Hatena::ブログ(Diary)

ザウエリズム 【Zawerhythm】 このページをアンテナに追加 RSSフィード

  はじめての方へ
  本家サイト大野病院事件関連メールマガジン過去ログ
  Twitter(Twilog)・Tumblr
  日記才人(2487)とReadMe!テキスト庵(0009)に参加していました(登録順)。
  Amazon

2016-05-24-火

[]君の膵臓をたべたい 君の膵臓をたべたいを含むブックマーク 君の膵臓をたべたいのブックマークコメント

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 読了。別に本というのは難解である必要は無いし、伏線やらプロットやら謎やらが想像通りに進んでは行けないというものでは無く、心を打つものがあるのは確かなんですが、いろいろと勿体無いな、とは思いました。

 膵臓というのはたまたまプロットであって、多分具体的な何かは想定されていないから、膵臓に抱えている何かと、ヒロインの行動との関係性が全く不可解に思えてしまうのはまあ職業病なんでしょうね。ファンタジーとしてはそれでいいのかも知れませんが、せっかくなら具体的な何かを想定して、そこに矛盾しない描き方をしてもよかったのではないか、とは思います。それに関して作中で詳しく語られることは結局無いし、話の筋には関係ないと言われてしまえばそれまでです。

 主人公のそれまでの生き方と、会話の切り返しのイメージがうまく重ならないところがあって、そのたびに読書世界から引き戻されてしまうことがありました。作中でそれを意識しているということがややあからさまに語られるように、ある作家のような会話の妙っていうのをこの作品の肝の一つとしようとしているというのは分かるのですが、それにしてはテンポはあまり良くなくて、一読してスッとは入って来にくい台詞回しも少なくありませんでした。いや、むしろ主人公のそれまでの生き方故に、これくらいのテンポの悪さがあったほうがリアリティがあるのだ、という考え方ができなくもないのかも知れません。実際、一息で吐くように飛び出した表現にハッとするような箇所もありましたし。

 大きな伏線のように最後まで引っ張りながら、あんまり回収されていないようなアイテムについても、どうにも気になってしまいました。無理に入れ込まなくてもよかったのでは、という気もします。

 なんとなく本筋とは関係のないところがいろいろと気になってしまう作品ではありましたが、心を打つものがあったのは確かですし、これはデビュー作ということなので、機会があれば別の作品も読んでみようかな、と思います。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/zaw/20160524

2016-05-23-月

[]羊と鋼の森 羊と鋼の森を含むブックマーク 羊と鋼の森のブックマークコメント

羊と鋼の森

羊と鋼の森

 海外で暮らすようになってから、読みたい時にすぐ手に入り、かさばらない電子書籍というものにも手を出すようにはなってきましたが、できれば紙の本をめくりたいと思い、一時帰国の際に目についた本をわさわさと買うということをしています。2016年本屋大賞受賞、そうやって目立つ場所におかれている本は、やはり手に取る機会が増えるわけで、毎年大賞作品を必ず読むというわけではないけれども、まあ振り返ると結構読んでいるような気もします。

 一つのことに誠実に取り組んで極めていく、ということが絶望的にできない僕にとって、一つの道にじっくり取り組むことのできる人というのは尊敬に値するし、そうした物語には非常に感銘を覚えます。静かで力強い文章。短いセンテンスが心地よいテンポで綴られて、ラストまで同じような静かな、しかし力強いテンションで綴られる物語は、まさに主人公の心をそのまま映し出してるような、そんな心地よさを感じました。

舟を編む (光文社文庫)

舟を編む (光文社文庫)

 一つの物事をつきつめていくというテーマを同じくするという意味で、2012年に本屋大賞を受賞した「舟を編む」とも似た読後感でした。「舟を編む」の方が、より目に見えてわかりやすい目標達成の場面や、人生における大きなイベントの描写などがある一方で、「羊と鋼の森」には、一見そうしたわかりやすいなにか大きな盛り上がりというのは描かれていません。しかしながら、僕にとっては「羊と鋼の森」の文章は、静かではあるけれども、むしろより力強いものであるようにも感じました。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/zaw/20160523

2016-05-22-日

[]だれもが知ってる小さな国 だれもが知ってる小さな国を含むブックマーク だれもが知ってる小さな国のブックマークコメント

だれもが知ってる小さな国

だれもが知ってる小さな国

 読了

 作者を交代して続編を書く(もともとの作者の了承のもと)という試みはどんなもんかな、と思いながらも、かつて夢中で読んだコロボックル物語の続きが読めるとあらば買わずにはいられませんでした。佐藤さとるさんに書いてもらいたかったという思いがある一方で、有川版コロボックル物語も、ちゃんと一連のお話を継承した良いお話だったと思います。

 旧シリーズに出会ったのは、古書店で偶然手にとった一作目、

僕が読んでいたのは講談社青い鳥文庫版でした。夢中で読み終え、当時発刊されていた4作目まで購入、その後しばらく間があいて、5作目の「小さな国のつづきの話」、さらに忘れた頃に番外編として「小さな人のむかしの話」を書店で発見したときは、喜び勇んで単行本で買って帰ったのを覚えています。

 何度も読み返しながら、明らかに大団円を迎えてしまったものの、どうにか続刊が出ないかと思い続け、当時はネット書店などもなくて、必ずしも全ての新刊が入荷されているわけではないとは思いながらも、近所の書店に行くたびに、書棚を端から端まで調べて、コロボックルシリーズに限らず、お気に入りの本の続きが出ていないかどうかを調べていたものです。

 こんな形で21世紀にコロボックル物語の続編が読めるなんて夢にも思いませんでした。願わくば有川版の続きも読んでみたいものです。

 読みながら、過去作品を読んでいた頃のいろんな思い出もよみがえり、身悶えたり懐かしかったり。実家は本の山で、どこかにあることは確かながら発掘がやや困難ではあるのですが、また発掘して過去作も読み返してみようかなと思ってます。

イラスト版なんていうのも出てるみたいですが。

 コロボックルの思い出と言えば、本作とあとは「オホーツクに消ゆ」ですかね…(蛇足)。

オホーツクに消ゆ

オホーツクに消ゆ

堀井雄二さんのアドベンチャーゲームの新作も待ち続けているのですが。ドラクエもいいですが、こっちも作ってくれないですかね。立ち消えになった「白夜に消えた目撃者」の企画とかどうにかならないんでしょうか。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/zaw/20160522

1998 | 09 | 10 | 11 | 12 |
1999 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 |
2000 | 01 | 02 | 03 |
2001 | 01 | 02 | 03 | 04 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 |
2002 | 01 | 02 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2003 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 07 | 10 |
2012 | 02 | 08 | 10 |
2013 | 01 | 03 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 03 | 06 | 08 | 09 | 10 | 12 |
2015 | 03 | 04 | 05 | 10 |
2016 | 03 | 05 |