『小説TRIPPER』 朝日新聞社刊行の文芸誌。季刊。
小説 TRIPPER (トリッパー) 2014秋 2014年 9/30号 [雑誌]
小説 TRIPPER (トリッパー) 2014年 12/30号 [雑誌]
小説 TRIPPER (トリッパー) 2005年 春季号
小説 TRIPPER (トリッパー) 2005年 夏季号
小説 TRIPPER (トリッパー) 2005年 秋季号
小説 TRIPPER (トリッパー) 2005年 冬季号
小説 TRIPPER (トリッパー) 2006年 春季号 03月号
小説を読んでいると、ときどき、本当のことが書かれているな、と思う作品に出会う。小説は基本的にフィクションであって、なかには事実をもとにしたものもあるけれど、事実がどうとか実際に起こったことを本当と言っているのではなく、ご都合的なことがなく、作品のなかである事象がそのまま書かれているということ。うまく言えないんだけれども、伝わって……。 物語はある程度、きれいにまとめることができるものだと思う。もしくは、容赦なく地獄に叩き落とすくらいの絶望を描くとか。もちろんそれが作品としてのおもしろさにつながるわけだし、つくられた物語が悪いというわけではない(そもそも、創作はつくられたものなのだし)。 それで…
『ラウリ・クースクを探して』宮内悠介 著者は最初に言う「ラウリ・クースクは何もなさなかった」。ソ連が解体し、ロシアになる過程で周辺諸国にはどんなことが起こったのか。エストニアに生まれた無名の主人公が辿る過酷な運命が淡々と描かれ、現代史のもつ悲劇が浮かび上がる。2023年の最高傑作とも言ってよい作品で、直木賞候補になった。 ラウルはコンピュータのプログラミングに優れた才能を発揮し、ゲームソフトなどで賞賛を浴びる。ロシア人の友人とともに切磋琢磨しながら夢を追い求めたが、ソ連崩壊によって道を断たれる。 彼とイヴァン、そしてカーチャ。イヴァンは一色覚の障害を抱え、血の日曜日の影響でロシアに帰り記者とな…
④はこちら 引き続き、『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか 現代の災い「インフォデミック」を考える』についてのまとめとそれに対する所感を述べます。 今更ながら、これまで「本書」= 『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか 現代の災い「インフォデミック」を考える』として呼称しているのですが、正確には「原著」と書くべきだったかもしれません...今回からは「原著」と呼称します。 前回分は全体の内容が一旦纏まり次第訂正しておこうと思います。すみません。 1. 「いじめ紀行」は本当にいじめエピソードなのか 小山田の、過去にクイック・ジャパン(以下「QJ」)、もしくは小山田がソロデビュー前に行…
◆2024年◆ ・文藝年鑑 ・[連載]大澤聡「快楽の諸相(下)――国家と批評《第35回》」(『群像』、講談社、●-●頁、2024年6月号) ・[エッセイ]大澤聡「出版の第二思春期?」(『図書』、岩波書店、11-15頁、第905号、2024年5月号) ・[連載]大澤聡「文芸時評《4月》――マッチング小説 理想との差分が招く欲望」(『毎日新聞』、毎日新聞社、夕刊文化面、2024年4月24日) ・[論考]大澤聡「ふたつの庭、あるいは碁」(『ゲンロン16』、ゲンロン、114-131頁、2024年4月5日) ・[書誌]大澤聡「『岩波月報』総目次(一九三八年一月号―七月号)」(『近代出版研究』、近代出版研…
◆執筆一覧【2019年】・[書評]大澤聡「ポスト・トゥルースの彼岸――高山羽根子『如何様』」(『小説トリッパー』、朝日新聞出版、154-155頁、2019年冬季号)・[連載]大澤聡「文芸時評[11月]――「正常」との闘い」(『毎日新聞』、毎日新聞社、文化面、2019年11月27日夕刊)・[連載]大澤聡「文芸時評[10月]――窓とおして別の日常へ」(『毎日新聞』、毎日新聞社、文化面、2019年10月30日夕刊)・[連載]大澤聡「見聞録 メディア[10月]――スポーツとネットの相性 再生回数増やす筋トレ動画」(共同通信、2019年10月30日配信) *全国各紙に順次掲載・[コラム]大澤聡「村上春樹…
一条真也です。『世界文学をケアで読み解く』小川公代著(朝日新聞出版)を読みました。「小説トリッパー」2021年冬季号から2022年冬季号まで連載した内容を、書籍化にあたって加筆訂正しています。著者は1972年、和歌山県生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書にブログ『ケアの倫理とエンパワメント』で紹介した前作をはじめ、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョー…
◆執筆一覧【2016年】 ・[連載]大澤聡「アーカイブ[52]――人工知能問題はアーカイブ問題である。」(『出版ニュース』、出版ニュース社、17頁、2016年12月下旬号)・[連載]大澤聡「ネット社会時評[12月]――必要な情報が埋没する DeNAサイト問題」(共同通信、2016年12月20日配信) *全国各紙に順次掲載・[回答]大澤聡「2016年下半期読書アンケート」(『図書新聞』、図書新聞、第3284号、12面、2016年12月24日)・[鼎談]竹内洋+片山杜秀+大澤聡「教養主義の“没落”と出版の未来」(『中央公論』、中央公論新社、162-169頁、2017年1月号)・[コラム]大澤聡「《…
◆執筆一覧【2015年】 ・[連載]大澤聡「アーカイブ[40]――写真撮影可能な展示」(『出版ニュース』、出版ニュース社、17頁、2015年12月下旬号) ・[連載]大澤聡「ネット社会時評[12月]――島宇宙化した社会の帰結 共同体ごと異なる流行語」(共同通信、2015年12月18日配信)*全国各紙に順次掲載 ・[連載]大澤聡「メディア時評[12月]――ドラマから見る社会的問題と報道」(『毎日新聞』、毎日新聞社、オピニオン面、2015年12月12日朝刊) ・[共同討議]市川真人+大澤聡+福嶋亮大+東浩紀「昭和批評の諸問題 1975‐1989」(『ゲンロン1』、ゲンロン、48‐91頁、2015年…
『り📚書店員による小説のすゝめ』 こんにちは。り📚書店員です。 みなさまいかがお過ごしですか? 本日の独自書評はこちら。 佐原ひかりさん著『人間みたいに生きている』をレビューします。 人間みたいに生きている 作者:佐原 ひかり 朝日新聞出版 Amazon 人間みたいに生きている [ 佐原ひかり ]価格: 1760 円楽天で詳細を見る 『人間みたいに生きている』は小説トリッパーに掲載ののち、朝日新聞出版より刊行されています。 publications.asahi.com 『り📚書店員による小説のすゝめ』 食べることができなくても生きていける身体がほしい 食べ物のにおいがしない館 『人間みたいに生…
・市川沙央⇄荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」 文學界 2023年8月号 文藝春秋https://note.com/bungakukai/n/n3981d9af1052 ちなみにタイトルは荒井さんの釈華評です。ファンデーションとか塗料に入っている撹拌用の鉄球みたいな感じを私はイメージしましたが。 私自身は異物になりたいとは思っていません笑。 文學界(2023年8月号)(創作 高瀬隼子 石原燃/鼎談 円城塔×千葉雅也×山本貴光) 文藝春秋 Amazon ・「破壊と共生の王の死」ユリイカ2023年7月臨時増刊号 総特集=大江健三郎 青土社 ちなみに「王」という言葉を本文には使…
また長らく放置してしまいました。「小説推理」連載の『龍の墓』は、すでに完結しております。11月に単行本になります。 ライアン・レイノルズ主演の『フリーガイ』に触発されて書いたのに、なぜかバリバリの本格になってしまいました。なので、若手本格の書き手の皆さんに推薦文をいただくことにしました。錚々たる面子に推薦文をいただけることになり、嬉しいです。「小説トリッパー」連載の『ひとつの祖国』も、すでにぼくは最終回まで書き終えています。最終回が掲載されるのは12月発売号で、単行本は来年5月発売です。 それと、デビュー30周年記念として、『慟哭』と『愚行録』が特別カバー仕様になります。去年もデビュー30年記…
無駄なことをさせて、落とすことで絶望させ自殺に追い込む手法。 今回、新潮にはたくさん改善案を送り、誠意を見せた。 そのようなほのめかしがあったからである。 けれども連絡は来ない。 要は絶望を作り出したい作業なのだ。 陰湿で邪悪。 0968名無し物書き@推敲中? 2023/07/30(日) 10:00:53.37 人生を断つ道は残ってるわな 0969名無し物書き@推敲中? 2023/07/30(日) 21:32:49.87 >>948林芙美子文学賞、倍率400倍掲載誌は小説トリッパー有望そうな新人には単行本も作ってたはず 0970名無し物書き@推敲中? 2023/07/31(月) 09:48:2…
1850年 曾祖父・八三郎生まれる。 1855年(安政2)内ノ子騒動 1866年(慶應2)奥福騒動 1894年(明治27)父・好太郎生まれる。祖母はフデ。 1902年(明治35)母・小石生まれる。 1914年(大正3)20歳の父と12歳の母が結婚。 1919年(大正8)祖父この頃死ぬ。数え五十歳。 1923年( 12) 姉・一生まれる。 1924年4月24日、好太郎、明智新六らと大瀬革進会を結成、総選挙で窪田文三を応援と決定する。(史料愛媛労働運動史4巻、124p、愛媛新報) 1929年(昭和4)長兄・昭太郎生まれる。? 次兄・清信生まれる。 1933年、姉・重子が生まれる。 5月15日、伊丹…