奴隷のしつけ方 (ちくま文庫) 作者:マルクス・シドニウス・ファルクス,ジェリー・トナー 筑摩書房 Amazon 少し前に、マルクス・シドニウス・ファルクス著/ジェリー・トナー解説『奴隷のしつけ方』(橘明美・訳、ちくま文庫)を読みました。 私は、階級のない狩猟採集社会を知ってから、人間がどうして主従関係をつくるのか気になってしかたありません。タイトルに「奴隷」とあらば、つい手にとってしまうのです。 マルクス・シドニウス・ファルクスというのは古代ローマ帝国の架空の人物で、11章にわたる奴隷のトリセツ──奴隷の買い方、使い方、罰し方など──は、アメリカの古典学研究者ジェリー・トナーが古い文献を読ん…