Elizabeth Bishop (1911-1978) アメリカの20世紀を代表する詩人のひとり。 メキシコのノーベル文学賞詩人、オクタビオ・パスや、ブラジルの詩人(カルロス・ドゥルモンド・デ・アンドラーデ、ジョアン・カブラル・デ・メーロ・ネット等)の影響を受けている。また、同じアメリカの詩人であるロバート・ローウェル、マリアン・ムーアとは親交が深く、互いに影響を受け合っている。
2021/11/16 ポー / エリザベス・ビショップ ポーの詩を少し読んだ。 エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe:詩の翻訳と解説 筆者の無知を晒すが、不気味と旋律の詩人にして推理小説の創始者エドガー・アラン・ポー(1809-1849)と「草の葉」の英雄ホイットマン(1819-1892)は同時代人、いや前者の方が先輩の詩人だった。アメリカは爆速で物事が進む。 ホイットマンはロマン主義と民主主義とに基づく(良くも悪くも男性的で)ダイナミックなアメリカ詩世界を創出し、アメリカ文学全般の基盤となった。一方でポーの影響と名声はむしろ国外、特にフランス象徴主義にあったようだ。アメリカ…
ポレポレ東中野で『王国(あるいはその家について)』を鑑賞した。驚くほど面白かった。衝撃的な150分。映画館で観るべき映画ってこういう作品だよなあ……と思った。事前情報なしで観るのがおすすめなのでできればこの文章も鑑賞後にお読みください。 最初におっ?と思ったのはスクリーンのサイズで、映画館は予告が終わると左右のカーテンがするする開いてスクリーンが横に広くなる場合が多いがこの作品は逆だった。ほとんど正方形に近い形のスクリーンで観る映画は初めてかもしれない。閉じられた物語、もしくは何か実験的な要素のある作品なのかもしれないという予感がした。 調書の読み合わせから物語は始まる。女性の発する「私もう裁…