ドイツ文学者、一橋大学教授。1963年11月生まれ。卒業大学不詳。1998年東京大学大学院ドイツ文学科博士課程満期退学。2000年一橋大学言語社会研究科助教授。07年准教授、09年教授。専攻は一四世紀神秘神学者マイスター・エックハルト、および表現主義を経て現代に至るその系譜。ブリクサ・バーゲルトによるパフォーマンス“記憶の執行”95年日本公演にテクスト作成スタッフとして参加。また、ノイバウテンのアルバム“タブラ・ラサ”“エンデ・ノイ”日本盤歌詞対訳を担当。
【 どろろ草紙縁起絵巻 1996年6月22日発刊 フィルムアート社 武村知子 】 帯に、 《 手塚治虫原作、幻の怪奇TVアニメ『どろろ』― 27年後のいま、その封印をついにこじ開ける ホゲタラ・メランコリック・メタフィクション ― 480枚 》 と、有る様に、 独特の文体で語られる “ ホゲタラ・メランコリック・メタフィクション ” です。 “メタフィクション ” とは、それが作話であるということを意図的、あるいは自己言及的に読者に気付かせることで、虚構と現実の関係について問題を提示する作劇法で、「劇中劇 ( 作中作 )」「作品の創作者やスタッフが作品内に出演するもの」「登場人物が作品から逸脱…
8/1(火) 通所146日目。 8/2(水) 通所147日目。 8/2(水) 金井美恵子『タマや』(河出文庫 1999.6)を買った。 8/3(木) 病院。 8/4(金) 通所148日目。 8/4(金) 神は目を閉じた。誰かに祈ることさえできたなら。 (ロン・カリー・ジュニア『神は死んだ』藤井光訳 白水社 p33) 懐かしく思って泣いてしまいそうなものなど、一つも思いつかなかった。 (p40) 衝動があって、行動がある。それだけなんだ (p67) 崇拝の対象になることは排除の最たるものなのかもしれない、などとは思いもよらなかった。 (p147) 僕と話をする数少ない人たちは、何か間違ったことを…
SZ叢書。原題„Traumnovelle“。邦訳が三種類も出ていて市立図は三種類とも持ってるもんだから、短くもあるし、読み比べてみた。文春文庫の池田香代子訳がいちばんいいようで、その訳題が『夢奇譚』。ほかは岩波文庫池内紀・武村知子訳が『夢小説』、ハヤカワ文庫尾崎宏次訳が『夢がたり』。岩波は1990年刊、ほかはハヤカワが'99年6月30日、文春が'99年7月10日と奥付けにある。S・キューブリックの死と“Eyes Wide Shut”の公開がまさに'99年、便乗してみたらバッティングしてた。ままあることよ。僕は映画見たときはこれがきっかり百年前(岩文の解説によればこの小説、初稿執筆が1907年だ…