春闘のはじまり第2話として、今回も引き続き、鉄労の国鉄民主化への道を底本にして、ご覧いただこうと思います。 昭和30年、国鉄にとって大きな変換点 さて、春闘が始まった昭和30年、国鉄を取り巻く環境として、下記の通り二つの大きな出来事がありました。 日本生産性本部の発足 保守合同、自由民主党の誕生(自由民主党の誕生は、同年11月15日) 国鉄総裁に十河信二が就任 です、生産性本部はご存じの通り後にマル生運動であり、生産性本部の指導の下、生産性運動が始まったことはご存じの通りです。 なお、十河総裁の就任は、長崎惣之助総裁が紫雲丸の沈没事故を受けて、辞表を提出したことを受けたもので、当初は、運輸大臣…