モーリス・ピアラ監督作。1987年のパルム・ドール、フランス人監督の作品に同賞の與へらるは、1966年クロード・ルルーシュ『男と女』以来、實に21年ぶりの事であった。 『ダントン』、『終電車』のジェラール・ドパルデュー(Gérard Depardieu)、『冬の旅』、『仕立て屋の恋』のサンドリーヌ・ボネール(Sandrine Bonnaire)が出演。私はボネールが好きだ、「幸薄い悪(美)女」の役柄が似合ふ、一寸変わった種類のファム・ファタル。 ジョルジュ・ベルナノスの同名小説(1927)を原作としてゐるが、プロットは異なる。 強い信仰と無垢な心を持ちながら、自身の無力さに懊悩する神父。彼は或…