■あらすじ 中島三十次郎は、海外へ渡る兄に代わってクリーニング店を継いだ。 腕利き職人・荷山長門はちょっと(だいぶ)頼りない店長に不安を隠せない。 ある日ナコという少女が、ケチャップ汚れだけを落とし、ついている灰はそのままにしてほしいとブラウスを持ち込んできた。――誰もが心に染みを抱えている――。喜びも、やり切れなさも優しく包む物語をお届けします。 ■感想 野中 ともそさんの作品は初めて読みます。 本作はいわゆるジャケ買いをした作品となります。 まず、読み始めてすぐに第一印象は「なんか読みにくいな」でした。 別に難しいや全く馴染みのない言葉が並んでいるわけでもない。 独特の文体や口調で書かれて…