込んでた)わけですが、今日少し教わりました。

銀緯が0というのは銀河面に当たる → 銀緯が低いほど、銀河系の天体の影響で見えにくい

そんなわけで、銀河座標というのは観測しやすいかどうかが感覚的にすぐつかめる座標系なのです、と。まぁ、他にもいろいろ理由はあるんでしょうけど。

ちなみに、遠方銀河探査が行なわれているフィールドは、ほぼ銀極方向にあるのです、と。(SDFは北銀極。)

SDSSのデータを利用しよう

今度は、SDSSのデータを使ってクエーサーのスペクトルを探そう、という。。。


(i)

まず

VizieR Service

に行って、[Direct access to Catalogues from Name or Designation]に「QSO」を入力。


で、とりあえず一番上に出てきたカタログを選択。


で、今度は候補がめちゃめちゃ多いので、[Target Name (resolved by SIMBAD) or Position]は「north galactic pole」ですが、[Target dimension:]は「20deg」、そして今回拾いたい波長範囲により、赤方偏移の範囲を「> 0.35」にしてこの項目でsort、またあまり暗くても困るのでV等級の範囲を「< 18」にして検索。候補を選ぶ際には、ハワイの赤緯(declination)は+19deg程度なので、それに近い値の方がより高い所に登ってきて観測しやすい、という点も考慮します。


で、まぁたとえば適当に「RXS J12070+3840」のスペクトルを知りたい場合は、ひとまずその名前をコピーします。


(ii)
そして、

NASA/IPAC Extragalactic Database - NED

に移動して[by Name]に進み、[Object name:]にコピペ。なんかよくわからないけど、「RXS J12070+3840」の'S'を取らないと見つからないので'S'を除去。(これ以降は不要で、検索結果ページ下段にSDSSのデータベースへのリンクにいけばスペクトルが得られます。詳しくはこの記事のコメント参照。)するとめでたく、ページ中段にて

Equatorial (J2000.0)
Longitude(degrees):181.768833
Latitude(degrees):38.673556

という情報がひとまず得られます。


(iii)
次に、この情報を

Sloan Digital Sky Survey > SDSS SkyServer > Search > Spectro Query

で、[Position Constraints]の[Cone]にある[ra]、[dec]にそれぞれコピペ。すると、まぁなんかいろいろ情報を返してくれるのだけど、欲しいのは

plate:2108
fiberid:504

という情報です。


(iv)
で、最後に、

Sloan Digital Sky Survey > SDSS SkyServer > Search > Get images > Spectra

に移動して、ここに先ほど得た[plate]と[fiber]を入力。


これで、もし天体の位置がSDSSで探査した領域にあるなら、めでたくスペクトルがヒットします♪たとえばRXS J12070+3840だと

こんなスペクトル。


ふぅ。。。もっと効率のいいやり方ってないんですか、、、