日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

朝からゴジラを

土曜日。なぜか5時に起きてしまったので、昨日借りたDVDを鑑賞する。

ゴジラ FINAL WARS スタンダード・エディション [DVD]

ゴジラ FINAL WARS スタンダード・エディション [DVD]

毀誉褒貶が喧しいので面白そうで見てみたが、なんだこりゃ。早回ししながら、怪獣のプロレスと北村一輝が悶えているところとドン・フライの漢っぷりを楽しんだ。でも、映画館で見たらそれなりに楽しんだろうな、とは思うが、過去の作品へのオマージュだったら、もう少し愛が感じられても良かったと思う。もう一点。伊武雅刀カワイソス。

初めての美術館

8時過ぎに家を出て、渋谷で待ち合わせる。新聞屋からチケットを貰ったとの事なので、普段は行かない美術館に。まずは目黒に出て、自然教育園脇の松岡美術館へ。
松岡美術館
事業家の松岡清次郎(といいつつ、今のどの企業の創始者なのか良くわからないのだが…)が収集した美術品を展示している。松岡清次郎は世界一の中国陶磁の個人コレクターであるらしく、景徳鎮の銘品がずらり、そのほかオリエントな美術品、ガンダーラの仏像、気合の入ったコレクターだな。今回の企画展はフランス絵画ということだが、「収集をしたのは1980年〜1988年にかけて」ということで、まさにバブル真っ盛り。名前の通った、というか日本人が良く知っている作家が多く、相当な高値で掴まされたのと違うかなあ、とは思うが、それにしてもヴラマンクの作品など、いくつか面白いものもあった。
もとは松岡氏の私邸だったところに作られた一軒家の建物なので、建築的な面白みがあるわけではないものの、広くて静かで落ち着いていて、庭も見えたりして、なかなか結構なところであった。人もほとんど居ないし。まあ、雰囲気のある美術館がいい、というのなら、日本民藝館や東大の博物館の小石川のが全然いいけれども。
前の通りはいわゆる白金の「プラチナ通り」。んで、そこにあった変なビル。

地下鉄に乗って、こんどは半蔵門に移動。次なる目的地は山種美術館である。
日本画の専門美術館「山種美術館」
こちらは、千鳥ヶ淵のビルの中のスペースにあり、あまり落ち着いた雰囲気は無く。山種証券の創業者、山崎種二が蒐集した日本画を専門に扱う美術館であるとの事。元は兜町にあったのだが、ここは仮の庵だそうで。いつまで仮かは知らないが。
今回の企画展は「日本画で詩を詠む」ということで、コレクションの脇に、その作品のテーマにあった和歌・俳句・詩・童謡などが貼り付けてあるとういう、まあ高齢化社会にやさしい企画展で、案に相違なくお年寄りが多い。奥村土牛なんかはやっぱりイイんだけれども、どうもワタクシには、日本画の良さがいまいちわからない。素人考えで大変申し訳ないのだが、画壇政治で生き残っている人が退屈な作品を書いているようなイメージがあって…。などと話していたら、「でも御飯が食べられてるんでしょ」と連れに言われて、ああ、なるほど、生きるって大切なことだな、と思った。なんだそりゃ。
山種美術館がらみで見つけた面白い与太記事。しかし、山種美術館のコレクションが手に入っても、森美術館の今のコンセプトからいくと、あまり寄与はしないと思うが。
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あとから見つけたこんな話も
山種美術館問題 - 日毎に敵と懶惰に戦う

銀ブラする

再び半蔵門まで出て、地下鉄で銀座一丁目。銀座をぶらぶらして、山野楽器で久しぶりの東京かわら版を購入、ついでに円歌の「中沢家の人々完全版」を衝動買い。鳩居堂で奉書巻紙を買い、松阪屋でキッコロモリゾーを観察。軽く昼飯でも、と資生堂パーラーに行く。
エレベータを上がって4階のレストランに行くが、席を用意してもらう間に見たメニュー、昼からコースが10000円とか書いてあって慌ててやめて、3階の喫茶へ。いや、もともと昼飯代わりにフルーツパフェでも、という話だったからさ。ここも値段はまあ大概なのだが、フレンチトーストとマンゴーパフェとデザートの盛り合わせで甘さに満たされて大層満足する。
さらにぶらぶら。プランタン銀座と西銀座デパートに初めて入り、その乙女度の高さ、というか、あれは乙女とは違うような気がするぞ、もっとむんむんした女度の高さに驚愕してすごすごと退散したのであった。怖い。男一人で入れるようなところではない。

広い部屋と高い天井

さて、本日の泊りは、某プランで大層お安くなっていた全日空ホテルなのであるが、到着してチェックインすると、「手違いでオーバーブッキングになっていたのでこちらに」と言って通されたのがコーナースイートですって。スイートって、甘いって意味とちゃうねんで!分かれてるって意味なんや!んー、広い。身の置き場に困る。というほどは広くないが、とにかく広い。あと、部屋から国会議事堂と首相官邸が良く見えた。

ラウンジで酒飲んだりして暫くうだうだして、しかしラウンジの食い物とか飲み物はこないだ行ったウェスティンのほうが充実していた。ウェスティンはネットで半額券も沢山出回っているのでお好きな方はそちらへ。プールも無料になるし。とかなんとか言いつつ、夕飯を食いにお散歩。アメリカ大使館の宿舎の脇を抜けて赤坂まで出て、ラ・スコリエーラという店へ。
赤坂 南イタリア魚介料理 [la scogliera]
毎回毎回、イタリア料理ばっかりであるが、好きなものはしょうがない。やっぱり食い物は枢軸国。ドイツはソーセージとビールだけでいいけど。高い天井と広い窓、開放的だけど気取り過ぎない雰囲気で、海岸にあったら似合いそうな店だった。前菜の小皿、カラスミのスパゲティ、尾長鯛、それからチーズ、どれも大変おいしゅうございました。鯛はつけあわせの野菜がんまい。八丈島の猟師がオーナーをやっているということで、見事に魚ばかりで嬉しい限り。お会計はちょっと高いけど。「気取らないイタリア料理」とか「本物のトラットリア」とか標榜した店は結構あるんだけれども、値段がそれに見合わない場合が多くて、東京はもう仕方ないのだろうか。
隣にいたカップル、外国人(イタリア人?)と日本人女性なのだが、イタリア人の方がロシアの説明をしていて「グラスノスチという…」女「えー、グラスノスチってはじめて聞いた、ふーん」だの、外国旅行に行こう、という話もしていたが、女性のほうが知っている限りの国の名前を順番にあげるばかりで主体性というものがまるで見受けられず、男の話にも「ふーん」以外の明確な反応が無く、決して男を嫌がって無反応になっているわけでも無いようなのだが、話していても暖簾に腕押しみたいで、あれで会話を楽しめているのだろうか。割り切った交際なのだろうか。男のほうはあれでいいのだろうか。よくわからぬ