初日

真理論関係のセッションに出席。面白かった発表は以下の通り。

Can we despense with Modal Predicates? (Volker Halbach)

Interpretability relations of weak theories of truth (Martin Fischer)

古典論理上、PAに全域的な真理述語を付け加えると、嘘つきパラドックスにより矛盾が導かれるのは有名な話。だから、PA上で真理述語を付加したければ、それは部分的述語である必要がある。でも、その部分的真理述語の性質を強くしすぎると、拡張された体系が保存拡大にならない(真理述語を含まない算術の文で、PAでは証明できないけれど拡張された体系では証明可能になるものがある恐れがある)。というわけで、PAのちょうど保存拡大となるような真理概念を定めることを目指す。そのことが、PAにおける真理概念の分析になる。

Structure of the Paradoxes, structure of the theories (Giulia Terzian)

誰もが言う通り、嘘つきパラドックスラッセルのパラドックスは似ている(実際、圏論で記述すれば同じダイアグラムで書ける)。では、そのことを説明する意味論的理論はないものか。という訳で、Graham Priest を引用しながら、集合論における size limitation theoryのアナロジーが嘘つきパラドックスについて可能かを考察し候補を挙げるものの、「この形ではダメ」と否定的結論。

(内容はそのうち追加します)

あまり関係がないが

午前中、明日の発表準備をしようと一階ベンチでノートPCをいじっていると、急に携帯が鳴った。出るとh師@関西で「本日の読書会、18時からですが、出席できますか?」・・・日本から携帯に電話する場合、相手が日本国外にいても、普通に繋がるらしい。技術の進歩だ。
ついでに、酪農の地だけあって、ハエが多く、そしてとてもアグレッシブだ。会場脇のベンチでPCを入力していると、いくら手で追い払っても、何回でもまとわりついてくる。

終了後、論理学関係の院生らと夕食。