「エミール・ガレとルネ・ラリック、どちらもガラス工芸の歴史に名を刻んだ人物ですが、その名を聞いたことがない方も多いかもしれません。実は、私自身も彼らについて全く知らない状態からこの対話が始まりました。それでも、話を進めるうちに次々と興味深い事実が明らかに――。」 今回の議論では、アール・ヌーヴォーの先駆者エミール・ガレと、アール・デコの名手ルネ・ラリックという二人の巨匠を掘り下げました。それぞれの作品の特徴から、時代背景、そして現代への影響まで、意外な共通点と違いが見えてきました。 1. エミール・ガレ:ガラスを極めた「起業家芸術家」ガレは、19世紀末に自然をモチーフにしたガラス工芸で一世を風…