2024.01.14 本匠地区には東西に「海成層石灰岩」が細長く横たわっている。この地にある奇岩や洞穴は見事なまでにこの上に並んでいる。「聖岳洞穴(ひじりだき)」もその内の一つである。旧石器時代の石器類と人骨が洞穴内の同じ地層に発見され、かつては「聖岳人」として高校の歴史教科書にも掲載されるほどの学術的価値を与えられた。 残念ながら後年の鑑定技術の進歩により人骨は五百年前のものと判別され大発見は誤認とされたが、人骨は四歳位の子供、四十歳代の男性、四十歳代の女性二体の四体と判明している。四人が同時期に住んだ保証はないが、何だか想像力を掻き立てられるではないか。 石器類の不明瞭な管理も重なって当時…